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文在寅大統領が誕生。米韓同盟は「持つ」のか

「反米親北政権」が招く北東アジアの更なる混乱

2017年5月9日(火)

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当選確実の報道を受け、ポーズを決める文在寅氏(写真:ロイター/アフロ)

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 5月9日投票の韓国大統領選挙で、左派「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補の当選が確定し、準備期間を置かず直ちに大統領に就任した。北朝鮮の核武装を巡り、米朝の軍事的緊張が高まる中で「反米親北政権」がどう動くかが焦点となる。

「北との融和」唱える文在寅

 文在寅氏は5月9日午後11時50分過ぎ、ソウルの中心部の光化門広場で「国民の念願する改革と統合という2つの課題すべてを果たす」と演説した。

 文在寅大統領の勝利は、2期9年間続いた保守政権への幻滅が原動力となった。韓国では朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領を弾劾する過程で、政府や財閥など「力を持つ者」への不満が噴出。「進歩・革新」を掲げる文在寅氏はその波に上手に乗った。

 保守勢力は文在寅政権の登場を防ごうと、自由韓国党の洪準杓(ホン・ジュンピョ)氏に期待をつないだ。同候補は選挙終盤で支持を急速に伸ばしたが、及ばなかった(「韓国大統領候補の支持率の推移」参照)。

 今後の展開を読むためのポイントは2つ。まずは外交だ。文在寅大統領は「当選したら米国よりも北朝鮮に先に行く」と語るなど「融和」を対北政策の柱に掲げる。

 選挙の討論会でも「米国が対北軍事行動を起こそうとしたら、北朝鮮に連絡しその挑発を抑える」と述べ、「先制攻撃を北に通報するのか」と批判されたこともある(「米国に捨てられ、日本に八つ当たりの韓国」参照)。

警戒強める米国

 米国も文在寅政権に警戒感を強める。「反米親北」で名をはせた盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の盟友で、同政権(2003―2008年)では大統領秘書室長を歴任したからだ。

 米議会が設立した自由アジア放送(RFA)は「北朝鮮、中国の代わりに韓国の新政府と密着可能性」(5月4日、韓国語版)で、北朝鮮が韓国の次期政権との経済協力を模索するとの専門家の予測を引用した。

 CSISの中国専門家のグレーザー(Bonnie Glaser)中国学部長兼先任研究員が語ったもので、ポイントは以下だ。

  • 米国の要請に応え、中国が北朝鮮への圧迫に乗り出したのは確かだ。ただ、まだ原油供給の中断などには乗り出してはいない。
  • 北朝鮮が中国の役割の身代わりにロシアを選ぶのは容易ではない。しかし来週にもスタートするであろう、進歩的な傾向の強い韓国の次期政権との積極的な経済協力を通じ、北朝鮮は中国の圧迫に耐えることができるだろう。
  • 韓国の新政権が新たな政策を打ち出し、より大きな経済支援に出るなど南北交流を活発化すると北朝鮮の指導者、金正恩は期待できる。

コメント52件コメント/レビュー

> 最低でも核シェアリングは必須条件だ。核がなければ外交(交渉)などできない。

 アメリカがドイツなどNATO加盟国とシェアしているのは、B61という航空機投下型の核爆弾。威力は、広島・長崎型の20倍弱しかない。

 これは、侵攻してくるロシア戦車部隊を殲滅するために低空で投下する無誘導爆弾で、局地的な戦術兵器でしかない。

 仮にこれを日本が装備できたとして、北朝鮮に投下するには、空自のF-2戦闘攻撃機が迎撃されることを覚悟の上で北朝鮮に侵入し低空で投下するしかない。威力は上に書いたとおり、ショボいものだ。そもそも日本には、アメリカの情報提供がなければ攻撃目標の把握能力すら怪しい。

 北朝鮮の戦略核に対する抑止力にはなり得ない。

 こういう、実態を何も知らない頭でっかちの議論には、何の意味もない。(2017/05/14 15:26)

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「文在寅大統領が誕生。米韓同盟は「持つ」のか」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

> 最低でも核シェアリングは必須条件だ。核がなければ外交(交渉)などできない。

 アメリカがドイツなどNATO加盟国とシェアしているのは、B61という航空機投下型の核爆弾。威力は、広島・長崎型の20倍弱しかない。

 これは、侵攻してくるロシア戦車部隊を殲滅するために低空で投下する無誘導爆弾で、局地的な戦術兵器でしかない。

 仮にこれを日本が装備できたとして、北朝鮮に投下するには、空自のF-2戦闘攻撃機が迎撃されることを覚悟の上で北朝鮮に侵入し低空で投下するしかない。威力は上に書いたとおり、ショボいものだ。そもそも日本には、アメリカの情報提供がなければ攻撃目標の把握能力すら怪しい。

 北朝鮮の戦略核に対する抑止力にはなり得ない。

 こういう、実態を何も知らない頭でっかちの議論には、何の意味もない。(2017/05/14 15:26)

「日本においては、自民党政権に大衆がウンザリした時に、ポピュリズム公約と非現実的なキレイゴトを掲げて政権交代を達成したのが民主党でしたね。」の方へ。

全く以て同意です。
日本人だってちょっと前に集団ヒステリーで民主党政権を誕生させるという馬鹿な選択したし、あんまり人のことは言えないですし反省しなくてはいけないと思います。
今後は日本の国益が極大化されるのであれば、隣国を切り捨てる判断も大国に従う判断も冷静に現実的に下さないといけないという、本当に激動の時代がやって来てしまいましたね。(2017/05/14 13:57)

北朝鮮が長距離ミサイル開発をやめれば、つまりアメリカを「直接核攻撃する手段を捨てれば」いいのではないか。
アメリカは北朝鮮を放っておくことにするのではないかとの推測が散見されますが、私はそれは間違いだと考えます。

なぜなら、北朝鮮は核兵器を売りに出すことで、外貨を得た上にアメリカをおびやかす核兵器供給国になりうるからです。
アメリカは自国への直接核攻撃のみならず、核兵器を売りに出す国の存在を許す事は無いでしょう。

北朝鮮が核兵器開発を諦める事は無い。そのこと自体が、アメリカによる北朝鮮攻撃が必然である事の根拠と言えるでしょう。(2017/05/13 17:40)

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