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いよいよ拡張パナマ運河が開通

相次ぐ海運会社の提携強化

  • The Economist

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2016年6月24日(金)

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 パナマ運河が拡張され、6月26日に開通する。それがどんな恩恵をもたらすのか、パナマ市の魚市場で働く人たちの意見は分かれている。ある人は、政府の資金が増え、うだるように暑い自分たちの職場に空調設備が入ることを楽しみにしている。ある人は一本指で自分の首を切るまねをして、「国民は何の恩恵も受けられない」と言う。

写真:AP/アフロ

 今回の拡張をパナマにおける「最も大きな機会」と呼ぶ人もいる。この3つ目の意見は、政府の収益については間違いなく言えることだ。パナマ政府がパナマ運河庁(PCA)から毎年受け取る収入は、2021年には約20億ドル(約2100億円)に倍増すると見込まれている。パナマは自国の地の利を収益に結びつける方法をよく心得ている。

 運河の両端(太平洋側と大西洋側)には新たな巨大閘門が建設され、水路の幅と深さが拡張された。これには50億ドル(約5200億円)が投じられた。この拡張によりACPは大型船の通航料金を引き上げることができる。パナマ運河の拡張計画は第二次世界大戦以前にも議題にのぼっていたが、大型化する船舶が運河を通れなくなったことから実現の緊急性が増していた。

 2015年には9億6000万立方メートルを超える貨物がパナマ運河を通航し、新記録となった。ACPのフランシスコ・ミゲス氏によると、これが「従来の閘門で実現し得る最大量」だったという。今回の拡張で、運河のキャパシティーは17億立方メートルに増える。

 旧パナマ運河を通過できたコンテナ船の最大サイズは5000TEU(TEUは業界標準である20フィートコンテナを1単位とする、貨物量を表す単位。twenty-foot equivalent unitの略)。このサイズは「パナマックス」と呼ばれる。新しい閘門により、新たな最大サイズとなる「ネオパナマックス」は約1万3000TEUに拡大する。2万TEU近い世界最大級の船は無理としても、世界の船舶の大半がパナマ運河を利用できるようになる。

スエズ経由からパナマ経由へ

 今回の運河拡張はACPとパナマ政府の財源を潤すだけではない。世界の船荷の運送ルートも変えることになる。スエズ運河を利用する船舶は減少するかもしれない。現在、アジアから米国の東海岸に向かう際にスエズ運河を使っている大型船にとって、パナマを経由する新たな選択肢が生まれるのだ。

 米国東海岸の港は忙しくなるだろう。これまでアジアから米国東海岸を目指すコンテナの多くはまずロサンゼルスやロングビーチなど西海岸の港に到着し、そこから道路や鉄道などの陸路を使って目的地に運ばれた。

 これからは、航行時間は長くなるものの大型船もメキシコ湾や東海岸の港湾に直接航行できるようになる。米国のシェール産地から液化天然ガスを運ぶ船は、今回初めてアジアに向けてパナマ運河の閘門を通る。こうした船舶は2020年までに貨物全体の2割を占めるようになると予想されている。

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