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輸出が好調なフランスの軍備産業

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2016年5月19日(木)

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 少し前まで、欧州の防衛企業大手をとりまく状況は憂鬱なものだった。緊縮財政のために大陸諸国における軍事支出は制限され、増額を正当化できるほど明確な外的脅威は存在しなかった。最も注視すべき対象はテロリズムだった。

フランスが開発した戦闘機「ラファール」(写真:AP/アフロ)

 NATO(北大西洋条約機構)加盟国の当局者はGDP(国内総生産)の2%を国防費に充てる方針を掲げたものの、欧州諸国の大半はその水準に遠く及ばなかった。ドイツの国防費はGDPの1%強にとどまった。

 兵器の輸出は安定はしていたが、特筆すべきものではなかった。

豪潜水艦の商談で勝利

 だが時代は変わるものだ。5月4日、フランスのフランソワ・オランド大統領はカタールで開催されたある式典に出席した。フランスが開発した戦闘機「ラファール」24機とミサイルをアラブ首長国連邦*に販売することを記念する式典だ。売上総額は63億ユーロ(約7700億円)と見込まれている。
*:原文のまま訳した

 以前には70機を購入することが検討されており、それに比べれば受注数を減らす結果にはなったが、戦闘機メーカーのダッソー・アビアシオンと汎欧州のミサイルメーカーMBDAにとって大きな取引であることに変わりない。

 昨年4月にはインドのナレンドラ・モディ首相がフランスを訪れ、ラファール36機を発注した。総額はおよそ90億ドル(約9800億円)。もっとも、その後インドで起きた政治的混乱のためこの案件は頓挫している。

 一方、エジプトとの間で昨年合意した取引では、戦闘機24機とフリゲート艦1隻を52億ユーロ(約6400億円)で販売することになっている。マレーシアもラファールの購入を検討している。

 さらに実質を伴うのはオーストラリア政府の決定だ。同政府は4月下旬、老朽化が進む現行の潜水艦に替えて、仏DCNS製のショートフィン・バラクーダA1を12隻採用すると決めた。

 DCNSは1631年創業の企業で、海軍用の艦艇を造っている。今回は日本とドイツの競合企業を退け、総額500億豪ドル(約4兆円)の契約を勝ち取った。この契約は今後数十年にわたって遂行される。

 このたびの入札を主導したある人物は潜水艦を建造する作業の大半が南オーストラリア州で行われることを認めた。だが、最新技術を扱う数百の職は、フランス人設計者、指導者、技術者などのためシェルブールなど仏国内で確保されることになる。

 巨大な防衛電子機器メーカー、タレスは今回の潜水艦向けにソナー(音波探知システム)を提供できると期待している。1隻あたり約1億ユーロ(約123億円)する代物だ。

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