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「スポーツデータ分析」最前線、動画活用がカギ

ドローン、ミサイル追尾技術、3Dレーザーセンサーなど

  • 松浦 龍夫

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2016年8月1日(月)

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スポーツのプレーデータを収集・分析することが身近になりつつある。背景にはデータ収集機器が安価になったことと、使い手の意識向上がある。能力向上だけでなく故障を予見して回避するなど使い方も高度化している。

スポーツ界ではプレーデータの分析・活用が進む
●サントリーサンゴリアスの分析の流れ
(写真=北山 宏一)

 「オッシャー!」「オイ!」「ブーン」──。東京都府中市にホームグラウンドを持ち、トップリーグに加盟しているラグビーチーム「サントリーサンゴリアス」の練習グラウンド。ここでは、選手の威勢のいい掛け声とともに、くぐもった音が必ず聞こえる。これは選手の頭上約10mを飛行する「ドローン」の動作音だ。

 サンゴリアスは2015年7月からドローンを導入し、練習を頭上から撮影している。チームのコーチやアナリストと呼ぶ専門家が、動画のプレーデータを分析してチーム強化を図るためだ。チームのアナリストである須藤惇氏は、「プレーデータの分析で、チームの改善点がより明確になった」と語る。

死角の排除で分析力向上

 これまでも動画は撮影していたが課題があった。「横からの撮影だと選手間の距離がつかみにくかった。逆サイドの選手が映らないなど死角ができることも難点だった」(須藤氏)。

 ドローンは頭上から撮影するため、選手間の距離や、グラウンド全体で選手がどうポジションを取っているかなどを俯瞰して見やすくなる。ドローンの採用により、チーム全体としてのプレーデータを蓄積する体制が整った。

 高度な分析はこれからだが、既に効果も出ている。パスの距離が長すぎて相手にボールを取られる、反対サイドにボールを運べればチャンスなのに運べないといったパターンが多いなど、うまくいかなかった理由をより正確に分析できるようになった。

 プレーデータは選手がスマートフォン(スマホ)からも見られるようにした。選手の課題に合わせて動画を編集したところ、距離間やポジショニングについて話し合う機会が格段に増えた。

 ラグビーでは多くのチームがユニホームにGPS(全地球測位システム)センサーを入れ、選手の動いた場所や距離などを計測している。須藤氏も「データ分析に積極的なスポーツだけに、公式戦でも今後ドローンなどで撮影した動画が利用されるかもしれない。先回りで分析に磨きをかける」と意気込む。

 現在は選手が倒れてから起き上がるまでの時間の計測、ポジショニングごとのトライ成功率の分析、選手ごとの貢献度の数値化などデータ活用のトライアルに取り組んでいる。

 これまでは一部のプロスポーツで行われてきたカメラや分析システムを用いた高度なデータ分析は、ほかのプロスポーツやアマチュアスポーツの領域にまで裾野が広がっている。背景には撮影機器やスマホなど視聴機器が安く手に入りやすくなったことがある。データ分析サービスを手掛けるデータスタジアムの加藤善彦社長は「多くのスポーツでプレーデータ分析の結果を目にする機会が増え、使い手側の意識が高まったことも大きい」と語る。

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