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広告コピーはどこまで“体系化”できるか

梅田悟司 × 飯田朝子 特別対談 ~「言葉の力」を考える(2)

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2017年7月24日(月)

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 傑作コピーの頻出語句を抽出した辞書『「あ、それ欲しい! 」と思わせる広告コピーのことば辞典(以下『広告コピーのことば辞典』)の著者である中央大学商学部教授の飯田朝子さんと、缶コーヒーのジョージア「世界は誰かの仕事でできている。」など数々の傑作コピーを生み出している電通のコピーライター、梅田悟司さん。対談の第2回では、お二人の共通課題である「コピーライティングはどこまで体系化できるのか」について深く掘り下げていきます(文中敬称略)。

前回から読む)

『広告コピーのことば辞典』では、3000余りの実際に使われた傑作コピーをいったん語句に解体して辞書の形に編み直しましたが、飯田さんは何がきっかけで、こうしたことをやってみようと思いついたのですか?

飯田朝子(以下、飯田):人を惹き付ける引力の強い言葉は、決まっているような気がしていたんです。でも、コピーライターの方が書いた本を読むとサクセスストーリーのようなものばかりで、たまたまその時、時代の空気を読むことができてうまく当てられたのか、それとも何か傾向のようなものがあるのかということが、わからなくなっていて。

 実際にコピーを集めて体系化してみると、ある程度、傾向があることが見えてきました。例えば「長いコピーより、短いコピーの方が歴史的には残りやすい」であるとか。こういった傾向をただ単にデータにして残すだけ、授業で話して終わりにするだけでなく、本にまとめることで現場の人に気づいてほしいと思ったんです。

 もちろんクリエーターとしては、まねをしてはいけないのですが、「叩き台としてこういった事例がある」「先人たちはこういうふうにやってきた」「2000年代に入ってからガラッと風潮が変わった」といったように、コピーライティングを少し歴史的に捉えてもらうことができれば、コピーがもっと面白くなるのではないかと感じているんです。

飯田朝子(いいだ あさこ)  1969年、東京都生まれ。東京女子大学、慶應義塾大学大学院修士課程を経て、1999年、東京大学人文社会系研究科言 語学専門分野博士課程修了。博士(文学)取得。専門は日本語語彙論。現在は中央大学商学部教授として、課題演習「 買いたい気持ちに火を付けるコピーライティング:広告表現研究」と基礎演習「商品名と広告コピーの研究」を担当。  著書に『数え方の辞典』、『アイドルのウエストはなぜ58センチなのか 数のサブリミナル効果』(以上、小学館) 、『ネーミングがモノを言う』(中央大学出版部)、『日本の助数詞に親しむ 数える言葉の奥深さ』(東邦出版)な どがある。2015~2017年、米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校客員研究員。第53、54回宣伝会議賞協賛企業賞受賞 。(写真=的野弘路、以下同)

梅田悟司(以下、梅田):僕、その課題感、すごく近いところがあります。

飯田:そうですか!

梅田:コピーライティングというか、広告全般に言えることですが、「クライアントの事情は個々に違うので、同じようなフレームワークは通用しない」と思い込んでいる人が多いんです。それは、自分の今いる地点がゼロで、到達しなければならないところが10だと定義しているに過ぎません。
 でも、ゼロから3くらいまでは体系化できるし、すでに体系化されているものがあるはずなんです。それを無視して、体系化されたものなど使えるわけがないというのは、すごく損をしている。

 僕が『「言葉にできる」は武器になる。』を書いたのも、実は「共通化できるところがあるよ」という話なんです。10まではできないとしても、ゼロから4くらいまでは共通化できるところがあって。そこから始められれば、僕が10だと思っていたものが12や13まで行ける可能性もあるし、僕がいなくなってからも続けていくことができる。その可能性を伸ばすという意味で、僕も同じ課題感を持っています。
 飯田さんの本にはまさに、今までの先人たちが集めてきたもの、作ってきたものがある。これをベースとして、自分をゼロから3くらいまで引き上げるために使えるのかどうか、使おうと思う気持ちがあるのかどうかが試されているような気がします。

梅田悟司(うめだ さとし)  電通コピーライター・コンセプター。1979年生まれ。上智大学大学院理工学研究科修了。レコード会社を立ち上げた 後、電通入社。国内外の広告賞・マーケティング賞をはじめ、3度のグッドデザイン賞や官公庁長官表彰などを受ける 。CM総合研究所が選出するコピーライタートップ10に、2014~2016年と3年連続で選出。最近の主な話題作は、ジョージア「世界は誰かの仕事でできている。」「この国を支える人を支えたい。」、タウンワーク「その経験は味方だ。」「バイトするならタウンワーク。」がある。TBS日曜劇場『99.9~刑事専門弁護士』『小さな巨人』などではコミュニケーション・ディレクターを務めるなど、活動領域を広げている。著書に『「言葉にできる」は 武器になる。』『企画者は3度たくらむ』(いずれも日本経済新聞出版社)、『誤解されない話し方 説得力より納得力』(講談社)。

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