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絶賛から罵倒へ、地に堕ちた「旭化成ブランド」

横浜のマンション傾斜問題で旭化成社長が会見

2015年10月21日(水)

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 40年以上かけて築き上げてきたブランドに、一瞬にして大きな亀裂が走った。

 三井不動産グループが2006年に販売した横浜市都筑区の大型分譲マンションで基礎工事の施工不良が見つかり、建物が大きく傾いている問題。施工データの改ざんに関与した旭化成建材の親会社、旭化成の浅野敏雄社長は10月20日午後、本社近くで記者会見を開き、頭を深く下げた。

 「居住者の皆様には大変ご迷惑をおかけし、関係各位へのご信頼を損なうこととなりました。深く深く反省し、お詫び申し上げます。居住者の皆様、大変申し訳ありません」

子会社の旭化成建材が行った杭(くい)打ち工事でデータ改ざんが明らかになった旭化成。浅野敏雄社長は時おり言葉を詰まらせ、謝罪の言葉を繰り返した。(写真:都築 雅人)

 現時点で判明している事実は以下の通りだ。

 傾いていることが分かったのは、全4棟の中で西側に位置する11階建てのマンション。建物を支える杭(くい)52本のうち、8本に不具合が見つかった。このうち6本の杭は「支持層」と呼ばれる固い地盤に届いておらず、残る2本は支持層へ到達していたが、深さが不十分だったとみられている。マンション販売元の三井不動産レジデンシャルと、工事元請けの三井住友建設は、建物全体の安全性や地盤調査を進める予定だ。

 問題となっているのは、杭の深度不足だけではない。傾きが判明したマンションを含む3棟で、地盤に固定するために杭の先端に流し込むセメント量のデータも改ざんしていたことが判明。セメント量が足りなければ、杭を固定する十分な強度を保てない可能性がある。重複を除くと、何らかの形でデータの転用や加筆があった杭は計70本に上っている。

三井不動産レジデンシャルが販売した横浜市都築区のマンションで問題が発覚した。(写真:読売新聞/アフロ)

コメント7件コメント/レビュー

■杭基礎工事手抜きの真相を推測する■報道からの断片的な情報からしか判断できませんが、杭長不足の原因は記録用紙の紙切れなどではないことは断言できます。おそらく、杭長が不足していることはわかっての作為でしょう。■似たような杭工事経験から申しますと、杭の掘削で固い支持層に到達したかどうかの判断は、ずばり「音」です。支持層を掘削すると、砂や礫を削るのでザラザラ、ガリガリという音に変化します。たいていその変化は如実で、数秒で急に音が変わります。そして、確認の決め手は「排土」です。掘削した土は一部が地上に排出されますので、地層の特質が変わると土の色や手触りが変化するものです。そして、その固い層が十分に厚い層であるかを確認するために、規定の深さ(数メートル)まで掘削し続けます。判断に誤りがないかどうかの確認として、ドリルの回りにくさを表す「電流値」を確認します。音の変化では後々の証拠にならないので、電流値を記録として残します。■工事担当者は新入社員レベルでない限り、杭が支持地盤に到達しているかわからないはずはありません。■今回、支持地盤の傾斜が著しく、工期が迫っていたとききます。おそらく設計時の推定よりも谷が深く、杭が不足し追加注文しなければならなかったのでしょう。そうなると工期が大幅に遅れ、買い手への引き渡しが遅延するかもしれません。買い手への保証金などで売り主としては大損です。売り主や元請けに迷惑をかけないためにも、杭の不作為をあえて施工者で隠匿し記録を改竄したのだろうと推測します。(2015/10/21 17:08)

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「絶賛から罵倒へ、地に堕ちた「旭化成ブランド」」の著者

林 英樹

林 英樹(はやし・えいき)

日経ビジネス記者

大阪生まれ。神戸大学法学部卒業後、全国紙の社会部記者として京都・大阪で事件を取材。2009年末に日本経済新聞社に入り、経済部で中央省庁担当、企業報道部でメディア・ネット、素材・化学業界などを担当。14年3月から日経BP社(日経ビジネス編集部)に出向し、製造業全般を取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

■杭基礎工事手抜きの真相を推測する■報道からの断片的な情報からしか判断できませんが、杭長不足の原因は記録用紙の紙切れなどではないことは断言できます。おそらく、杭長が不足していることはわかっての作為でしょう。■似たような杭工事経験から申しますと、杭の掘削で固い支持層に到達したかどうかの判断は、ずばり「音」です。支持層を掘削すると、砂や礫を削るのでザラザラ、ガリガリという音に変化します。たいていその変化は如実で、数秒で急に音が変わります。そして、確認の決め手は「排土」です。掘削した土は一部が地上に排出されますので、地層の特質が変わると土の色や手触りが変化するものです。そして、その固い層が十分に厚い層であるかを確認するために、規定の深さ(数メートル)まで掘削し続けます。判断に誤りがないかどうかの確認として、ドリルの回りにくさを表す「電流値」を確認します。音の変化では後々の証拠にならないので、電流値を記録として残します。■工事担当者は新入社員レベルでない限り、杭が支持地盤に到達しているかわからないはずはありません。■今回、支持地盤の傾斜が著しく、工期が迫っていたとききます。おそらく設計時の推定よりも谷が深く、杭が不足し追加注文しなければならなかったのでしょう。そうなると工期が大幅に遅れ、買い手への引き渡しが遅延するかもしれません。買い手への保証金などで売り主としては大損です。売り主や元請けに迷惑をかけないためにも、杭の不作為をあえて施工者で隠匿し記録を改竄したのだろうと推測します。(2015/10/21 17:08)

何が原因で担当者にそうさせてしまったのか?を(旭化成は考えてるだろうが)、日本の新聞・TVはほとんど追求せず、犯人捜して謝罪させて吊るし上げるのが日本。残念ながら、アメリカと違って寛容性や合理性の全くないムラ社会ですね。で、喉元通り過ぎたり、他社で問題発生や他の社会問題発生すれば、皆忘れてる。(2015/10/21 16:53)

内容的にはどうせ公開されないコメントになるでしょうが、思う事吐き出しとかないと気が済まないので。 杭打ちなどの基礎工事を旭化成の子会社の旭化成建材が請け負った。 上ものは三井住友建設が施工。 三井不動産レジデンシャルが販売。 さて、報道は正しいのですか? 報道通りに発注主は請負側に騙されたんですかね? 通常は発注側の圧力で請け負う側が手を抜かざる得ない状況に追い込まれる事が多いと思いますが? マスコミは口裏合わせた様に旭化成だけを一方的に叩いてますけど、こういう時って圧力に屈して言論統制された時ですよね? 実際は、旭化成のブランドを著しく失墜させようとしているのはジャーナリズムもへったくれも無いマスコミなのでは? という疑念が消えません。 実際、どうなのですか? 日経は多くの企業に食い込んでるんでしょう?(2015/10/21 11:18)

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