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EU離脱問題、英国の若者から見たリアル

残留か、離脱か。投票のカギを握る若者の素顔に迫る

2016年6月21日(火)

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離脱派キャンペーンで配られたビラ

 英国のEU離脱を問う国民投票が、いよいよ今週23日に実施される。労働党の女性議員殺害事件で、両陣営の選挙活動が一時停止し、各地で繰り広げられた政治家たちの舌戦も、事件後の週末はさすがに控えめであった。事件までの世論調査では離脱派がじりじりと残留派との差を縮め、一部調査では多少のリードもしていたが、殺害事件後の世論がどう動くのかは、投票日までの動向を見守りたい。調査によっては、残留派巻き返しの様相も呈している。

 この離脱騒動では、離脱派の掲げる「誇大キャンペーン」の中で、英国がEUへ支払っている拠出金の額を大げさに伝えていることが知られるようになっている。また、残留派がEU離脱で被る打撃の経済的な数値を発表しても、数字ばかりを投げつけられる市民からは、一体何を信頼したら良いのか分からない、という混乱の声も聞こえる。そもそもなぜ英国がEUを離れたいのか、確固たる理由も見えにくい。残留派は主に貿易や雇用など、EUから得られる経済的な恩恵を争点としているのに対し、離脱派は移民問題や主権を前面に打ち出している。

 非常に分かりにくいこの選挙の「そもそも、なぜ」を、若い人の視点で紐解いてみようと思う。一部政治家たちの欺瞞については前稿(「英国の女性議員殺害が問う“憎悪扇動”の大罪」)で書いたので、ここでは触れない。

投票のカギを握る若者

 英調査会社YouGovによれば、これまでのところ、一般的に低所得層や高年齢層ほど離脱に投票する傾向にあり、中間層以上や大卒者、若年層ほど残留を支持する傾向がある。また、地域によっても差は生じており、都市圏や、大学のある町では残留派が多いのに対し、地方では沿岸部など、圧倒的に離脱派の多い地域もある。

 投票のカギを握るのは、10〜20代の若年層とされている。英調査会社IpsosMORIによれば、去年の総選挙では18〜24歳の投票率が43%だったのに対し、65歳以上では78%だった。若者たちが投票するかどうかで、結果が大きく変わってくると見られている。

 英国のEU加盟(当時はEC)からは43年が経過しており、若年層はEUの枠組み内での英国しか知らず、取材を通して出会った人たちの中には、EUなしの生活など考えられないと訴える若者も少なくない。

 こうした若者たちは、実際、離脱問題をどう捉えているのか。

コメント23件コメント/レビュー

人種・宗教・イデオロギーなどによって、人は集い・争う世界ですが、この記事を読んで改めてこの世の中で世界の人々が共存する難しさを感じました。EUのような地域統合はアジア圏、アメリカ圏という大きな市場とバランスを取る上でも必須且つ有意義であると今でも思います。アジア圏やアメリカ圏と違い、政策・経済上実際に統合しているEUは多くの問題を抱えつつもその先導者として世界に多くの教訓を与え続けている先進地域だと思っています。最終終着地点などない世の中で、このUKのEU離脱問題もひとつの試練と将来への教訓を残すものと思います。将来を見据えつつ現在を如何に生きるかという難題に欧州、いや人類は直面しているように感じます。これがアジア共同体になったときの日本はどうするのか、日本人としての自分はどちらに投票するだろうかという思いを馳せています。(2016/06/25 02:10)

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「EU離脱問題、英国の若者から見たリアル」の著者

伏見 香名子

伏見 香名子(ふしみ・かなこ)

フリーテレビディレクター(ロンドン在住)

フリーテレビディレクター(ロンドン在住)。東京出身、旧西ベルリン育ち。英国放送協会(BBC)東京支局プロデューサー、テレビ東京・ロンドン支局ディレクター兼レポーターなどを経て、2013年からフリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

人種・宗教・イデオロギーなどによって、人は集い・争う世界ですが、この記事を読んで改めてこの世の中で世界の人々が共存する難しさを感じました。EUのような地域統合はアジア圏、アメリカ圏という大きな市場とバランスを取る上でも必須且つ有意義であると今でも思います。アジア圏やアメリカ圏と違い、政策・経済上実際に統合しているEUは多くの問題を抱えつつもその先導者として世界に多くの教訓を与え続けている先進地域だと思っています。最終終着地点などない世の中で、このUKのEU離脱問題もひとつの試練と将来への教訓を残すものと思います。将来を見据えつつ現在を如何に生きるかという難題に欧州、いや人類は直面しているように感じます。これがアジア共同体になったときの日本はどうするのか、日本人としての自分はどちらに投票するだろうかという思いを馳せています。(2016/06/25 02:10)

とても良い記事だと思います。EU圏の国民になって18年になるのですが、当地の人たちにも紹介したいような記事です。
個人的には、英国は自主自立の道を行くべきだろうと考えていますが、離脱派、残留派、双方に理があるとも理解しています。英国にとってもEUにとっても問題はやはり、どちらに決まっても“その後”だと思います。反EUの私としてはこの件がこの後、EUの改善・改革に繋がることを期待しているのですが・・・。(2016/06/23 07:26)

EUという実験の行く末にも関係するだろう。これから国家を超えた「超国家」が世界の主要な構成員になるのだろうが,その形は「アメリカ合衆国型」「英連邦型」「ソビエト型」「中国型」「ASEAN型」「TPP型?」などの国家連合,連邦などいろいろある。EUは有力なモデルだと思うが,ギリシャ問題,難民問題等で躓いて今試練の時にある。英国民が今後の世界システムをどうしたいのか。そんな視点は期待できないのか。彼らの問題意識を探ってほしい。(2016/06/22 18:08)

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