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大統領選の争点、不法移民で損するのは誰か

賃金をめぐる戦い

  • The Economist

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2016年9月1日(木)

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 メキシコからの不法移民の歴史は100年に満たない。米国がメキシコとの国境の取り締まりについて初めて法を定めたのは1917年のことだ。その後は20世紀の終わりにかけて、繰り返し高まる反移民感情に合わせるように徐々に管理が強化されていった。

 米国が好景気に沸くと、メキシコの労働者たちは米国企業に誘われてリオ・グランデ川を渡る。景気の低迷期には不法入国者は悪者扱いされる。1930年代と1950年代には見境のない集団国外追放が行われた。1976年、当時のジェラルド・フォード大統領は「我が国の経済的繁栄を妨げるこれら600万~800万人の外国人を排除する」ための最善の方法を模索した。

 トランプ氏が火をつけた最近の移民叩きも、ある意味でこの型に当てはまる。経済の停滞に続いて発生しているのだ。だが奇妙なことに、不法移民の数は2007年から横ばい状態にある。国境で逮捕されたメキシコ人の数は2000年には160万人に上ったが、2015年には18万8000人にまで激減している(図参照)。

不法移民の半数を占めるメキシコ人

 その理由の一つに、米国経済が後退し米労働市場の魅力が減退したことがある。同時に国境警備が以前よりずっと強化されたことと(国境警備員の数は1992年から2010年にかけて5倍に増えた)、メキシコの人口統計が変化したことも反映している。メキシコの出生率は1970年の前半以降、減少を続けている。

出所:The Economist/米国境警備隊、米国土安全保障省

 にもかかわらず、不法移民は今も米国の労働力の5%を占めている。不法移民が及ぼす影響を他の移民からの影響と区別することは難しい。不法移民を特定すること自体が至難の業だからだ。

 代わりに研究者は通常、移民の出身国に注目する。技術を持たず、米国人の親戚もいないメキシコ人にとって、合法的に米国に移住する方法はほとんどない。その結果、メキシコ人は不法移民全体の約半数を占めることになった。一方で、合法移民におけるメキシコ人の割合はわずか5分の1にすぎない。

 メキシコ出身の移民は他国からの移民に比べて教育水準が低い傾向にある。米シンクタンクのピューリサーチセンターによると、2014年の時点で高校教育を受けていない者の割合は6割近くにのぼった。非メキシコ系移民の場合は2割未満である。不法移民は合法移民に比べ、サービス業や建設業など熟練を要さない職に就く割合が高い。

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