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「振動発電」で、IoTの弱点を克服

わずかな揺れを変換、数センチ四方の「発電所」

2016年3月3日(木)

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ボタンを押す力や、稼働する機械のわずかな揺れを電力に変換。エネルギーを自給自足できる、数センチ四方の「小さな発電所」。技術革新で幅広い「周波数」を活用でき、普及が視野に入ってきた。

様々な「揺れ」を利用し電気を生み出す
●振動発電の活用が想定される主な分野
(写真=背景:Getty Images)

 「IoT(モノのインターネット)」には大きな弱点がある。電源だ。

 世界中のあらゆる場所にセンサーを設置し、ネット経由で情報を収集するといっても、機械を動かす電力がなければ絵に描いた餅となる。センサー全てに電線をつなげるのは非現実的で、電池を内蔵するにもコストがかさむ。

 こうした問題を解消すると期待されるのが「振動発電」。自動車や鉄道の通行に伴う縦揺れや、空調機器のモーターの定期的な振動などをエネルギーに変換する技術だ。「一般的にイメージする振動に加え、人間が押したり踏んだりする力を利用する手法もある」と、振動発電などの業界団体の事務局を務めるNTTデータ経営研究所の竹内敬治シニアマネージャーは指摘する。

 従来は発電効率が悪かったが、「広帯域化」などの工夫でボトルネックを解消。様々な種類の揺れを、効率的に電気に変換できるようになってきた。普及すれば、世界中のあちこちに「小さな発電所」が生まれ、IoTを支えるエネルギーを自給自足できるようになる。

 その一端は、意外なところで発見できる。家庭のトイレである。

 TOTOが今年2月に発売した最新型のトイレ。壁に設置されたリモコンには見慣れた操作ボタンが並び、見た目はごく一般的だ。試しに「流す」と書かれたスイッチを押すと、遠隔操作で便器に水が流れた。だが、TOTOの担当者によると、このリモコンは電源につながっておらず、電池も内蔵していないという。どうして流れたのか。

 これこそが振動発電の成果だ。指でスイッチを押すと、リモコン内部で力が伝わり、リモコンに内蔵された発電装置の磁石が回転し、コイルとの間で「電磁誘導」が起きる。結果、電気エネルギーを生み出すという仕組みだ。この電力を使ってリモコンが電波信号を発信し、トイレに水を流した。

 TOTOエレクトロニクス技術本部電子機器開発部の山中章己グループリーダーは「スイッチの押し心地なども含めて研究開発に約3年をかけた。電波を送信する際の消費電力を削減するのと同時に、発電能力を高めた結果、実用化に至った」と話す。TOTOはこの機構を「エコリモコン」と名付けた。トイレに限らずあらゆるリモコンへの応用が可能だ。

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「「振動発電」で、IoTの弱点を克服」の著者

寺井 伸太郎

寺井 伸太郎(てらい・しんたろう)

日経ビジネス記者

2002年、慶応義塾大学を卒業し、日本経済新聞社に入社。東京や名古屋での企業担当などを経て、直近は決算を取材する証券部。15年から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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