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成長率7%割れでも中国がしぶとい理由

伸び続く個人消費、「バブル崩壊」は起こるのか

2015年10月20日(火)

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(写真:AP/アフロ)

 中国国家統計局は10月19日、2015年7~9月のGDP(国内総生産)を発表した。物価変動の影響を除いた実質のGDP成長率は前年同期比6.9%増と、リーマンショック後の2009年以来、6年半ぶりに6%台となった。政府が2015年の目標としている7%も下回った。

 固定資産投資や工業生産、貿易などの指標を見ても減速は鮮明だ。中国税関総署が9月13日に発表した9月の貿易統計では、輸入は米ドルベースで前年同月比20.4%減と、大きく落ち込み、輸出も3.7%減と3カ月連続で前年の水準を下回った。19日に発表された9月の鉱工業生産は、前年同月比5.7%増となり、8月の6.1%増から伸びが鈍化している。

 こうした景気減速の影響は、一部で目に見える形で表れ始めている。上海市郊外の工業地区に工場を構える、ある日系の消費関連企業のトップは、最近、従業員募集に応募してきた人物を見て驚いた。応募してきた男性は、「自動車関連の工場の方が給料が高い」といって数年前にこの日本企業を去った人物だったからだ。

 これまで急成長を謳歌してきた中国の自動車産業だが、今年に入ってからは減速がはっきりしてきている。米ゼネラル・モーターズなどの大手は、販売価格の引き下げまでして在庫処分に走った。こうした影響は自動車関連の部品工場などが集まる上海郊外のこの工業地区にも波及し、ある工場では残業がなくなり、ある工場では事業が続けられなくなった。その結果、自動車部品メーカーを辞めた従業員が、古巣の日系企業に舞い戻ってきたというわけだ。

 この工業地区では、優良企業を誘致する狙いもあって土地や建物にかかる税金はこれまで免除されていた。だが、「今年になって突然、徴収されるようになった。景気減速で税収が不足しているのではないか」(日系メーカー社長)。

中国の成長率への疑心暗鬼

 実体経済に表れているこういった現象を捉えて、中国のGDPは信頼できず、実際はさらに悪いといった意見もある。また、それとは逆に、「中国経済が減速しているというが、あまりに悲観視しすぎている」といった声もある。

 中国のGDPに信頼が置けないという意見は以前からあった。だが、中国の高度成長が続いているうちは、「信頼が置けない」ことを前提に置きながらも、高い成長を実感し、期待した上で多くの企業や投資家が資金を投じてきた。

 だが今夏、中国経済の減速が徐々に鮮明になり、株式市場の急落や人民元切り下げを巡る当局の対応などを見るうちに、改めて中国の成長率への信頼性に注目が集まっている。実際の中国の成長率は3%を切っているといった試算結果を出す調査会社も登場した。

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「成長率7%割れでも中国がしぶとい理由」の著者

小平 和良

小平 和良(こだいら・かずよし)

日経ビジネス上海支局長

大学卒業後、通信社などでの勤務を経て2000年に日経BP社入社。自動車業界や金融業界を担当した後、2006年に日本経済新聞社消費産業部に出向。2009年に日経BP社に復帰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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