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トヨタは「103万円の壁」を崩せるか

配偶者手当廃止の波紋

2015年7月15日(水)

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 経済協力開発機構(OECD)は7月9日に加盟34カ国の雇用情勢をまとめた報告書を発表した。日本の25~54歳の女性の就業率は71.8%で、34カ国中24位。問題は20.3%という男女の就業率の格差だ。日本より格差が大きい国はトルコやメキシコ、韓国、イタリアなど6カ国しかない。人口減少が進み労働力不足が確実視されている中、女性の就労促進は日本経済における重要課題の1つとなっている。

 これに一石を投じる可能性があるのが、トヨタ自動車だ。同社は月額約2万円の配偶者手当を廃止し、これまで子供一人に付き月額5000円だった子供手当を2万円に引き上げることを検討している。来年以降の実施に向け、労働組合と交渉を続けている。

 成果や能力に応じて報酬を支払う賃金体系が一般的になった今でも、配偶者手当は福利厚生の一環として根付いている。人事院の統計によれば、日本企業の77%に家族手当制度があり、うち93%が配偶者に支給するものとなっている。

 そしてその制度を持つ企業のうち95%が「配偶者手当を見直す予定がない」。その意味でトヨタが検討している抜本的な見直しは、現時点ではまだ少数派と言える。

 こうした企業の配偶者手当は税制と密接に連動している。所得税の配偶者控除は、年収103万円以下の配偶者を持つ人が対象となる。年収が103万円を超えて控除対象から外れると手取り収入が減りかねず、意図的に労働時間を抑えようとする動機につながる。これがいわゆる「103万円の壁」で、女性の就労促進を妨げる1つの要因とされてきた。

 企業が導入している配偶者手当は結果として、この「103万円の壁」をさらに高いものにしている。多くの場合、支給条件が配偶者控除と同じだからだ。年収が103万円を超えると、配偶者控除を受けられなくなるだけでなく、配偶者手当を受け取ることができなくなる。トヨタの場合、その額は年間24万円にもなる。

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「トヨタは「103万円の壁」を崩せるか」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師