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JフロントがGINZA SIXで挑む脱・百貨店

松坂屋銀座店跡地に年商600億円目指す施設を4月に開業

2016年10月27日(木)

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  J.フロントリテイリングは26日、森ビルなどと共同で進める、松坂屋銀座店跡地の再開発について詳細を発表した。新たな商業施設の名称は「GINZA SIX(ギンザシックス)」で、241のブランドをテナントとして誘致する。Jフロントは、従来の百貨店モデルが制度疲労を起こしていると判断し、競合他社に先駆けて新たな事業モデルの模索を続けてきた。銀座6丁目エリアに登場する新施設は、オフィスと一体になった複合型のショッピングセンター(SC)だ。百貨店とは完全に決別した。今年に入って、百貨店各社による不採算店舗の閉鎖が相次いでおり、Jフロントの戦略は競合他社にも影響を与えそうだ。
 

 「ギンザシックス」は、銀座中央通りに面して、セリーヌやサンローラン、ヴァン クリーフ&アーペルなど6つのラグジュアリーブランドを配置する。それぞれが2~5層を使った旗艦店が並ぶ形だ。商業施設の全体の面積は4万7000㎡と銀座エリア最大となる。Jフロント傘下の大丸松坂屋百貨店、森ビル、住友商事、仏モエヘネシー・ルイヴィトン(LVMH)が出資する不動産ファンドのL Real Estateの4社が共同出資する会社が、開発・運営にかかわる。年商600億円、来館客数は2000万人を目標とする。

2017年4月20日にオープンする「GINZA SIX」。中央通りには、2~5層展開する大型のラグジュアリーブランドを配する。

「百貨店はやらないという選択をした」

 Jフロントは、これまでも従来の百貨店のあり方にこだわらない「新百貨店モデル」を推進してきた。自社の百貨店に、ユニクロや東急ハンズ、ヨドバシカメラなどの有力テナントを大胆に誘致してきた。

再開発事業は4社で手がける。左から、住友商事の中村邦晴社長、森ビルの辻慎吾社長、J.フロントリテイリングの山本良一社長、L Real Estateのマシュー・ルボゼック マネージングパートナー
 

 百貨店業界では伝統的にアパレル企業などと「消化仕入れ」という独特の契約を結んで売り場を構成するのが一般的だ。売り場にある在庫の責任はアパレル側がもち、商品が売れた時点で仕入れたと見なし、売り上げの一定割合を百貨店が手にする。これに対して、SCでは賃貸借契約が一般的。Jフロントは、テナント導入を加速しながら、慣習にとらわれずに、SC型の賃貸借契約を売り場によって増やしてきた。今回のギンザシックスは、こうした流れの上に、脱百貨店へと思い切り振り切った形だ。

 Jフロントの山本良一社長は「経営の視点で言えば、これまで数十年間築き上げたビジネスモデルや成功体験が通じない面が増えてきた。新たな成長を実現するためには、過去の延長線ではなく道無き道を歩んでいかないといけない。銀座では『百貨店はやらない』という決断をした」と話した。

 今年に入って、百貨店業界は厳しさを増している。日本百貨店協会によれば、9月まで全国百貨店の売上高は7カ月連続で前年同月を下回っている。頼みのインバウンド需要は失速しており、旺盛だった富裕層の消費も陰りがみえる。Jフロントの百貨店事業の9月の売上高は7.9%減、傘下でファッションビル運営のパルコも6%減となった。

 今回のギンザシックスには、長らく銀座に掲げてきた「松坂屋」の名前は、残らない。大丸松坂屋百貨店として物販を手がけるのは、2階に開く売り場「SIXIEME GINZA(シジェーム ギンザ)」など一部に限られる。シューズ、バッグ、ジュエリーを中心とした雑貨を販売する予定だ。大丸松坂屋百貨店の好本達也社長は「(銀座において、松坂屋という)名を捨ててもグループ全体で実を取れる」と説明する。「そもそも銀座エリアでの松坂屋の存在感は、以前の店のままでは時代対応もうまくいかず、(百貨店として)3番目の存在だった。それよりも、時代に合った店を作ることで、今度は名古屋や大阪にいる、当社のお客様に銀座に来てもらえるチャンスも広がる」(大丸松坂屋の好本社長)という。

写真右上の大きな建物が新施設。銀座エリアでも規模の大きさが際立つ

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「JフロントがGINZA SIXで挑む脱・百貨店」の著者

染原 睦美

染原 睦美(そめはら・むつみ)

日経ビジネス記者

日経パソコン、日経ウーマンオンラインを経て、2013年4月から日経ビジネス記者。ネットサービス、人物ルポ、などが得意分野。趣味は洗濯、昼酒、ピクニック。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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