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早期発見へ、採血1回で13種類のがんを識別

国立がん研究センター、東レ、日本医療研究開発機構など

2016年4月11日(月)

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 たった数滴の血から13種類のがんを発見できるシステムの開発が進む。早期段階のがんも見つけられるのが特徴で、2018年度までの実用化を目指す。多くの命を救う可能性がある上、アルツハイマー病など認知症への転用も期待されている。

極少量の血液を使ってがんを探す

 「血液検査の採血でがん検診ができるようになったのですが、実施しますか?」。あなたが勤務する会社や住んでいる自治体の健康診断で、こんな質問が当たり前になる日もそう遠くはないかもしれない。

 厚生労働省によると日本人の死因第1位はがんで、全体の約3割ががんで命を落としているという。手術や抗がん剤など、がんが進行した後の治療方法は既に実用化されている。だが、がん細胞がまだ小さい早期段階で、確実にがんを見つけ出す方法は、いまだ確立されていない。これを実現できれば、多くの命を救える──。

 国立がん研究センターや東レ、日本医療研究開発機構(AMED)など約20の企業・研究機関は、手軽に実施できる早期がん診断システムの共同開発プロジェクトを2014年に立ち上げた。

がんのある臓器を特定できない

 健康診断の際には、コレステロール値や血糖値を調べるために採血をする。共同プロジェクトは、その「余り」程度の血液を使い、胃や肝臓など13種類のがんを早期に発見することを目指す。

 がんは早く発見すればするほど、その後の生存率が高くなることで知られる。胃がんの場合、ステージⅠで発見できれば5年相対生存率は97.8%、ステージⅡになると66.7%、ステージⅢでは半分以下の49.1%まで落ち込む(下方の表「●がんの進行度ごとの5年相対生存率」参照)。

幅広いがんに対応する
●早期発見を目指すがんの種類

 現在、血液中の物質などに反応する40種類程度の腫瘍マーカーを使うことができる。だが、これらは早期のがんに反応しにくく、逆にがん以外の良性疾患や加齢に高い反応を示すことがあるという。そのため、ほとんどの腫瘍マーカーは、進行したがんを識別する用途にとどまっている。

 がん診断で重要なのは、識別の精度が高いことと、そのがんがどの臓器にあるかを特定すること(臓器特異性)の2点にある。

 がんを正確に診断できなければ、進行を招き、その人を命の危険にさらすことにつながる。逆に健康な人をがんだと診断してしまえば、その人に精神的ダメージを与えかねない。

 がんがある部位を判別できなければ、特定するための追加検査が必要になる。この追加検査が一筋縄には行かない。肺がんならX線検査、乳がんならマンモグラフィー、などと部位ごとに異なる検査方法を用いるからだ。

コメント1件コメント/レビュー

斯様なレポート記事はどういう媒体かは問わずもっともっと掲載されるよう先ず思う。よく言われるアタマで判っているが私たちが自らの問題としてどれだけ我が身に問うているか疑問。ガンに限らずではあるが、"健康”が何より大切を掲げるなら取り敢えず部位にかかわらずガンに特定し早期発見-対処・治療-蘇生・生還― こんな簡単なサイクル論、國民皆保険制度の雄たる日本では、より一層の啓発実行あってしかるべきと考える。人間の叡智は斯様な啓発あってこそ磨きがかかり進化する。加えて早期発見から生還のさる好例から想う、人間の生と死に係る煩悩に対する全うな対面も修行できる。時と場合というか TPO をわきまえた産学協同はいいが、学術、研究 は孤高の精神に裏打ちされた、民の生命に貢献する道筋を示す面を持っている事を毅然と見せて欲しいし、棋界の先生方に心から熱望する。(2016/04/11 07:21)

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「早期発見へ、採血1回で13種類のがんを識別」の著者

杉原 淳一

杉原 淳一(すぎはら・じゅんいち)

日経ビジネス記者

2005年、日本経済新聞社に入社し、大阪経済部に配属。2009年に東京に異動し、経済部で銀行や農林水産省、財務省、金融庁などを担当。2015年4月から日経ビジネスで金融機関を中心に取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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斯様なレポート記事はどういう媒体かは問わずもっともっと掲載されるよう先ず思う。よく言われるアタマで判っているが私たちが自らの問題としてどれだけ我が身に問うているか疑問。ガンに限らずではあるが、"健康”が何より大切を掲げるなら取り敢えず部位にかかわらずガンに特定し早期発見-対処・治療-蘇生・生還― こんな簡単なサイクル論、國民皆保険制度の雄たる日本では、より一層の啓発実行あってしかるべきと考える。人間の叡智は斯様な啓発あってこそ磨きがかかり進化する。加えて早期発見から生還のさる好例から想う、人間の生と死に係る煩悩に対する全うな対面も修行できる。時と場合というか TPO をわきまえた産学協同はいいが、学術、研究 は孤高の精神に裏打ちされた、民の生命に貢献する道筋を示す面を持っている事を毅然と見せて欲しいし、棋界の先生方に心から熱望する。(2016/04/11 07:21)

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長