• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

昔は「弱さ」を恥じる韓国人もいた

「ヒロシマ」で大騒ぎの韓国(2)

2016年5月26日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

日本原水爆被害者団体協議会の田中煕巳事務局長は、被爆地・広島を訪問するオバマ大統領に向け「核兵器廃絶の先頭に立ってほしい」と感情を抑えて語る(写真:ロイター/アフロ)

前回から読む)

 気骨を失った国に独立はあるのだろうか――。

いつもの独り相撲が始まった

前回は、韓国メディアが日米関係を完全に読み違えた、との話でした。

鈴置:オバマ(Barack Obama)大統領の広島訪問は安倍晋三政権が上手に立ち回って実現した――と韓国メディアほぼすべてが、勘違いして報じました。

 そして、日本はオバマに何らかの形で謝罪させるだろう。それにより韓国の持つ「歴史カード」が無効化されてしまう――と焦り、韓国紙は一斉に「オバマは謝罪するな。日本はまだ我々に謝っていない」と叫んだのです。

 韓国人は日本はもちろん、米国に対してもフラストレーションを高めています。また、いつもの独り相撲です。

なぜ簡単明瞭な事実を誤認するのか、今ひとつ分かりません。いくら思い込みが激しい人たちと言っても……。

鈴置:オバマ大統領の広島訪問は日本政府が意図したわけではない。ことに謝罪を求めるつもりはなかった――。しかし、韓国人は「謝罪を求めない日本人」というものが理解できないのです。

 韓国では「謝罪を要求できるチャンス」があったら最大限、活用するのが常道だからです。謝罪させることで倫理的に上位に立ち、相手を支配する――という発想です。

「下」の日本には何をしてもいい

「上」なら相手を支配できるのですか?

鈴置:ええ、韓国社会には「上」なら「下」に何をしてもいいという空気が色濃い。

そう言えば「ナッツ・リターン」事件というものがありました。

鈴置:2014年のことでした。大韓航空のオーナーの娘が乗っていた航空機を搭乗ゲートに引き返させたうえ、気にいらないパーサーを降ろさせました。

 このケースでは、珍しくもパーサーが泣き寝入りしなかったので表沙汰になりました。が、普通は「オーナーの家族はわがままなもの。仕方ない」で終わりです。

 日本との関係も同様です。日本人は1993年の河野談話を通じ、韓国との和解の道を開いたつもりだった。でも韓国人はそうは思わない。これで韓国が「上」になったのだから、日本には何をしてもいい、と考えるようになりました。

 日本の助けが要らないと自信を深めた2010年を過ぎる頃に、その思いが一気に噴出しました。「卑日」が日常化したのです(「韓国の主な『卑日』」参照)。

韓国の主な「卑日」
「従軍慰安婦」像設置
2011年12月14日、韓国挺身隊問題対策協議会がソウルの日本大使館前に「従軍慰安婦」像を設置。日本政府が抗議したが、ソウル市と韓国政府は無視。その後、韓国と米国の各地に相次ぎ設置された。「像」以外に「碑」も世界中で立てられている。2014年1月には仏アングレームの国際漫画祭で、韓国政府主導の慰安婦をテーマにした企画展が開催。
大統領の竹島上陸
2012年8月10日、李明博大統領が竹島に上陸。日本政府は抗議し駐韓日本大使を一時帰国させた。同月13日これに関連、李大統領は「日本の影響力も昔ほどではない」と発言。同月17日、野田佳彦首相がこの問題に関し親書を李大統領に送るが、同月23日に韓国政府は郵便で送り返した。
天皇謝罪要求
2012年8月14日、李大統領が天皇訪韓について「独立運動をした人に心から謝罪をするのならともかく(昭和天皇が使った)『痛惜の念』だとか、こんな言葉1つなら、来る必要はない」と発言。
対馬の仏像窃盗
2012年10月8日、韓国人が対馬の仏像と教典を盗んだ。2013年1月に韓国の警察が犯人の一部を逮捕、仏像2体を回収。しかし韓国・大田地裁は「韓国から盗まれた可能性がある」と日本に返さず。2015年7月18日に1体だけ日本に返還。
中国人放火犯の本国送還
2013年1月3日、ソウル高裁が靖国神社放火犯の中国人を政治犯と認定、日本に引き渡さない決定を下した。日本政府は日韓犯罪人引渡条約をたてに抗議。犯人は2011年12月26日の靖国放火の後、2012年1月8日にソウルの日本大使館に火炎瓶4本を投げ、逮捕されていた。
朴大統領の「告げ口外交」
2013年2月の就任似来、朴槿恵大統領は世界の首脳やメディアに会うたびに、安倍晋三首相の「歴史認識」など日本を批判。
産経元支局長起訴
2014年10月8日、ソウル中央地検が産経新聞の加藤達也元ソウル支局長を在宅起訴。容疑は「大統領に関し虚偽の事実を報じ、名誉を棄損した」。報道の元となった朝鮮日報の記事に関してはおとがめなし。同年8月7日からの加藤元支局長への出国禁止措置は2015年4月14日に解除。12月17日、1審で無罪判決、5日後に確定。
安倍首相の米議会演説阻止
2015年2月に聯合ニュースが「在米韓国人、演説阻止へ」と報道以降、韓国は大統領、外相、国会議長、学者らが世界の要人を対象に、同年4月の安倍首相の米議会演説を阻止する運動を展開した。阻止できないと判明後は、演説に慰安婦への謝罪を盛り込ませるよう米国に要求した。メディアも連日、阻止キャペーンを張った。韓国の国を挙げての筋違いで執拗な要求に、米政界では「韓国疲れ」という言葉が使われた。

 今回の「広島事件」は韓国人の目には「下」の連中がじたばたして――「謝罪」を勝ち取って秩序をひっくり返そうと画策する図に映るのです。

 日本人は「下」に見られているという認識を持たないと、韓国や日韓関係を正確に理解できません。

コメント18

「早読み 深読み 朝鮮半島」のバックナンバー

一覧

「昔は「弱さ」を恥じる韓国人もいた」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック