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北方領土で「日本人」を発見

外務省要請を無視、渡航を続ける漁師に直撃

2015年7月7日(火)

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 北方領土で日本人労働者を発見――――。

 日本人の入域が厳しく制限されている北方領土・択捉島の内岡(なよか)で7月4日、日本人が無許可で上陸しているのを「ビザなし交流団員」として同島を訪れていた日経ビジネスの記者が目撃した。

 この60代男性は本誌の直撃取材に「何度も北方領土に上陸している。(入域するな)という外務省からの通達が来ているが無視している」と答えた。男性はロシアの水産会社に雇われ、北方領土水域で、はえ縄漁に関わっていると見られる。

 外務省は日本人がパスポートを所持し、ロシアビザを取得して北方四島に入域することを禁じている。これはロシアの管轄権を認めることになるからだ。

 だが、これまで「日本人が無許可で上陸している」との未確認情報は存在していた。しかし、現地には日本人は誰ひとりとして住んでおらず、上陸行為を確認することはできなかった。近年、現地で日本人に接触するのは、日経ビジネスが初めて。ここではそのやりとりの一部始終を公開する。

北方領土に無許可上陸した男性

 北方領土は戦後、ソ連自国民ですら入域が制限されていた特殊な地である。しかし、1980年代に入ると、ソ連側が日本人にビザを発給して北方領土に入域させる事例が出てきた。これを政府は問題視。再三、ソ連の不法占拠下にある北方領土への入域は、領土問題解決までの間、行わないよう国民に要請している。92年にソ連側からの提案を受ける形で「パスポート・ビザなし」による相互訪問が実施されると、政府はこの枠外の入域は認めない、というスタンスを取っている。

 ビザなし訪問団員は、国会議員、元島民、学術研究者、メディア関係者などに限られる。団員は専用にチャーターされた船に乗船し、根室港から出航。国後島沖で入域検査を受けるなどの手続きを踏まなければ入域できない。仮に、船でオホーツク海を航行して北方領土に渡った場合、ロシア国境警備隊に拿捕されることになる。

 ところが、記者が択捉島に着いた初日の朝、埠頭で1人の初老の男性が近寄ってきて日本語で話しかけてきた。最初は、島で土木工事に従事するアジア系の季節労働者かと思ったが、「自分は日本人だ。前立腺肥大を患っていて苦しい、あんたビザなし交流でやってきたんだろう。誰か前立腺の薬を持っていないか」と訴え始めた。

 記者はすぐにカメラを回し始めた。

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「北方領土で「日本人」を発見」の著者

鵜飼 秀徳

鵜飼 秀徳(うかい・ひでのり)

日経おとなのOFF副編集長、浄土宗僧侶

京都市景観市民会議委員(2016年)、佛教文化学会会員。 1974年生まれ。成城大学文芸学部卒業後、報知新聞社へ入社。2005年日経BP社に入社。日経ビジネス記者などを歴任。2016年4月より日経おとなのOFF副編集長。浄土宗僧侶の顔も持つ。正覚寺副住職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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