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モスクワ行き1等車の車掌さんはアネゴ肌

油田のチュメニで油を絞られそうになる

2016年2月20日(土)

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 ノヴォシビルスクからモスクワまで、残るは約3300km。2015年9月22日の夕方、ホームで私たちを待っていたのは、トムスク発モスクワ行き37列車である。前回よりまた列車番号が減ったので、上級の列車であることが期待できる。この列車が、シベリア鉄道全体の3分の1強の距離を、丸2日、49時間30分かけて走破する。

 旅を計画している段階では、もうこの時点で疲労困憊しているかと思い、奮発して1等車を予約しておいた。2等車が1人約2万5000円のところ、1等車は約4万円近くかかったのだが、コンパートメントはきれいで寝心地もよく、それだけの価値はあった。しかも、初日の夕食も付いていたので、まずまずお得な感じである。

1等車の車内。ウラジオストク~ハバロフスクで乗ったものほど豪華ではないが、こちらのほうが寝心地はよかった
1等車のコンパートメントにはシャープ製の液晶テレビがあった。結局見なかったが……。そして、やはり室内にコンセントがあるのは便利

年齢不詳でマイペースな車掌さん

 今回の1等車の車掌さんは中年の女性だった。私は「40代後半くらいかな」と思ったのだが、妻は「いや、少なくとも50。定年間近かもよ」と言う。ちょっと年齢不詳である。

 この女性のキャラクターは、私がこれまで出会ったどのロシア人とも違っていた。一般的なロシア人というと、物静かで内向的、えてして無愛想だけど、心の底は暖かいというイメージが少なくとも私にはあった。

 たとえば、バスや路面電車に乗って切符を買うと、車掌さんは無表情で切符を切るだけなのだが、目的地に着くまでそれとなく気にしていてくれて、直前になると「次だよ!」と親切に教えてくれる……そんなイメージである。

ノヴォシビルスクを出発するとまもなくオビ川を渡る

 ところが、この車掌さんはまったく違っていた。とにかく元気いっぱいでサービス精神旺盛、表情も豊かな人だった。

 彼女は列車が発車すると、しばらくして私たちのコンパートメントにやってきて、「ロシア語はわかる?」とロシア語で尋ねる。このフレーズは、34年前の出発間際に3カ月間習ったロシア語講座で覚えたままだったので、私はロシア語が理解できたうれしさをかみ殺しつつ、いかにも残念そうな顔をして「ほとんど分からない」とロシア語で答えた。

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「モスクワ行き1等車の車掌さんはアネゴ肌」の著者

二村 高史

二村 高史(ふたむら・たかし)

フリーランスライター

1956年東京生まれ。東京大学文学部卒。小学生時代から都電、国鉄、私鉄の乗り歩きに目覚め、その後も各地の鉄道を乗り歩く。現在はフリーランスの物書き。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中谷 巌 「不識塾」塾長、一橋大学名誉教授