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ダイハツ新社長「EVはトヨタに頼らない」

奥平総一郎氏が語るグループにおけるダイハツの役割

2017年6月15日(木)

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 昨夏にトヨタ自動車の完全子会社となったダイハツ工業は、トヨタから奥平総一郎氏を社長として迎えた。奥平氏はカローラなどの開発に携わってきた技術者で、直近は中国に駐在してアジア・オセアニア地域も担当してきた。トヨタグループにおいて、小型車で新興国を開拓する役割を担うダイハツ。報道各社のグループインタビューに応じた新社長に意気込みを聞いた。

奥平総一郎(おくだいら・そういちろう)氏 
1956年生まれ。1979年に東京大学工学部を卒業し、トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)に入社した。2013年、専務兼技術開発本部長。14年、トヨタ自動車研究開発センター(中国)社長。17年4月に顧問としてダイハツ工業に転籍し、6月から社長(写真:北山 宏一)

トヨタグループ内でのダイハツの役割をどのように捉えていますか。

奥平総一郎社長(以下、奥平):トヨタから認められているのは、軽自動車の技術に立脚した、ダイハツ工業の良品廉価の文化です。トヨタと一緒に設置した新興国小型車カンパニーの領域で果たせる役割は大きい。

「選択と集中」こそ強み

小型車の開発、生産効率でダイハツに一日の長があると認めるトヨタ幹部は多い。どんな違いがあるのでしょうか。

奥平:ダイハツは選択と集中がしっかりできています。市場を日本、インドネシア、マレーシアの軽・コンパクトに絞り、効率的なリソースの使い方を追及してきた。非常にコストに敏感な顧客の要求に真正面から応え、良い商品を出し続けた。品質改善を愚直に進め、コスト低減に繋がった。このやり方を踏襲しながら進化させていきます。

 (生産能力を維持したまま建屋の面積を従来工場の半分にした大分県中津市の)中津第2工場へ視察に行きました。ダイハツのSSC(シンプル・スリム・コンパクト)の心が体現されていました。軽に特化したラインで、大きなクルマもつくらなければいけない工場では直ぐに真似できない工夫がある。現場の社員もコンパクトに集まって、まとまりもよくなっている。品質チェックにより手戻りをなくして、低コスト化が実現できている。近隣の仕入れ先までSSCは影響を与えています。

中長期経営計画では、販売台数250万台を2025年の目標に掲げています。

奥平:今現在150万台超えたところで、目標までまだ距離があります。ただし、目標はダイハツ単体の販売・生産ではなく、トヨタなどへ供給するクルマも含みます。現在トヨタへの供給は日本とインドネシアに限られますが、新興国で供給地域を増やして頂くことを考えています。トヨタとすみ分けをきっちりするというよりは、これまでのトヨタとダイハツの投資、生産設備、販売ネットワークを活用しながら、ダイハツのかかわっていく部分を大きくしていく。

トヨタ時代にダイハツの「ブーン」の開発にもかかわっていました。ダイハツの弱みや課題はどう捉えていますか?

奥平:1つは先進技術への取り組み。電動化にも取り組んではいますが、商業ベースにはなっていません。もう1つは海外展開。3つの国に絞って展開してきたことは現在の強みにつながっているが、拡大戦略を採る上では課題でもある。展開地域を広げないと250万台は達成できません。

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「ダイハツ新社長「EVはトヨタに頼らない」」の著者

寺岡 篤志

寺岡 篤志(てらおか・あつし)

日経ビジネス記者

日本経済新聞で社会部、東日本大震災の専任担当などを経て2016年4月から日経ビジネス記者。自動車、化学などが担当分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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