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インドネシア高速鉄道、ODA最大受け取り国の「変心」

2015年10月1日(木)

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写真:AP/アフロ

 インドネシアのジャカルタ・バンドン間(約140km)を結ぶ高速鉄道計画を巡り、9月29日、インドネシア政府の特使として来日したソフヤン・ジャリル国家開発企画庁長官が菅義偉官房長官に対して、日本の提案を採用しない考えを伝えた。受注を競っていた中国に競り負けたことになる。

 マレーシアやインド、米国などでも高速鉄道網の整備が検討されており、日本勢は中国を筆頭とするライバルとの激しい受注合戦に巻き込まれている。そもそも磐石だったはずのインドネシアでの敗北は、今後の受注戦争にも暗い影を落とす。

 インドネシアにとって日本は最大の援助国であり、インドネシアは累計ベースでODA(政府開発援助)の最大の受取国だ。高速鉄道の整備計画が出た際には日本のみが手を挙げており、当初は日本の独壇場だった。

 だが、昨年にインドネシア政府が「中国が提示した条件を検討している」と表明してから立場が急変した。中国案は最高時速を350㎞で、今すぐ工事を始められれば2019年には運行を開始できるとした。一方、日本の計画では最高時速300kmで、2018年に着工して完成は2023年だった。性能や完成時期で中国より見劣りするものになってしまった。

 菅官房長官は記者会見で「日本は実現可能な最良の提案をした」と話すように、中国案の実現には疑問が残る。インドネシアの現地建設会社の役員は「どう考えてもこの年数では不可能だ。中国の主張を鵜呑みにしてはならない。政治的な取引での敗北だろう」と分析する。

発注先確定の直前に内閣改造、知日派が更迭

 今回の高速鉄道計画の発注先の選定は8月末に発表予定だった。少し伸びて9月4日に発表されたのは「日本と中国の双方不採用」。理由は、双方とも建設コストの負担をインドネシア政府が負うものであったためとしている。

 同政府はオーバースペックを省くため、高速ではなく中速程度の鉄道へ変更して再検討を要請。日本は「負けなかった」という点で安堵したものの、そこから1カ月も経たないうちに中国案が採用されることとなった。

 なぜか。中国からインドネシア政府が財政負担や債務保証を伴わない提案があったためと言われる。だが、実はその前から中国案を受け入れるための素地は固められつつあった。

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「インドネシア高速鉄道、ODA最大受け取り国の「変心」」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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