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世界が仰天したトランプ大統領の中東発言

イスラエルとパレスチナ「2国家共存」方針を転換?

  • The Economist

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2017年2月23日(木)

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首脳会談後の記者会見に臨んだイスラエルのネタニヤフ首相(左)とトランプ米大統領(写真:Abaca USA/アフロ)

 オバマ政権(当時)とイスラエルの複数の右派政権の関係が冷却化していた過去8年間、米国の官僚はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相を「自国の狂信者に立ち向かう気概のない腰抜け政治家」と揶揄した。

 だがドナルド・トランプ氏が大統領となったホワイトハウスをネタニヤフ首相が初めて公式訪問した2月15日、そんな嘲りとは正反対の光景が繰り広げられた。

 確かに、トランプ大統領は一定の自制を示すようイスラエルを促した。会談前の共同記者会見ではネタニヤフ首相に対し、イスラエルが1967年から占領しているパレスチナ自治区でのユダヤ人入植地の建設について「少し差し控える」よう伝えた。加えてトランプ大統領は、和平交渉の参加者をアラブ諸国に広げるべきだと発言している。

 しかし、この程度の忠告であれば、ネタニヤフ首相の補佐官でも書ける。同首相は連立政権内の強硬派を抑え込む手段として、入植地の拡大に米国が過敏に反応していることを引き合いに出したがる。同首相は米国の反応を操る能力において自分の右に出る者はいないと主張する。

 イスラエルの強硬派はパレスチナ国家成立の可能性を否定し、ヨルダン川西岸地区の一部を併合するようネタニヤフ首相に求めている。

2国家共存の方針を転換

 米国は今回、微妙であるものの、重大な方針転換を示した。トランプ大統領は歴代の米国政権が党派の違いを超えて長年掲げてきた2国家共存という方針、つまり「ユダヤ国家と並んでパレスチナ主権国家を樹立することでしか和平は実現できない」という主張を捨てたのだ。

 トランプ大統領は「2国家でも1国家でも、双方が望む方でいい。(米国は)どちらでも受け入れ可能だ」と述べ、米国が当事国の決定に従うつもりであることを示唆した。トランプ大統領のこの発言は、現在まで掲げられてきた外交上の“絵空事”をほぼ終焉させるものだ。国際社会はこれまで、2国家共存の実現に向けてあらゆる当事者が努力しているとの前提の下、占領地区をどうするかについての決断をイスラエルに求めてきた。

 ネタニヤフ首相はパレスチナ国家の樹立について「無条件で」交渉する意思があると繰り返し表明してきた。だが今回の記者会見で、長年主張している2つの「和平の必要条件」の重要性を強調した。一つはパレスチナがユダヤ国家を認めること。もう一つは、全ての地域において治安上の全権をイスラエルが掌握することだ

*:原文のまま訳した。ネタニヤフ首相は「ヨルダン川西岸における治安権限」を求めた

 訪米中、ネタニヤフ首相は一定の譲歩を余儀なくされた。トランプ氏は大統領選で「米国大使館を現在のテルアビブからエルサレムへ移設する」と公約した。これに対して、大統領に就任後、同盟諸国から「イスラエルとパレスチナの双方が首都であると主張する都市でそのような象徴的な動きをとれば、反発だけでなく暴力沙汰につながるリスクがある」と警告されている。トランプ大統領はホワイトハウスでの記者会見で、大使館の移転について「極めて積極的に」検討していると述べた。

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