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広島スーパーが長野の農協から「全量買取」

地域農協の農産物を、仲卸を通さずに全量購入

2016年6月2日(木)

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 食材の鮮度を最重視し、欠品をいとわない売り方で人気の食品スーパ―、エブリイ(広島県福山市)グループ。このほど長野県の地域農協、信州うえだ農業協同組合(JA信州うえだ、上田市)と提携した。農産物の流通を変えると意気込む新たなプロジェクトの中身とは。
提携を発表するエブリイホーミイホールディングスの岡﨑雅廣社長(右から2人目)、JA信州うえだの坂下隆行組合長(左から2人目)ら

 「『欠品は悪で、欲しいものを欲しいだけ調達する』という流通企業の論理が生産者に負担を強いて、様々な所でひずみを生んでいる。この延長線上に農業の未来はなく、流通の仕組みを変える必要がある」

 食品スーパーのエブリイを傘下に持ち、外食や弁当販売の事業も手掛けるエブリイホーミイホールディングス(HD)の岡﨑雅廣社長は、5月31日の記者会見でこう意気込みを話した。

地域の農産物を全量買い取り

 今回提携するのはエブリイホーミイグループ、JA信州うえだと、地元で青果物の卸売りを手掛ける長野県連合青果(上田市)。同JA管内の「よだくぼ」南部地区(長和町と上田市)の農家が生産した野菜や果物をエブリイホーミイが全量買い取る。エブリイの店頭で販売するほか、形などが規格外で売り場に並べにくい農産物は、グループの外食や弁当製造・販売事業での食材として活用する。

 生産者がプライドをかけて育てた農産物の価値を、新たな流通の仕組みで最大化し販売する――。熱い想いをつなぐという意味を込めて、プロジェクト名を「チーム襷(たすき)」とした。

 提携の第一弾として、広島県と岡山県に展開するエブリイの店舗で5月中旬、よだくぼ産のアスパラガスの販売を始めた。店舗では今後、ブロッコリー、トマトなど順次品目を広げ、今年夏~秋に販売する。よだくぼ産の野菜だけで同期間に約1500万円の売上高を見込んでいる。

 青果物の流通では、地域農協が出荷し、卸売会社が仲卸業者を通して小売りに販売するのが一般的。だが今回のプロジェクトでは、地域農協(JA信州うえだ)と卸売業者(長野県連合青果)が仲卸業者を介さずに、直接エブリイホーミイに出荷する点が特徴だ。特定の産地から農産物をスーパーに直接出荷する仕組みに、地域農協と卸売会社が関わるのは、全国でも珍しい。

コメント2件コメント/レビュー

よだくぼ地域に実際に暮らしているが、この地域は米や野菜の味に関しては、県下でも抜きん出ている。しかし生産量が多くないため、認知度は低い。また、中山間地ということもあり、農地は大きくても一枚30アール程度しかなく、川上村や松本平などの他地域と比較すると、作業効率は決して良くない。農業というと、大規模化によるスケールメリットの得られる地域が強い印象があるが、小さい区画でもハウス栽培により高品質な作物を作り、市場を通さず直接それを求めている消費者に届けることができれば、 地方の小さな農家たちは生き残れるかもしれない。温暖化の影響で、夏場に野菜を作れない地域が、これから益々増加していく。長野県の気候とバッティングする北海道や東北地方は、輸送費の関係で首都圏に、一方長野県は中京から西日本に農産物を供給するという住み分けは昔からあったが、これからは益々そういった食糧供給地と消費地とのアクセスを良くしていくことが行政の使命である。(2016/08/26 20:14)

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「広島スーパーが長野の農協から「全量買取」」の著者

須永 太一朗

須永 太一朗(すなが・たいちろう)

日本経済新聞証券部

2003年一橋大学社会学部卒業、日本経済新聞社に入社。西部支社(福岡)で警察、企業、県政を順に担当。その後は主に証券部で日本株相場を取材。14年3月、日経ビジネス記者に。17年4月、日本経済新聞証券部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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よだくぼ地域に実際に暮らしているが、この地域は米や野菜の味に関しては、県下でも抜きん出ている。しかし生産量が多くないため、認知度は低い。また、中山間地ということもあり、農地は大きくても一枚30アール程度しかなく、川上村や松本平などの他地域と比較すると、作業効率は決して良くない。農業というと、大規模化によるスケールメリットの得られる地域が強い印象があるが、小さい区画でもハウス栽培により高品質な作物を作り、市場を通さず直接それを求めている消費者に届けることができれば、 地方の小さな農家たちは生き残れるかもしれない。温暖化の影響で、夏場に野菜を作れない地域が、これから益々増加していく。長野県の気候とバッティングする北海道や東北地方は、輸送費の関係で首都圏に、一方長野県は中京から西日本に農産物を供給するという住み分けは昔からあったが、これからは益々そういった食糧供給地と消費地とのアクセスを良くしていくことが行政の使命である。(2016/08/26 20:14)

遠地の産地から全量買取とは思い切った決断である。野菜などの新鮮さが求められる食品は地産地消が原則であり、足りない種類を生産地から取り寄せるという方法が望ましい。自然の気候に大きく左右される食品、とくに野菜などの収穫量は不安定であり、これまでも生産調整のために廃棄されることもたびたびあった。収穫量を安定させるためにはハウス栽培であり、突き詰めれば屋内が理想である。種類によっては既に生産が軌道に乗っている工場もある。ただし種類によっては不適であり、コストの面でも見合わないこともある。いずれにしても広島スーパーの手法が軌道に乗ることを願う次第である。(2016/06/02 09:58)

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