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「中国大使に脅された」とうろたえる韓国人

「THAADへの報復」に戦々恐々

2016年3月1日(火)

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「関係悪化」発言で韓国人から一斉に反発された中国の邱国洪・駐韓大使(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

前回から読む)

 イジメの舞台は経済か、軍事か――。韓国が「中国の報復」に身をすくめる。米軍の迎撃ミサイル基地建設を認めたことで、中国から激しく脅されるからだ。

中国大使に反発した韓国人

駐韓中国大使の発言に韓国人が強く反発した、と聞きました。

鈴置:2月23日、中国の邱国洪・駐韓大使が地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の在韓米軍への配備に関連、以下のように述べました。

 最大野党である「共に民主党」の金鍾仁(キム・ジョンイン)非常対策委員会代表と会談した際の発言です。

 聯合ニュースの「 中国がTHAAD反対に続き、関係棄損も『警告』……韓中関係に破裂音」(2月23日、韓国語版)を翻訳します。

  • 中国の安全保障上の利益が毀損されれば、両国(中韓)関係は避けようもなく被害を受けるだろう。
  • 両国関係を今日にように発展させるには多くの努力があったが、こうした努力も1つの問題により、一瞬にして破壊されかねない。(関係の)修復は容易ではなく、長い時間がかかるだろう。

また、中国から属国扱い

韓国人はこの発言のどこが不満なのですか?

鈴置:モノ言いが気に入らなかったのでしょう。属国扱いされたと韓国人は考えたのです。

 東亜日報の社説「米中に朝鮮半島の運命を任せながら、政界は対北戦争か」(2月24日、韓国語版)が明確に書いています。

  • THAAD配備の決定は韓国の主権によるにもかかわらず、中国が明白な内政干渉に出たということは、韓国を過去の朝貢国のように見なす傲慢さの表れである。

何と、「朝貢国」ですか……。

鈴置:露骨な「属国扱い」は数年前から始まっていました。韓国人は大いにフラストレーションを溜めていたのです(「ついに『属国に戻れ』と韓国に命じた中国」参照)。

ベトナム人なら……

中国人が「韓中関係を破壊する」と言うのなら「どうぞ、ご自由に」と言い返せばいいのでは?

鈴置:ベトナム人――中国に立ち向かう覚悟を固めたベトナム人なら、そうするでしょう。あるいは中国大使の発言を完全に無視するかもしれません。

 でも、韓国人には「関係が悪化しても、こちらは一向に困らない」などとやり返すなんて、絶対にできません。中国を極度に恐れているからです。少し脅されたぐらいでうろたえたら、足元を見られてしまうのですがね。

 朝鮮日報の社説「韓国の安保主権を無視し、大使まで『THAADへの脅迫』に出た中国」(2月24日、韓国語版)をお読み下さい。

  • 大使が外交・安保の懸案に関し自国の立場を明らかにすることはできる。しかし、邱大使の発言は政府の包括的な憂慮の水準を超えて、韓中関係が破綻し得るとの直接的な脅迫をしたということだ。
  • 自分の主張が貫徹できなければ、軍事・経済的な報復に出るかのごとくの態度をとったのだ。

 ご覧の通り、中国に反発はするものの「中国と関係を断つ勇気」は韓国人にはないのです。

『嫌われる勇気』みたいな話ですね。

鈴置:ええ、韓国人の心の奥底には「中国から可愛がってほしいから、拗ねて見せる」部分もあるのです。

 「私はあなたといい関係を作りたいと願っている。それなのに脅してくるなんて、ひどい!」といった感じです。

 対等にやり合う相手に対し、そんな泣き言は言わないものです。韓国側に「属国意識」が残っているからこその甘えた反発です。ベトナムが中国に対する時の緊張感からはほど遠い。

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「「中国大使に脅された」とうろたえる韓国人」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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