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1日15分のウオーキングで寿命が3年延びる

「座りっぱなし」はタバコと同じくらい毒

2016年1月22日(金)

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 アンチエイジングといえば、女性の関心事と思いがちだが、そうではない。WHO(世界保健機関)の「世界保健統計2015」によると、平均寿命84歳の日本は世界一の長寿国だ。しかし男女別に見ると、女性は第1位なのに、男性は第6位にすぎない。日本では、女性は健康に気を遣っているが、男はそうでもないという現実がそこから見て取れる。本当にアンチエイジングが必要なのは、実は男性のほうだった!

 今回は「座りっぱなし」の害について。座っている時間が長い人は病気になるリスクが高くなることがわかっている。人間も動物である以上、「体を動かす」ことが大切だ。

 運動は脂肪を減らし、筋肉を増やすだけではない。さまざまな病気のリスクを下げるとともに、ミトコンドリアの質を良くし、アンチエイジングにも役立つ。実際、1日わずか15分の運動でも「寿命が延びる」ことが確認されている。

座っている時間が長い人ほど、がんになりやすい

 最近、「セデンタリー(Sedentary)」という言葉を耳にする機会が少しずつ増えている。意味は「座りっぱなしで体を動かさない」こと。運動不足というだけでなく、長時間じっとしている状態を指す。現代人には特に珍しくない状態だが、最近は座りっぱなしが「寿命を縮める」と注目されている。

 日本抗加齢医学会理事長を務める慶應義塾大学医学部の坪田一男教授はこう話す。

 「セデンタリー、すなわち動かない生活は、タバコと同じくらい体に悪く、がんや心血管障害など命にかかわる病気の原因になることがわかってきた。2012年にWHO(世界保健機関)は、1日10時間以上座っている人は4時間以下の人に比べて病気になるリスクが40%も高くなると発表している」

 これとは別に、406万8437人を対象に、がんとセデンタリーの関係を調べた研究がある。それによると、セデンタリーが1日2時間増えるごとに、大腸がんの発症リスクが8%ずつ、肺がんの発症リスクが6%ずつ高くなる (J Natl Cancer Inst.2014 Jun 16;106(7),pii:dju098)。

 運動不足が健康によくないのはもちろんだが、それ以上に悪いのは「長時間じっとしている生活」なのだ。坪田教授によると、「血行が悪くなること、交感神経の緊張、エネルギー消費の低下が、セデンタリーの問題」だという。

 とはいえ、仕事で毎日朝から晩までパソコンとにらめっこしなければならない人も少なくないだろう。セデンタリーの時間を長くしないため、2時間に1回は席を立ち、手足を動かすことを心がけてほしい。

 米国シリコンバレー企業の中には、この数年、立ったまま仕事ができるスタンディングデスクの導入が流行しており、大手家具販売店も高さを調整できる自動昇降スタンディングデスクなどを発売して話題を呼んだ。その動きは日本にも少しずつ波及してきている。あなたの会社も、いずれ立って仕事をするようになるかもしれない。

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「1日15分のウオーキングで寿命が3年延びる」の著者

伊藤 和弘

伊藤 和弘(いとう・かずひろ)

ライター

フリーライター。1967年生まれ。新潟大学法学部卒業。医療・健康分野、文芸・マンガ関係の記事を中心に執筆。著書に『少年マガジン伝説』(電子書籍)がある。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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