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利益全部を株主還元「アマダショック」のその後

収益鈍化で投資に軸足、逆風下に描く成長戦略

  • 寺井 伸太郎

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2016年8月22日(月)

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 工作機械や板金加工機を手掛けるアマダホールディングス。2014年に突如、稼いだ利益の全額を株式配当や自社株買いを通じて株主に還元するという前代未聞の方針を発表したことで、一躍注目を集めた。資本市場重視の流れを加速させ、「アマダショック」として当時注目を集めたが、足元では肝心の成長力が鈍化してきた。2016年度からは再び成長投資に軸足を置く。

 アマダホールディングスの経営環境が厳しい。同社も加盟する日本工作機械工業会は8月18日、7月の受注総額が1043億円と、前年同月に比べ約2割減ったと発表した。減少は12カ月連続。新興国を中心とする世界経済の減速や想定以上に進んだ円高などが打撃となっている。こうした情勢を受けて、年間の受注見通しを従来の1兆5500億円から、1兆3000億円へと下方修正した。業界内ではこれでもまだ楽観的との声がある。

円高などが収益の重荷となる。写真は神奈川県伊勢原市のアマダ本社で行われた展示会(写真:北山 宏一、以下同)

 アマダは8月5日、2016年4~6月期の連結業績を発表した。売上高は前年同期比6%減の534億円、営業利益は23%減の36億円だった。2017年3月期の通期予想では売上高が前期比1%減の3000億円、営業利益は8%減の390億円としているが、市場関係者は目標達成にやや懐疑的だ。営業利益の市場予想平均は15%減の約360億円にとどまる。

 アマダ幹部は「製品の機種数の適正化など合理化に注力する」と強調する。いずれにせよ会社予想、市場予想ともに4期ぶりの営業減益となる見通しだ。

全額還元はROE向上の一時的な奇策か

 2年前の「アマダショック」を振り返ってみれば、資本効率の低さに経営陣が問題意識を持ったのが発端だった。アベノミクスの柱の一つとして資本市場の活性化が叫ばれる中、資本効率の目安となるROE(自己資本利益率)への関心がブームのように高まった。ROEが低いと投資対象として敬遠され、株価が低迷。ひいては買収の標的となる可能性も出てくる。

 これを避けるには配当拡充で利益を内部にため込まず、自社株買いで資本を圧縮すれば一時的にROEの上昇が期待でき、投資家に評価されるかもしれない。そこで繰り出したのが2年間という期限付きながら、100%還元という荒業だった。

 当時は利益も順調に伸びており、積み上がるキャッシュの使い道に苦労していた面もある。結果、1%台だったアマダのROEは6%台になった。合格水準とされる8%にはまだ足りないが、市場に誠意を示し、ROEを改善するという点では、それなりの効果はあったのかもしれない。

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