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豊田章男社長はマキネン氏に“成瀬さん”を見た

トヨタGRカンパニープレジデントの友山茂樹専務に聞く

2017年8月23日(水)

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 7月30日、WRC (FIA世界ラリー選手権)第9戦ラリー・フィンランドの表彰台のてっぺんには、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)の姿があった。18年ぶりにカムバックしたWRCの舞台で、復帰初年度ながら2勝目を挙げたのだ。

 ルマンでは勝てないトヨタが、WRCでは強い。
 その要因は何なのか。ここで少し紐解いてみたいと思う。

WRC第9戦、ラリー・フィンランドで見事に初優勝を遂げたドライバーのエサペッカ・ラッピ選手とコ・ドライバーのヤンネ・フェルム選手(写真:トヨタ自動車)

 いまトヨタが参戦している世界選手権は2つ。1つがルマン24時間レースをはじめとするWEC(FIA世界耐久選手権)(今年のルマンでの豊田章男社長へのインタビュー記事はこちら)。そしてもう1つがこのWRCというわけだ。

 トヨタのモータースポーツ活動は、豊田章男社長体制となって以降、明確にそのカタチを変えてきた。トヨタの開発ドライバーの選りすぐり、“トップガン”を務めていた成瀬弘氏(なるせ・ひろむ氏、故人)の指導のもと、運転スキルを磨き上げた豊田社長は、2007年にはじめてニュルブルクリンク24時間レースに挑戦する。この時のチーム名は、豊田社長が課長時代に手掛けた中古車の画像(がぞう)を使ったシステム、GAZOO.comに由来する、GAZOOレーシングだった。当時はまだ公式にはトヨタの名を冠していなかったのだ。

 このころのトヨタにとって世界選手権の場は、F1だった。しかし、リーマンショックの煽りを受け、トヨタの2009年3月期の決算は59年ぶりの赤字となり、2009年シーズンをもってF1から撤退することになった。

 2012年、トヨタはプロトタイプレーシングカーとしては初のハイブリッドカーを開発し、WECに復帰する。この詳細な経緯はこちらを参照していただきたい。

 実はこの年、2012年、豊田社長はドライバー「モリゾウ」として、愛知県で開催された全日本ラリー選手権、新城ラリーでラリーデビューを果たしている。そして、モータースポーツ活動を通じての“もっといいクルマづくり”や人材育成の強化といったメッセージがより色濃く発せられるようなってきた。

 2016年、トヨタは、“もっといいクルマづくり”とそれを支える人材育成を促進するため、カンパニー制を導入。中短期の商品計画や製品企画はカンパニーが担う体制とした。製品群ごとに「先進技術開発カンパニー」、「トヨタコンパクトカーカンパニー」、「ミッドサイズビークルカンパニー」、「CVカンパニー(トヨタ車体)」、「レクサスインターナショナル」、「パワートレーンカンパニー」、「コネクティッドカンパニー」の7つが設けられた。

 そして今年4月、新たに組織体制が見直され、それまでヘッドオフィス直轄の一部署であった「TOYOTA Gazoo Racing ファクトリー」が、独立して「GAZOO Racing カンパニー」(以下GRカンパニー)となった。これは何を意味するのか。

 ラリーフィンランドの表彰台にトヨタの代表として登ったGRカンパニープレジデントの友山茂樹専務に話を聞いた。(文中一部敬称略)

友山茂樹トヨタ自動車専務役員 1981年入社。1991年に現社長の豊田章男氏(当時係長)と出会い、ディーラーへのトヨタ生産方式の導入や、1998年のGAZOO.comの立ち上げなど多くの仕事を共にする。その後、海外勤務などを経て2007年に豊田氏(当時副社長)とGAZOO Racingを立ち上げ、ニュル24時間レースへの挑戦を始める。2015年に専務役員に就任。現在はGAZOO Racingカンパニーのプレジデントをはじめ、事業開発本部(本部長)、渉外・広報本部、情報システム本部(本部長)コネクティッドカンパニーのプレジデント、Chief Information Security Officerなどを兼務する(写真:藤野太一)

 優勝と3位という素晴らしい結果で、おめでとうございました。表彰台に登られた気分はいかがでした?

友山:日の丸が掲げられて、君が代が流れたときには、感動しましたね。日本を代表しているんだと身が引き締まる思いがしました。実は2年前にもこのラリー・フィンランドに視察にきて、そのときはVWのオジェ選手といまうちにいるラトバラ選手が表彰台にあがっていて、「いつかこういうことができればいいな」と思っていたんです。でも当時は、まだファクトリーもクルマの設計図もない状況で、本当にできるのかなという不安もありましたけど、それを考えると奇跡に近いですよね。

 豊田章男社長自身がラリーにも出られたりしていますが、やはりWRCへの復帰は社長の思いが強いのでしょうか。

コメント3件コメント/レビュー

トヨタはWRCで「強い」か?

WEC(殊更ルマン)の不運に比せば復帰初年度に2勝挙げており十分戦えている。
しかしヒュンダイはやはり復帰初年度の2013年に勝利しているし、VWに至ってはいきなり総合優勝である。
視点を変えて、例えば欧州の生活者から見れば、実用車3ブランドの中で目立って優れた成績を残しているのはVWであり、トヨタもヒュンダイも大差ない。
むしろ、メイクス4位、3位、2位と上げてきているヒュンダイが、VW撤退後総合優勝を挙げる可能性大とも見える。

トヨタのWRC参戦を支持するし章男社長の想いに共感するが、実態はトヨタ優勢とは決して言えないことを、きちんと伝えるべきだと思うが。(2017/08/23 09:42)

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「豊田章男社長はマキネン氏に“成瀬さん”を見た」の著者

藤野 太一

藤野 太一(ふじの・たいち)

フリーランスエディター/ライター

大学卒業後、自動車誌カーセンサー、カーセンサーエッジの編集デスクを経てフリーの編集者兼ライターに。日経ビジネスオンラインでは、連載開始時より2017年まで「走りながら考える」のアドバイザーを務めていた。自動車関連の分野をはじめとしビジネスマンを取材する機会も多く日経トップリーダー、日経デジタルマーケティングなどにも寄稿する。JMS(日本モータースポーツ記者会)所属

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

トヨタはWRCで「強い」か?

WEC(殊更ルマン)の不運に比せば復帰初年度に2勝挙げており十分戦えている。
しかしヒュンダイはやはり復帰初年度の2013年に勝利しているし、VWに至ってはいきなり総合優勝である。
視点を変えて、例えば欧州の生活者から見れば、実用車3ブランドの中で目立って優れた成績を残しているのはVWであり、トヨタもヒュンダイも大差ない。
むしろ、メイクス4位、3位、2位と上げてきているヒュンダイが、VW撤退後総合優勝を挙げる可能性大とも見える。

トヨタのWRC参戦を支持するし章男社長の想いに共感するが、実態はトヨタ優勢とは決して言えないことを、きちんと伝えるべきだと思うが。(2017/08/23 09:42)

かつてセリカでディディエ・オリオールが活躍したWRCにトヨタがまた戻ってくることは歓迎したいが、その時のDNAが残っていないのは残念だ。WRCとWECやF1では全く世界が違う。それはオフロード(WRCでもターマックはあるが)とオンロードの違いと言うことではなく、体制やシステムの違いだ。「こんな田舎で」なんて言ってるようでは、まだまだトヨタはWRCのことは分っていなかったと言うことだろう。F1が下火になりつつある今、FE参戦計画も無いのなら、WRCこそがブランドをアピールする上で費用対効果が最大のモータースポーツである。ただ、本業の方でEV化の波に乗り遅れ、カーシェアリングによる販売台数の激減が叫ばれる中、どの程度モータースポーツに傾倒できるかが鍵だろう。(2017/08/23 08:49)

友山さんの部分はいいとして、このライターの方へ。担当編集の方へというべきかもしれないが。

「ルマンでは勝てないトヨタが、WRCでは強い。その要因は何なのか。ここで少し紐解いてみたいと思う。」というあおりで始めるなら、インタビュー内容も含めそこにフォーカスし、きちんと紐解いてもらいたかった。そういう意味での中身がほとんどない。
そもそも。

・「一発勝負で2年連続惜敗」のルマンと、「初年度シリーズ2勝」のWRC。この間に明確な優劣がある、というご判断はどこからきているのか? なお、比較するならWEC戦績では?

・市販車ベースのWRCとスペシャルカーのWECで、市販車実績を背景にできる前者が巨大自動車メーカーにとって当然有利なのは、当然では? 前者は単にセッティング・改造の範疇で、後者とは必要な開発・試験量もマンパワー・能力も、桁で違わないのか?

雑誌記事は「書き散らし」なので論理的におかしくてもノリと飛ばしで書いてしまえるのだろうが、せっかくWECを引き合いにしてWRCを語るなら、もっと深いつっこみを期待したいと思う。車雑誌ではないので技術面はまあいいとしても。(2017/08/23 08:16)

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