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東芝、原発事業で陥った新たな泥沼

減損額は数千億円か、始まった債務超過へのカウントダウン

2016年12月28日(水)

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 「減損回避のために買収した企業が、1年後、新たな減損の火種になるとは思わなかった。まるでブーメランのようだ」。ある東芝関係者は12月27日、本誌の取材に対してこう漏らした。

 東芝は同日、米国の原子力事業で数千億円規模の減損損失が発生する可能性があると発表した。米原発子会社ウエスチングハウス(WH)が2015年末に買収した企業の資産価値が、想定より下回ったのが原因だ。

 会見した綱川智社長は「(損失の可能性を)12月中旬に認識した」と述べ、「経営責任を痛感している」と強調した。一方で具体的な損失額については「精査中で答えられない」として言及を避けた。年明けにも減損テストを実施し、2月中旬までに計上すべき損失額を算定する。

東芝の綱川智社長は12月27日に記者会見に臨み、原子力事業で数千億円の減損損失が発生する可能性があることを明らかにした(写真=都築 雅人)

 問題となったのは、WHが子会社化した米CB&Iストーン・アンド・ウェブスター(S&W)。原発建設におけるパートナーだった米エンジニアリング会社のシカゴ・ブリッジ・アンド・アイアン(CB&I)から、2015年12月31日に「0ドル」で買収した。

 買収後にWHがS&Wの経営状況を見直したところ、原発の建設プロジェクトなどでコスト超過が判明。資材や人件費などが想定よりも大幅に増えたという。その結果、S&Wの資産価値が当初の想定から大きく下がり、多額の損失計上が必要だと判断した。今後、数千億円規模の「のれん」を計上し、減損テストを経てその一部または全部を取り崩すことを検討する。

 東芝は2017年3月期の連結最終損益を1450億円の黒字(前期は4600億円の赤字)と見込んでいる。数千億円の減損損失を計上すれば、最終赤字に陥る可能性が高い。

 今年9月末の自己資本は3632億円。損失の規模によっては債務超過に陥る可能性すら出てきた。この点を問われた平田政善CFO(最高財務責任者)は「お答えできる状況ではない」と述べるにとどめた。

債務超過に陥る可能性はあるのかという問いに対して、平田政善CFO(最高財務責任者)は明確に否定できなかった(写真=都築 雅人)

コメント13件コメント/レビュー

とにかく、東証には、やるべきことをやっていただきたいと望みます。
日本の市場の信頼回復のためにも、東証に上場する他の企業のためにも、東芝のような企業はきちんと上場廃止にすべきです。
私は東芝グループの子会社の社員で、この2年弱、「会計コンプライアンス教育」という名で何度も「3つの原則(利益を先取りしない/費用を先送りしない/在庫をきちんと評価し減価すべきときはする)」を学びました。
そんな中、東芝メディカルシステムズの売却スキームは「来期に計上すべき収益を今期に前倒し」するものでしたし、今回の特損も「前期に計上すべき損失を後ろ倒し」するものでした。
結局、「会計コンプライアンス教育」というのは「効果的な粉飾のやり方」というメッセージだったわけです。
本当に恥ずかしいことだと思います。
もはや、「債務超過ではないと言い張るための粉飾」であることは明白です。
今回の特損を、ギリギリ債務超過にならないように操作したところで、「あぁ、またか」と思うだけで、誰も信用しません。
東芝はまず、会計操作をやめ、上場廃止を受け入れるしか道は無いと思います。
その結果、事業が継続できなくなっても仕方がない。リストラされても構わない。
成功したことにするのはもうやめましょう。(2017/01/04 14:52)

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「東芝、原発事業で陥った新たな泥沼」の著者

小笠原 啓

小笠原 啓(おがさわら・さとし)

日経ビジネス記者

早稲田大学政治経済学部卒業後、1998年に日経BP社入社。「日経ネットナビ」「日経ビジネス」「日経コンピュータ」の各編集部を経て、2014年9月から現職。製造業を軸に取材活動中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

とにかく、東証には、やるべきことをやっていただきたいと望みます。
日本の市場の信頼回復のためにも、東証に上場する他の企業のためにも、東芝のような企業はきちんと上場廃止にすべきです。
私は東芝グループの子会社の社員で、この2年弱、「会計コンプライアンス教育」という名で何度も「3つの原則(利益を先取りしない/費用を先送りしない/在庫をきちんと評価し減価すべきときはする)」を学びました。
そんな中、東芝メディカルシステムズの売却スキームは「来期に計上すべき収益を今期に前倒し」するものでしたし、今回の特損も「前期に計上すべき損失を後ろ倒し」するものでした。
結局、「会計コンプライアンス教育」というのは「効果的な粉飾のやり方」というメッセージだったわけです。
本当に恥ずかしいことだと思います。
もはや、「債務超過ではないと言い張るための粉飾」であることは明白です。
今回の特損を、ギリギリ債務超過にならないように操作したところで、「あぁ、またか」と思うだけで、誰も信用しません。
東芝はまず、会計操作をやめ、上場廃止を受け入れるしか道は無いと思います。
その結果、事業が継続できなくなっても仕方がない。リストラされても構わない。
成功したことにするのはもうやめましょう。(2017/01/04 14:52)

鬼の首をとったように日経は書くが、東芝がもてはやされていたころ東芝株を買い推奨したことはないのか? 騙された個人投資家はいい面の皮だ。ころころと態度を変えるメディアも、東芝経営陣同様退場してほしい。(2016/12/31 02:01)

この記事とそれに群がるコメントには「日本の原子力産業を潰したくてウズウズしている」オーラが充満していて気味が悪いです。本当に日本人が書いているのかな。ともかく正確な状況を客観的に知りたい。(2016/12/28 14:33)

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三品 和広 神戸大学教授