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拡大続けるファナック連合、最後の椅子はNTT

IoTが促す単独主義から連携への転換

2016年8月1日(月)

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 ファナックが工作機械やロボットを中心とするIoT(モノのインターネット)分野でNTT、NTTコミュニケーションズ、NTTデータのNTT3社と協業すると発表した。NTTグループ各社は、ファナックが目論むIoTのプラットフォームの中核メンバーへの滑り込みに成功したことになる。一方、高収益ながら閉鎖的とのイメージが付きまとっていたファナックといえども、他社との連携が欠かせない時代に入ったことが鮮明になった。

 「コアパートナーはこれでひと段落。いま考えていることはこのグループで完成できる」。7月28日に開いたNTT各社との共同記者会見で、ファナックの稲葉善治会長はそう宣言した。

 同社は今年4月にIoT推進を掲げ、米シスコシステムズなど3社と既に提携している。NTT各社はその連合に参加することになる。IoTの根幹となるプラットフォーム「フィールドシステム」をそれぞれの得意分野から支えるメンバーがこれで固まった。

NTTの篠原弘道副社長と握手するファナックの稲葉善治会長(左)

 NTTは「エッジコンピューティング」と呼ばれる、工場内でのリアルタイムのデータ処理などの研究開発で先行しているという。遠く離れたデータセンターのクラウドコンピューティングに頼ることがないため、無駄なデータ通信を抑制し、セキュリティの面でも有効とされる。NTTコムは海外も含めたネットワーク構築、NTTデータはフィールドシステム向けの各種アプリケーションの開発が役目だ。

ファナック流IoT、12月にお目見え

 ファナックの描くIoTは様々な工作機械やロボット、センサーを接続。稼働状況から得られるビッグデータをAI(人工知能)で即座に分析することで製造現場や生産計画を最適化するというもの。それにより、「工場そのものの自律化や進化につながる」(稲葉会長)と強調する。

 プラットフォームはファナック製を基本としつつ、他社の機器などでも運用可能とし、工場での標準化を追求していく。標準化の覇権を握ればおいそれとはファナック製を手放せなくなり、顧客企業の囲い込みにつながる。

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「拡大続けるファナック連合、最後の椅子はNTT」の著者

寺井 伸太郎

寺井 伸太郎(てらい・しんたろう)

日経ビジネス記者

2002年、慶応義塾大学を卒業し、日本経済新聞社に入社。東京や名古屋での企業担当などを経て、直近は決算を取材する証券部。15年から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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