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旭化成が開けた「パンドラの箱」

従業員3割がデータ改ざんの衝撃

2015年11月16日(月)

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調査結果で266件のデータ改ざんが明らかになり、謝罪する旭化成の平居正仁副社長(写真中央)ら(撮影=陶山 勉、以下同)

 「本当に皆様に不安を与え、迷惑をかけて申し訳なく思っている。今回の我々の確認作業でも、元請けを含めて多くの人が協力してくれた。我々の力不足で3040件すべてを報告することができず、本当に申し訳なく思っている」。

 横浜の「傾きマンション」に端を発した杭打ち工事のデータ改ざん問題で、旭化成は13日、国土交通省に対し、子会社の旭化成建材が手掛けた工事に関する調査内容を報告した。報告後に記者会見を開いた旭化成の住宅事業トップ、平居正仁・代表取締役副社長は、冒頭の謝罪を口にした。

 調査対象は、旭化成建材が過去10年間に施工した、和歌山と沖縄を除く45都道府県の3040件の杭打ち工事である。ただ、この日までに664件分の調査が終わらず、2376件の報告にとどまった。

 旭化成はこの日、調査した2376件のうち1割強に相当する266件でデータの流用など改ざんを確認したと発表した。工場・倉庫66件、マンションなど集合住宅61件でデータ改ざんが見つかったほか、学校や医療福祉施設、公共施設などでも報告例があった。だが旭化成の柿沢信行執行役員は「(横浜の『傾きマンション』の)1件を除いて問題(不具合)があったという話はない」と、安全性には問題がないことを強調した。

50人以上がデータ改ざんに関与

 2376件の調査対象物件では、180人以上の現場代理人が杭打ち施工にかかわっている。このうち3割に相当する50人以上がデータ改ざんに手を染めており、全体のうち「非常に高い割合」(柿沢執行役員)の人間が関与していた事実が明らかになった。

 彼らはなぜ、データ改ざんに手を染めたのか。旭化成の聞き取り調査では、①杭が固い地盤の支持層に到達していたかどうかを示す電流計データの紙詰まり②雨に濡れたことによる破損、スイッチの入れ忘れなど機械操作の不備③数日分のデータをまとめて取り置くなどの杜撰な管理――が主な理由として挙がっていた。

 さらに、複数の現場代理人が「報告書に“抜け”がないように整えることを気にしていた」と話しているという。不備を取り繕うため、報告書作成の段階でデータの切り貼りや数字の加筆などをしたと見られている。

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「旭化成が開けた「パンドラの箱」」の著者

林 英樹

林 英樹(はやし・えいき)

日経ビジネス記者

大阪生まれ。神戸大学法学部卒業後、全国紙の社会部記者として京都・大阪で事件を取材。2009年末に日本経済新聞社に入り、経済部で中央省庁担当、企業報道部でメディア・ネット、素材・化学業界などを担当。14年3月から日経BP社(日経ビジネス編集部)に出向し、製造業全般を取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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