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現場ルポ:記者がシリア難民と横断したギリシャ本土560km(前編)

再び試される欧州統合の理念

2015年9月30日(水)

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 欧州全土を揺さぶる難民問題は、収束する気配が見えない。抜本的な解決策が見いだせない中、この瞬間にも欧州の国境を目指して次々と難民が押し寄せている。現場では何が起きているのか。

 今回、記者はギリシャで出会ったシリア難民に密着し、ギリシャ北部のマケドニア旧ユーゴスラビア共和国国境までの道程を共にした。その現場ルポをお送りする。本稿はその前編である(後編はこちらから)。

■9月19日 午後11時36分
アテネ・ピレウス港に到着したフェリー。観光客や地元住民に混じって、シリアやアフリカから流入した難民も多数下船してきた

 9月19日、午後11時半過ぎ。エーゲ海のクルーズ拠点として知られるギリシャのピレウス港に、1隻のフェリーが入ってきた。ミコノス島から約4時間の航海を経て到着した船は、ゆっくりと接岸しながら、巨大なタラップを降ろし始める。

 数分後。船員の合図とともに、下船を待ちわびた乗客が次々と吐き出されてきた。

 エーゲ海中部の代表的な観光地であるミコノス島は、日本でもサントリーニ島と並ぶ人気のリゾート地である。このフェリーも、観光シーズンには満席稼働が珍しくないが、9月の終わりに近づく今頃は、例年なら客足が減り始める時期だ。ところが、今年は様子が異なる。観光客の減少分を、増え続ける難民が埋め合わせている。この日も、観光客に混じって多くの難民がピレウス港に辿り着いた。

 難民の多くは、リュックサックを背負い、スーパーのビニール袋をぶら下げている。集団で行動し、子供を抱えた女性やベビーカーを押す男性といった家族連れの姿も目につく。

 ギリシャ本土に上陸した難民の表情は様々だ。仲間と安堵の顔を浮かべる者、疲れきった様子で座り込む者、決して警戒の表情を解かない者…。そんな難民たちに、どこからともなく集まってきた、商売人風の男が声をかけている。

 話している内容は聞き取れないが、難民相手にビジネスをしようとしていることは直感的に分かった。

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「現場ルポ:記者がシリア難民と横断したギリシャ本土560km(前編)」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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