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大幸薬品vs消費者庁、終わらない攻防の行方

空間除菌剤の効果で食い違い

2015年8月31日(月)

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大幸薬品の柴田高社長(写真左)は、開発パートナーのドウシシャ・野村正幸社長と握手を交わす。手前にあるのが2015年10月上旬に発売する加湿器。左が最大8畳(プレハブ住宅、洋室の場合)用の「クレベリン LED搭載 mood超音波式加湿器」、右が最大18畳(同)用の「クレベリン LED搭載 kamomeハイブリッド式加湿器」。

 大幸薬品は、加湿器などを製造・販売するドウシシャと組み、除菌剤「クレベリン」を使った加湿器2機種を2015年10月上旬に発売する。

 「これまで自社になかった家電量販店という新しい販売網を獲得することで、クレベリンの普及を一気に進めていきたい」(大幸薬品)という。ドウシシャは加湿器市場で既に高いシェアを保有しており、4800社に上る販売網も抱える。大幸薬品がパートナーにドウシシャを選んだ理由の一つがこの点にある。

 大幸薬品がクレベリン事業の拡大を急ぐのには理由がある。一つは、「正露丸」を主軸とする医薬品事業に代わる成長の柱とすることだ。

インフルエンザの流行時は売れる

 同社の2015年3月期の売上高は89億7800万円。このうち医薬品事業の売り上げは57億5300万円で、クレベリンを中核とする感染管理事業の売り上げは32億400万円だった。中国で鳥インフルエンザが発生し、国内でも季節性インフルエンザが流行した2014年3月期は、感染管理事業の売り上げが43億5700万円と、医薬品に迫る業績を上げた。感染管理事業がさらに拡大すれば、同社の成長も期待できるというわけだ。

 ただし、2015年3月期の感染管理事業の売り上げが2014年3月期に比べて減少しているのを見ても分かる通り、同事業の売上高はインフルエンザの流行など不確定要素に左右されやすいという課題を抱えている。成長の柱とするなら、この課題を解決しなければならない。

 家電に搭載すれば、安定した売り上げが見込める。ドウシシャと開発した加湿器に搭載するのは、交換可能なカートリッジタイプ。薬剤が切れると交換時期を知らせるランプが点滅するため、「消費者の定期的な購買が望める」(大幸薬品)わけだ。

 さらにもう一つ、大幸薬品にとってクレベリンの市場拡大を急ぎたい大きな理由がある。「クレベリンが空気の除菌に効果がある」という既成概念を生み出すことだ。

 というのも、クレベリンは、亜塩素酸ナトリウムと酸を反応させることで二酸化塩素を発生させ、その二酸化塩素の分子で空気中のウイルスや菌を除去するとした商品だ。2005年のクレベリン発売後、同様の手法で空間除菌をうたう他社商品が市場に続々と出てきたことも手伝って、国民生活センターや全国の消費生活センターなどに消費者からの問い合わせが急増した。「本当に二酸化塩素は除菌に効果があるのか」といったものだ。

 その結果、国民生活センターと消費者庁が動いた。この頃から、両者と、クレベリンの開発で空間除菌市場を生み出した大幸薬品の攻防が始まった。

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「大幸薬品vs消費者庁、終わらない攻防の行方」の著者

池松 由香

池松 由香(いけまつ・ゆか)

日経ビジネス記者

北米毎日新聞社(米国サンフランシスコ)で5年間、記者を務めた後、帰国。日経E-BIZ、日経ベンチャー(現・日経トップリーダー)、日経ものづくりの記者を経て、2014年10月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官