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「通貨危機のデジャヴ」にうなされる韓国

新たな火種は「北朝鮮リスク」

2016年2月23日(火)

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 韓国が通貨危機の再来に怯える。北朝鮮の核実験の後、資本がどんどん海外に流れ出しているからだ。

「欧州危機」以来のウォン安

鈴置:韓国の通貨当局が慌てています。ウォンが売られ、2010年の欧州債務危機当時の水準まで安くなったからです。

 ウォン安に転じたのは2015年10月でした。まず、米国の利上げ観測により、資本流出が始まったのです。

 今年に入り中国経済への懸念や原油安がそれに追いうちをかけ、2月以降は「北朝鮮リスク」も加わってウォンは一気に下げ足を速めました。

 2月下旬には、欧州債務危機当時の最安値である1ドル=1258.95ウォン(2010年5月26日)の水準に迫りました。年初と比べても、対ドルで6%ほどの下げです。

 通貨当局は急激なウォン売りを牽制するため、口先介入に乗り出しました。2月10日には韓国銀行の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁が「市場の変動性が過度に拡大した場合、政府と協力して安定化措置を積極的にとる」と述べました。

 いざという時は市場介入するよ、と宣言したのです。韓国は米国から通貨を低めに誘導し、輸出を伸ばす為替操作国と疑われてきました。それだけに、疑惑を増す「口先介入」は自制してきたのですが、堪えきれなくなって解禁したのです。

外貨準備は十分か

 同総裁は2月16日にも「マクロ経済リスク以外に、金融安定リスクも考慮しなければならない時期だ」と語り、ウォン相場に配慮する姿勢を見せました。政策金利を年率1.5%に据え置くことを決めた金融通貨委員会の後の記者懇談会での発言です。

 そして「対外条件の不確実性が高い状況では政策金利の調整を慎重にする必要がある」と述べました。景気てこ入れのために利下げはしたい。だが、それはウォン売り――資本逃避を引き起こす可能性があるので軽々しくすべきではない、と主張したのです。

 2月18日には柳一鎬(ユ・イルホ)経済副首相兼企画財政部長官が「外国為替市場の状況を注視している。非常に急激な変動があればスムージング・オペレーション(微調整)を行うのが原則だ」と述べました。この発言も市場介入を示唆したものです。

 聯合ニュースの「当局、為替下落に4年5カ月ぶりの『口先介入』……歯止めをかけられるか」(2月19日、韓国語版)が、こうした当局の必死の防戦ぶりを伝えています。

 柳一鎬・経済副首相は2月19日には国会で「現在の外貨準備高は予測可能な国際金融市場の不安に備えられる」と答弁しました。聯合ニュース「韓国経済副首相、外貨準備高は『不足していない』」(2月19日、日本語版)が伝えています。

 通貨危機を引き起こす資本逃避を防げるのか。それをカバーする外貨準備が十分にあるのか――との趣旨の質問が、ついに国会でも出たのです。

コメント22件コメント/レビュー

韓国がどうなるのかは、米国系の証券会社・格付け機関が出すレポートで分かります。彼らが韓国への投資を推奨したり、韓国国債の格付けを上げた時が天井。ババ抜きゲームが始まった合図ですから。市場性資金の逃げ足は早いですが、日本から直接投資している商社やメーカーが逃げ遅れないか心配ですね。(2016/02/29 14:09)

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「「通貨危機のデジャヴ」にうなされる韓国」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

韓国観察者

元日本経済新聞記者。1995~96年ハーバード大学日米関係プログラム研究員、2006年イースト・ウエスト・センター(ハワイ)ジェファーソン・プログラム・フェロー。02年度ボーン・上田記念国際記者賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

韓国がどうなるのかは、米国系の証券会社・格付け機関が出すレポートで分かります。彼らが韓国への投資を推奨したり、韓国国債の格付けを上げた時が天井。ババ抜きゲームが始まった合図ですから。市場性資金の逃げ足は早いですが、日本から直接投資している商社やメーカーが逃げ遅れないか心配ですね。(2016/02/29 14:09)

中国と同様に国策で反日教育をしている事、産経新聞支局長や仏像の件他、今でも法治国家か怪しい、伝統的な裏切り者体質、対等の概念が怪しい所に加え、「真に恐れるべきは有能な敵ではなく無能な味方である」「無能な働き者。これは処刑するしかない。」の言葉の通り、陣営は味方だが、日本下げキャンペーンや行動には働き者である。最早裏切りを常に心配するより、敵として用心して扱ったほうがマシである。内政干渉は出来ない以上、特に前にあげた方が改善するまでは敵陣営にあっても問題ないであろう。何と言っても中国と韓国は国策として実質日本を敵視しているのだから。ねじれを解消したほうが扱いが楽。(2016/02/27 18:00)

ケリー国務長官は訪米した中国外相に「北が核放棄すればTHAAD不要」と提案した。これは13年春にケリーが中国に提案したと独紙が報じた「北を中国が完全掌握して半島を非核化れば、米軍全面撤退」案を、より具体化したものだと思う。

THAADは明らかに対中防衛力だ。また北に核放棄させる唯一の方法は、中国による傀儡化または戦略的信託統治しかない。
忠告や警告で、北朝鮮が核を放棄すれば、体制は崩壊する。
いわばアメリカは「配備して欲しくなければ、北朝鮮を支配せよ」と突きつけていることになる。
米連邦政権は米経済と不可分なので、ウォール街はすでに中国が動いた場合のあとを想定しているだろう。米陸上兵力撤収後の韓国経済の激変についても、計算していると思う。

日韓スワップ廃止や、日本による巧みな両国関係の冷却化も、そんな米国政経界の「目論見」を察知した周到な戦略と見るのは、陰謀論めいてくるだろうか。(2016/02/27 08:17)

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