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タキイ種苗、ゲノム解析で苗の短期改良に成功

野菜などの品種改良、「10年単位」の常識に一石

  • 松浦 龍夫

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2016年2月29日(月)

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 食糧危機や嗜好の多様化で野菜や果物の品種改良へのニーズが高まっている。しかし、品種改良は10年単位の時間がかかるのが当たり前。ニーズに対応できていなかった。そこに一石を投じたのがタキイ種苗。ゲノム解析技術などで3年に短縮することに成功した。

 東京ドーム15個分の広さを持つ滋賀県湖南市の研究農場で11月12日、1つの新種トマトがお披露目された。その名は「桃太郎ピース」。一般的な品種に比べて、糖度やうまみ成分が2~5割多い。収穫量や大玉の割合が多いのも特徴だ。さらに、トマト農家に致命傷をもたらす「黄化葉巻病」など、新たに3つの疫病に対する耐病性も持ち備えているという。

 開発したのはタキイ種苗(京都市)。創業以来180年間、種苗の開発を続けてきた。現在は、海外13カ所に種苗の生産農場を構え、世界120カ国へ輸出販売する「隠れたグローバル企業」でもある。

 桃太郎ピースの開発は、農家がおいしいトマトを効率良く作れるようになることに加え、もう一つ、世界の食糧事情を一変させるかもしれない重要な意味を持つ。品種改良に要する期間の短さだ。「最低10年はかかる品種改良を3年程度でできるメドがたった」(同社取締役研究農場長の加屋隆士氏)という。

 タキイ種苗は、糖度やうまみ成分が高くて丈夫なトマト「桃太郎」を開発したことで知られる。桃太郎では5つの耐病性を付加するのに30年かかったが、桃太郎ピースでは3年で3つの耐病性を与えることに成功した。

 この品種改良の速さは、世界の食糧事情に大きなインパクトを与える可能性がある。地球温暖化で育成環境が変わってしまった場所でも、新しい環境に合った品種を素早く開発できる。地域の農作物を壊滅させるような疫病が流行したとしても、それを克服するまでの期間を短縮できる。

 さらに、砂漠のような厳しい環境で育つ品種にも改良できるようになる。実際、同社では、砂漠にビニールハウスを建てて、最低限の水分で育つトマトの研究を進めている。

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