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北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射

日・韓の「核の傘」を揺らす一撃に

2016年2月7日(日)

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 北朝鮮が2月7日午前9時31分頃(日本時間)、北西部の東倉里(トンチャンリ)から長距離弾道ミサイルを発射した。米国をも核ミサイルの射程に入れたと誇るのが目的だ。韓国や日本に対する米国の核の傘を揺るがす一撃となる。

「衛星打ち上げに成功」

 北朝鮮の朝鮮中央テレビは午後0時半(同)に特別重大報道を放送し「地球観測衛星『光明星4号』の衛星軌道進入に完全に成功した」と伝えた。

 朝鮮日報のユ・ヨンウン軍事専門記者は「軍、『北のミサイル(による)人工衛星、宇宙軌道進入に成功』」(2月7日、韓国語版)で以下のように報じた。

  • 北のミサイルによる人工衛星は宇宙軌道進入に成功したと推測される、と韓国国防部は公式発表した。
  • 米本土に到達できる射程距離1万―1万3000キロのICBM(大陸間弾道ミサイル)の開発が、ほぼ成功段階に至ったことを意味する。

ミサイル実験で何が変わる?

北朝鮮の狙いは?

鈴置:「米国にまで届く核」を持ったと示すことです。1月6日には4回目の核実験を実施し「核弾頭を着々と作っているぞ」と示しました。

●北朝鮮の核実験
回数実施日規模
1回目2006年10月9日M4.2
2回目2009年5月25日M4.7
3回目2013年2月12日M5.1
4回目2016年1月6日M5.1
(注)数字は実験によって起きた地震の規模。米地質研究所の発表による

 2月7日の長距離ミサイル実験で、今度は「その核弾頭を米国まで打ち込めるようになったぞ」と見せつけたつもりでしょう。

 韓国人が米韓同盟への疑いを深めるのは間違いありません。例えば、北朝鮮の通常兵器による挑発で南北が衝突したとします。大規模な戦闘に至れば、米軍が韓国軍を支援することになります。

 が、今後は北朝鮮が「介入すれば、米国を核攻撃する」と脅す可能性が高まります。すると、そうなる前から――平時から、韓国人は「米国人が自分の国への核攻撃リスクまで冒して、果たして自分を守ってくれるのだろうか」と悩むようになるわけです。

 こうして韓国人に米韓同盟への不信感を持たせたうえで、北朝鮮は米韓同盟の弱体化に本腰を入れるでしょう。すでに「米韓合同軍事演習を中止すれば核実験を凍結する」などの誘い水を韓国に向けています(「『在韓米軍撤収』を保守も主張し始めた」参照)。

 もしこの取引が成立すれば、北朝鮮は次には「在韓米軍撤収」や「米国との平和協定締結」を言い出し、米韓同盟を廃棄に追い込むシナリオを描いていると思われます。

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「北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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