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全世代に忍び寄る「健康格差」の厳しい現実

WEBメディア7社による新書「健康格差」全文公開 第1回

2017年11月27日(月)

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 低所得者の死亡率は高所得者の3倍高い──。こんな厳しい現実がある。

 所得や地域、雇用形態、家族構成……。こうした要因によって、我々の健康には「格差」が生じている。こうした問題点をデータと取材によって明らかにした新書「健康格差 あなたの寿命は社会が決める」が発売された。

 日経ビジネスオンラインは、著者であるNHKスペシャル取材班、版元である講談社とともに、この新書の全文公開の第一弾として、その実態に迫る第1章を無料で公開する。多くの経営者やビジネスパーソンにとって、健康格差の問題は座視できないと考えるからだ。

(島津 翔=日経ビジネス)

※以下からは「健康格差」の第1章を原則、原文ママとして公開する
現代新書×WEBメディア7媒体
健康格差 あなたの寿命は社会が決める』全文公開

 「低所得者の死亡率は高所得者の3倍高い」といった驚きの格差について伝えるとともに、健康寿命を伸ばすための自治体の取り組みなどについて紹介している本書。

 この「健康格差」の問題をより多くの読者に知ってほしいという著者の強い思いを受け、その問題意識に共感くださったWebメディア6社(日経ビジネスオンライン、ダイヤモンドオンライン、プレジデントオンライン、東洋経済オンライン、ビジネスインサイダージャパン、ハフポスト 順不同)に、出版社メディアの垣根を越えてご協力いただき、現代ビジネスを含めた計7媒体合同で本書の全文公開を行うことを決めました。

(講談社現代新書編集部)

第1章 すべての世代に迫る「健康格差」



 本章(第1章)では、子どもから現役世代、そして高齢者にいたるまで、すべての世代に忍び寄る「健康格差」の実態に焦点を当てる。WHOによると「健康格差」を生み出す要因は、所得、地域、雇用形態、家族構成の4つが背景にあるとしているが、まずは所得、雇用形態、家族構成の3つについてくわしく見ていく。

1 現役世代に迫る危機

若者と糖尿病

 まずはじめは、現役世代に迫る「健康格差」の現実だ。「生活習慣病」として知られる糖尿病。血糖値が高くなる病気として、国内の患者数が2012年に950万人を突破し、日本人の13人に1人がかかる「国民病」のひとつとして社会問題になっている。糖尿病は血糖値が高い「高血糖」の状態が続くことで、進行すると人工透析が必要となる「糖尿病腎症」や失明の危機がある「糖尿病網膜症」、「脳卒中」などを引き起こす合併症をともなう。これまで患者の大半は中高年層とされ、若い世代にとっては無縁の病気と思われてきた。

 ところが最近、30代から40代の現役世代に、糖尿病患者が増え始めている。しかも、単なる糖尿病ではなく、腎臓や目の網膜に合併症を引き起こした重度の患者だ。腎臓に合併症が出る「糖尿病腎症」は、悪化すると週におよそ3回、半日がかりで透析を受ける必要があるほか、網膜に合併症が出る「糖尿病網膜症」の場合は、失明することもある。

重度の糖尿病患者が次々に

 現役世代の異変にいち早く気づいたのは、石川県金沢市の内科医・莇也寸志さんだ。金沢で何が起きているのか。取材班は、市内にある金沢城北病院を訪れた。経済的な理由により、医療費の支払いが困難な患者のために、無料低額診療も行っている総合病院だ。取材班を診察室に通すと、莇さんは「まずはこの写真を見てもらいましょう」と一枚の写真を見せてくれた。口の中だけを映した写真には、歯がほとんどなく、ほんの少し残っている歯も、黒く蝕まれている。

重い重症糖尿病患者を診断する莇医師

「こちらの方、まだ20代なんですよ。70代の方じゃないんですよ、うん」

 まるで、70代、80代の高齢者の口の中を写したかのようなレントゲン写真に目を疑う取材班に、莇さんはカルテを見ながらこう続ける。

「この方は、歯周病が悪化してこんな状態になったんです。2型糖尿病の合併症のひとつですね。私は30年ほど糖尿病の臨床を続けてきましたけど、こんなケースはこれまで一度も経験したことがなく、とても驚きました」

コメント24件コメント/レビュー

厳しい現実のオンパレードですね。
思わず目を逸らしたくなる内容ですが、純然たる事実だと思いますので、一人でも多くの人に熟読していただきたいです。

「時限爆弾」「問題がこれまで以上に顕在化する前に、対処が必要」なんてオブラートにつつんだ言い回しをされていますが、少子化問題などは有効な手を打てる段階を遥か昔に過ぎ去ってしまっています。
「合計特殊出生率」について少し調べてみれば分かりますが、今問題となっている少子化(人口自然減)が始まったのは1970年代、40年以上も昔の話です。

にも拘わらず、既得権益者に慮って、人口右肩上がりが前提の社会保障制度の改革を怠ってきた。
問題を先送りし続けてきたからこそ、雪だるま式に問題が大きくなり、今の惨状を招いている。

無策だったとまでは言わないが、どう考えても足りていない。
年長者が将来世代に背負いきれない負担を強いる事は、罪だと思う。

この事態を招いた元凶である世代の方々には、自らの罪から、これ以上目を逸らさないでいただきたい。(2017/12/01 18:36)

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いただいたコメント

厳しい現実のオンパレードですね。
思わず目を逸らしたくなる内容ですが、純然たる事実だと思いますので、一人でも多くの人に熟読していただきたいです。

「時限爆弾」「問題がこれまで以上に顕在化する前に、対処が必要」なんてオブラートにつつんだ言い回しをされていますが、少子化問題などは有効な手を打てる段階を遥か昔に過ぎ去ってしまっています。
「合計特殊出生率」について少し調べてみれば分かりますが、今問題となっている少子化(人口自然減)が始まったのは1970年代、40年以上も昔の話です。

にも拘わらず、既得権益者に慮って、人口右肩上がりが前提の社会保障制度の改革を怠ってきた。
問題を先送りし続けてきたからこそ、雪だるま式に問題が大きくなり、今の惨状を招いている。

無策だったとまでは言わないが、どう考えても足りていない。
年長者が将来世代に背負いきれない負担を強いる事は、罪だと思う。

この事態を招いた元凶である世代の方々には、自らの罪から、これ以上目を逸らさないでいただきたい。(2017/12/01 18:36)

先程たまたま
「貧乏育ち底辺職のワイ(23)、金持ち高学歴の彼女(30)の度を越えた干渉っぷりに疲れる」
というまとめを見ました。まさしく
「これだ!」という内容でした。なにせ干渉の内容が

・ちゃんとした時間に起きないと怒る
・眠そうにしてただけで自己管理が出来てないと説教
・手が荒れてハンドクリーム塗らずに寝ただけで説教
・言葉使いにうるさい
・朝飯食べなかったと言っただけでデート中に長い説教
・身だしなみにうるさい
・会う約束もしてないのに休日は家に来て勝手に掃除始める
・栄養の偏るものを食べただけで怒る
・ワイの学生時代の成績表見て努力しなかったと説教

ですから。ワイくんは彼女の干渉に従ったほうがいいと思います。彼女を降って自分の行きたいように生きるのは貧困まっしぐらです。(2017/11/29 17:18)

多くの人が心の中でこれしかないと思いつつ、言い出せないのであろう解決策を提示しておきます。

『高齢者向けの強制保険の廃止』

介護や延命治療を受けたい高齢者は民間の保険に加入しておくか、自費で介護・医療を利用するものとし、若年層から搾取する税金や強制保険で賄うのをやめるのです。
その代わり、痛み止めと尊厳死にかかる費用は国家負担とした方がいいでしょう。
私も高齢者になるのだから、高齢者が穏やかに天寿をまっとうする道を閉ざしたいとは思いません。

健康な高齢者を虐殺する必要はありませんが、
排泄すら自力でできなくなった高齢者の世話を、
望まない若年層に強要する姿勢は常軌を逸しています。

「貧乏人は死ねと言うのか」と反論する人々の間違いを指摘するため、マタイ23から引用します。

『偽善者なる書士(官僚)とパリサイ人たち,あなた方は災いです! あなた方は人の前で天の王国を閉ざすからです。あなた方自身が入らず,また入る途中の者が入ることをも許さないのです』

若年層から結婚資金、はては食費まで毟り取り、若年層を犠牲に生き延びようとする者は、
どう考えても天国に入る資格を失うでしょう。
災いたる書士(官僚)たちに騙されて、あなた方はその罪業に気付かぬまま、
書士たちに『倍してゲヘナ(地獄)に行くべき者』とされるのです。

私はまだ40代ですが、若い頃に比べて、驚くほど早く時間が過ぎます。
子供たちを犠牲に手に入れる、高齢になってからの十年など、瞬く間ではありませんか。
瞬く間と引きかえに、天国に入る資格を失うのは、あまりにも愚かではありませんか。

子供たちのため、あなた自身のため、自分の命は自分の力で生きて、そしていつか、老いて死ぬ。
命の大原則に立ち返りませんか。
国民皆保険の毒が回って眩んだ目を覚ましませんか。

聖書だけではありません。
お釈迦様も言いました。
『金持ちが天国の門をくぐるのは、象が針の穴をくぐるより難しい』
介護を他人に強要できる金持ちが、その誘惑を克服し天寿をまっとうすることは、とても難しいでしょう。
だからこそ、ほとんどの金持ちは極楽浄土に行けないのでしょう。

人は、貧乏だから死ぬのではなく、老いたから死ぬのです。
金持ちは、神が定めたルールに逆らい、天国に続かぬ道を選ぶことができるだけ。(2017/11/29 11:07)

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三品 和広 神戸大学教授