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セブン株主総会、ぎこちない「ノーサイド」

カリスマ鈴木敏文氏の退任にオーナーらが涙

2016年5月27日(金)

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 5月26日、セブン&アイ・ホールディングスの株主総会が開かれた。お家騒動と人事抗争を経て、カリスマ鈴木敏文氏が退任するとあって、コンビニ加盟店のオーナーらは、涙ながらに惜しむ声も。ツイッターで実況中継した内容を再録する(@ nb_kabuso

 5月26日朝9時、JR四ツ谷駅前では、株主総会の看板を持ったスタッフがセブン&アイ・ホールディングス本社まで案内を始めている。まだ株主の様子はまばらだ。本社に向かう途中には、「本年より試供品の配布はございません」との案内がある。

 コンビニエンスストア「セブンイレブン」の実質的な創業者であり、長らくセブン&アイを率いてきた流通のカリスマ、鈴木敏文会長兼CEO(最高経営責任者)が退任するとあって、最後にその姿を一目見ようという株主も少なくない。

 遡ること、約1月半前の4月7日、鈴木氏は突然、退任を表明した。セブン-イレブン・ジャパン社長だった井阪隆一氏を退任させる人事案が、同日開かれた取締役会で否決された。その直後に開かれた記者会見で、創業者であり名誉会長の伊藤雅俊氏との確執や、井阪氏に対する不満をあらわにし、さらに、鈴木氏の意向を受けた2人の顧問までもが井阪氏を公然と批判するなど、カリスマの晩節を汚す醜態をさらした(セブン会長、引退会見で見せたお家騒動の恥部)。

 結局、鈴木氏の突然の退任表明によって、鈴木氏が更迭させるつもりだった井阪氏がセブン&アイの社長に昇格。鈴木氏は名誉顧問に退くことで落ち着いた。株主総会では、一連の騒動に対して、会社側からどのような説明がなされるのか、注目が集まっていた。

「鈴木会長がいなくなったらどうなるのか」と不安がる株主

 昨年の株主総会の出席者数は1984人、開催時間は1時間28分。13人が質問に立ち、16問を投げかけたという。今年は鈴木氏が退任するとあって、会社側はさらに多くの出席者を見込み、会場のスペースも昨年より広げて総会に臨んだ。

 千葉県から来たという70代の男性株主は、総会前に次のような疑問を語っていた。

 「鈴木会長がいなくなった後、どうなるのか。昔から鈴木さんの手腕は大したものだと評価していた。世界トップのコンビニに育てたんだから。けれど最近は株価が良くない。鈴木さんの経営は良かったが後継者の指名が遅かった。新体制でどんな展開をするのか。井阪さんは鈴木さんがクビにしようとしたくらいだから、何か理由があるはず」

 都内に住む60代の男性株主は、次のように話した。

 「私は3〜4年前から鈴木さんはおかしくなってきたと感じてきた。今回の騒動を見ても、セブン&アイは外部の顧問とか、経営陣以外の人が介入しすぎた。鈴木さんの名誉顧問への就任については、『残すべき』『残さないべき』という両方の意見があるだろう。それらに対して、どのように説明をするのか聞きたい。新体制には頑張ってもらいたいが、あれだけのカリスマがいなくなるのだから、この先3~5年は落ち着かないのではないか」

 埼玉県在住の60代男性株主は、新体制への不安を語った。

 「私も流通業に携わっているから、鈴木さんの手腕は評価している。新しいものを生み出すセブンのDNAを継承できるか。鈴木さんは井阪さんはダメだと言った。本当に大丈夫なのか。今回の騒動について、鈴木さん本人がどのような言葉で説明するのか。直接、鈴木さんから説明を聞きたくて株主総会に来た」

 果たして、こうした株主たちの疑問や不安は、株主総会で解消されるのだろうか。

壮絶なお家騒動の割に、説明はあっさり

 10時、定刻通りに株主総会が始まった。議長はセブン&アイ社長(以下、肩書きは株主総会開催時点)の村田紀敏氏が務める。村田氏は長く鈴木氏の側近を務めており、鈴木氏の提案した井阪・セブン-イレブン・ジャパン社長の更迭案にも賛同。鈴木氏の引退会見にも同席し、混乱の責任を取って、この株主総会後、顧問に退く。

 開会を宣言すると株主からは拍手が沸いた。

 中央に議長席があり、その右側に議長の村田社長、左側に鈴木会長。村田社長の右隣に井阪隆一取締役(セブン-イレブン・ジャパン社長)。鈴木会長の左側に後藤克弘取締役、創業家の伊藤順朗取締役が続く。左端から2番目が鈴木会長の次男の鈴木康弘取締役だ。社外取締役は一番後ろに座っている。鈴木会長の井阪氏更迭案に反対し、話題を集めた一橋大学の伊藤邦雄特任教授の表情は、遠くて読み取れない。

 鈴木会長は青みがかったネクタイを締めている。退任会見では黄色のネクタイだったが、今回はより落ち着いた色合いだ。

 村田社長は最初に、熊本地震についてお見舞いの言葉と、地震への対応状況を説明。

 続いて、映像とナレーションで業績説明や事業報告などが始まる。オムニチャネルやPB(プライベートブランド)「セブンプレミアム」などの説明。セブンプレミアムの売上高は今期1兆2000億円を計画していることなどが解説された。

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「セブン株主総会、ぎこちない「ノーサイド」」の著者

日野 なおみ

日野 なおみ(ひの・なおみ)

日経ビジネスクロスメディア編集長

月刊誌「日経トレンディ」を経て、2011年から「日経ビジネス」記者。航空・運輸業界や小売業界などを担当。2017年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師