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それでも、英国がEUから出たい理由

いよいよ目前! EU残留を巡る英国民投票

2016年6月22日(水)

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 6月23日、EU(欧州連合)残留の可否を巡り、英国で国民投票が実施される。6月に入り、世論調査では、離脱派と残留派の支持率が拮抗する状況が続く。つい数カ月前には誰も本気にしなかったBrexit(ブレクジット=英国がEUを離脱すること)が現実味を帯びてきた。

 仮に英国が離脱を決めた場合は、英国だけでなく、世界経済に影響が及ぶ。その詳細は、日経ビジネス2016年6月20日号のスペシャルリポートで報じた通りだ。

 既に、金融市場にその影響が表れている。6月14日には通貨「ポンド」が対円で一時149円台前半に下落、2年10カ月ぶりのポンド安・円高水準となった。安全資産に向けて資金が逃避する動きが始まり、欧州安定国の国債に買いが集まった。ドイツの10年物国債は14日、利回りが一時、初のマイナスを記録した。英国内の経済も、今年に入って建設投資が手控えられるなど、景気減速の兆しが見え始めている。

経済への悪影響を訴える残留派

 英国のEU離脱は世界経済に多大なリスクをもたらすとして、英国の残留派だけでなく、欧米各国の首脳も英国の残留を求めている。ところが、離脱の支持率は一向に下がらない。それどころか、投票日が近づくに連れて高まる一方だ。経済への影響を考えれば、一部の英国人以外はこの状況を理解し難い。なぜ彼ら合理的な判断ができないのか。そこには、彼らが考える「この国のかたち」への強いこだわりがある。

ロンドン郊外にある日立製作所の鉄道車両基地を訪れたジョージ・オズボーン財務相(左)。キャメロン首相とともに残留を目指し、英国内を行脚している。

 「離脱すれば、Hitachiのようなグローバル企業が英国に投資する興味を失うだろう」

 6月15日、ロンドン郊外にある日立製作所の鉄道車両基地。残留派の中心人物、ジョージ・オズボーン財務相がこう訴えた。オズボーン氏は、デイビッド・キャメロン首相とともに、残留派の顔とも言える人物。この日は野党・労働党の前財務相と共に演説台に立ち、日立の現地社員に向けて、英国が離脱した場合のリスクを何度も繰り返した。

 オズボーン氏はこの日、英国がEUから離脱した場合の増税リスクについての試算を発表。離脱した場合、経済の悪化によって税収が大幅に減る結果、約300億ポンド(約4兆5000億円)規模の増税か歳出カットが必要になると警告した。「こうしたマイナスのリスクは、一度きりで終るものではない。離脱を決めれば、将来もずっと向き合わなくてはならない」(オズボーン財務相)。

 残留派は、国民投票の正式なキャンペーンが始まった4月15日以来、経済への影響を最大の争点としてきた。英財務省は、4月と6月の2度にわたり、英国がEUを離脱した場合の影響を分析した報告書を公表した。短期的(2年後)にはGDP(国内総生産)を3.6%~6%程度押し下げ、ポンドは12%~15%下落。52万~82万の失業者を生むと予測する。さらに離脱決定から15年後には、GDPは5.4~9.5%縮小、政府の年間税収は450億ポンド(約6.7兆円)減ると見ている(最悪シナリオの場合)。

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「それでも、英国がEUから出たい理由」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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