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東芝に存在した「不正のトライアングル」

日本公認不正検査士協会の濱田眞樹人・理事長に聞く

2015年8月7日(金)

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 「動機」と「機会」、そして「正当化」の3要素がそろったことが、東芝の不正会計の原因になった――。

 こう指摘するのは、日本公認不正検査士協会の濱田眞樹人・理事長だ。公認不正検査士は、会計と法律、調査、犯罪学という4つの分野で専門知識を磨き続ける、企業不正対策のプロフェッショナル。倫理観が高い多くの東芝社員が「会社のため」と言い訳をしたことが、不正の根底にあると濱田氏は話す。

(聞き手は小笠原 啓)

東芝の不正会計問題に関連して、日経ビジネスオンラインでは企業のコンプライアンス(法令遵守)についてアンケートを実施しています。通常の方法では達成不可能な業務目標(チャレンジ)が強制されてきた東芝と同様な経験をお持ちではないでしょうか。率直なご意見をお聞かせください。

回答はこちらから(アンケート回答サイトが開きます)

日本公認不正検査士協会の濱田眞樹人・理事長。立教大学ビジネスデザイン研究科教授。米国公認会計士の資格も保有する。(写真=新関 雅士、以下同)

公認不正検査士とは、どのような資格なのでしょうか。

濱田:一言で言うと企業不正、つまりホワイトカラー犯罪と戦う専門家です。全世界で約7万5000人が公認不正検査士協会の会員となり、150カ国以上に支部があります。1988年に米国で発足し、2005年に日本に導入されました。

 始まりは1人のFBI(米連邦捜査局)捜査官でした。会計事務所に務めたあとFBIに転じたのですが、会計士には調査のノウハウが無く、捜査官は財務会計の知識を十分には持っていないことに気付きました。そして、お互いの弱点を補えば企業不正と戦えると考えたのです。

 公認不正検査士の資格を取得するには、会計と法律、調査、犯罪学の4つの分野で試験をクリアする必要があります。資格を維持するには毎年、一定の専門教育を受けることが義務付けられています。

 日本では約900人が公認不正検査士の資格を持っています。多いのは公認会計士や弁護士の方々ですね。民間企業の監査部門で働きつつ資格を取る人も増えています。

財務諸表の虚偽記載は「重大な犯罪」

7月21日に公表された、東芝の第三者委員会報告書をどう読みましたか。

濱田:これから証券取引等監視委員会や捜査当局の調査が始まる可能性があるので、現時点で展開を断言するのは難しい。しかし、報告書ではっきりした点は大きく三つあります。

 まずは、東芝が公表した過去の有価証券報告書に虚偽記載があったこと。そこには、経営トップを含めた組織的な関与があったこと。そして、東芝社内の内部統制が無効化されていたことです。

 一部ではいまだに「不適切会計」という言葉が使われています。しかし、この報告書を見て単なる「エラー」、あるいは「誤謬」だったと考える人はいないでしょう。何らかの意図が働いた「会計不正」と言うべきだと考えます。

 上場会社が正確な財務諸表を公開することは資本主義の基盤です。さもなければ、一般投資家を守れない。財務諸表を偽ることは、重大な犯罪だと認識しないといけません。

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「東芝に存在した「不正のトライアングル」」の著者

小笠原 啓

小笠原 啓(おがさわら・さとし)

日経ビジネス記者

早稲田大学政治経済学部卒業後、1998年に日経BP社入社。「日経ネットナビ」「日経ビジネス」「日経コンピュータ」の各編集部を経て、2014年9月から現職。製造業を軸に取材活動中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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