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中国で広がる大学進学率格差、地方はわずか8%

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2016年6月9日(木)

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 6月7日と8日の2日間、騒音をまき散らす自動車やトラックは、中国全土の高校の周辺から一斉に姿を消すかもしれない。この両日、受験生たちが「高考 」と呼ばれる統一大学入試を受けるからだ。十代の若者たちはこの試験に備えて何年も前から準備をしてきた。彼らは、この「高考」の結果が残りの全人生を左右すると考えているし、それには根拠がある。

「高考」に向けて出発する高校生たち。多くの人が見送りにかけつける(写真:Imaginechina/アフロ)

 だが中国では、人生のチャンスはより早い段階でほとんど決まってしまう。しかも、至極不公平なやり方でだ。

 より多くの若者たちにさらに高度な教育を受けさせるため、政府は1997年以降、教育分野への投資を5倍に引き上げた。大学の数は2倍近くに増えた。高校を卒業した学生の大学進学率は1998年には46%だったが、この比率は今では88%に達している。毎年約700万人――18~22歳の若者のほぼ3分の1――の学生たちが、何らかの形の高等教育を受けている。

 香港科技大学のジェイムズ・リー氏によれば、中国の大学は他の国の大学と比べて、社会的地位を高めるための機会をより多く与えてくれる。ただし、大学に入学できる学生たちの社会的背景は大きく変化している。1993年までは、大学生の40%以上が農家や工場労働者の家庭の出身者だった。一方、今の大学生の多くは都市部の裕福な家庭で育った若者たちだ。これは、若年人口に占めるミドルクラスの比率が拡大したことが一因にある。加えて、農村部の学生が大学に進学するのに、かつてよりも大きな障害が存在する。

地方の高校進学率は10%

 高校への進学が、極めて不公平なのだ。大学入試の成績を見ると、農村部出身の高校生と都市部出身の高校生との間に差はない。だが、農村部の子供たちのほとんどは、大学入試まで行きつくことができない。農村部で高校に進学できる学生は10%に満たず、都市部の高校進学率70%を大きく下回っている。都市部の若者の3分の1が大学教育を修めるのに対し、農村部ではたった8%にすぎない。

 その理由の1つとして、農村部の中学校は都市部の中学校と比べて、教育水準がはるかに低いことが挙げられる。地方政府が教育に投じる金額(学生1人当たりの金額)は、都市の学校よりも少ない。

 都市に住む親たちはより高度な教育を受けていることが多く、そのために子供たちの勉強を見てやることができる。これに対し農村部の子供たちは、シンガポール国立大学のジーン・ウェイジュン・イェウン氏が「期待の貧しさ」と呼ぶ状況にしばしば置かれている。同氏によれば、(頑張れば)成功できるとの考えを刷り込まれていないので、努力しようともしないのだという。

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