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車プレス部品世界最大手、日本殴り込みの秘策

フランシスコ・リベラスCEOに聞く「ケイレツ」の壊し方

2017年6月16日(金)

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 自動車プレス部品世界最大手のゲスタンプ・オートモシオン(スペイン)が、満を持して日本市場に攻め入る。6月14日、同社は日本国内で初となる研究開発センターを東京・八重洲に開所した。当面、狙うのは日系自動車メーカー向けの売り上げ倍増だ。

研究開発センターのオープニングイベントに登壇したゲスタンプ社の幹部たち。

 同社は近年、急成長する自動車部品メーカーだ。主にボンネットやドア、フェンダーなどの車体部品やサスペンションアームなどのシャシー部品などを手がける。1997年に創業し、初期の売上高は数百億円だったものの、2000年代初めから年率20%以上で伸び続け、2016年12月期の売上高は約9300億円。今期は1兆円を突破する見込みだ。

 その武器が「ホットスタンプ」と呼ばれる技術。高温まで加熱した鋼板をプレス加工し、その後で急激に冷やして強度を高める。近年、自動車部品で採用が進んでいる。「我々はホットスタンプの第一人者だ」。同社のフランシスコ・リベラスCEO(最高経営責任者)はこう胸を張る。

 同社はこの技術を武器に、自動車メーカーと開発前段階から議論をはじめ、設計や性能シミュレーション、性能試験まで共同で開発する手法を採る。

 この手法が自動車メーカー側から評価され、同社はフォルクスワーゲンを皮切りにダイムラー、BMWのドイツ勢を取り込み、米国のGM、フォードも顧客に加えた。

 日本勢も、トヨタ自動車や日産自動車、ホンダ、スズキ、三菱自動車などが取引先に加わっている。例えばホンダが一昨年に米国で発売し、大ヒットした「シビック」も、ゲスタンプが開発段階から車体部品を共同開発した。

 日本に開発拠点を設けた目的は、当然、日系メーカーとの取引拡大にある。その「秘策」とも言えるのが、三井物産とのパートナーシップだ。三井物産は昨年末、ゲスタンプ社の12.525%の株式を取得。三井物産の勝登常務執行役員は「株主としてだけではなく、パートナーとしてゲスタンプの成長を支援する」と話す。

 三井物産は、日系メーカーへの営業だけでなく、ゲスタンプが来年夏の開業を目指す日本工場への協力、非鉄材など鋼板以外の材料のノウハウ提供、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)など新技術への対応を支援する。日経ビジネスの取材に対し三井物産の勝常務は「欧米系と日系の自動車メーカーでは、コミュニケーションで異なる部分が多々ある。開発への部品メーカーの関与の仕方も違う。そこを我々が支援していく」と語った。

 日本の自動車産業には、グループ企業による系列の関係がいまだ色濃く残る。ゲスタンプは三井物産の力を借りながら、この強固な産業ピラミッドに入り込めるのか。ゲスタンプのリベラスCEOが、日本における事業展開に関して、日経ビジネスの単独インタビューに応じた。

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「車プレス部品世界最大手、日本殴り込みの秘策」の著者

島津 翔

島津 翔(しまづ・しょう)

日経ビジネス記者

2008年東京大学大学院工学系研究科修了、日経BP社に入社。建設系専門誌である日経コンストラクション、日経アーキテクチュアを経て、2014年12月から日経ビジネス記者。担当分野は自動車、自動車部品。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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