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「世界の敵」とスクラムを組む韓国

「中立宣言」は中立で終わらない

2017年8月22日(火)

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顔をしかめるナウアート米国務省報道官(写真:AP/アフロ 8月9日撮影)

前回から読む)

 韓国が「平和」を名分に掲げ「中立」に動く。それは「北朝鮮との共闘」の入口だ。

「裏切り」に質問が集中

北朝鮮のグアムへの威嚇を期に、韓国が「有事の中立」を宣言しました。

鈴置:8月15日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「光復節」の祝辞ではっきりと、米国による北朝鮮への先制攻撃は許さないと宣言しました(「ついに『中立』を宣言した文在寅」参照)。

 青瓦台(韓国大統領府)の「第72周年光復節祝辞」のその部分を翻訳・引用します。

  • 朝鮮半島で再び戦争を繰り返してはなりません。朝鮮半島での軍事活動は大韓民国だけが決めることができ、誰も大韓民国の同意なくして軍事活動はできません。
  • 政府は何があっても戦争だけは止めることでしょう。

 米国が先制攻撃する際、韓国はそれを止めるし加担もしない、との宣言です。

「中立宣言」に米国はどう反応しましたか?

鈴置:8月15日の国務省の記者会見で「韓国の裏切り」に質問が集中しました。報道官は初めは明確な答えを避けていました。

 が、記者の執拗な質問により、最後は「北朝鮮と戦わない韓国」への疑問を、暗示的にではありますが口にすることになりました。

しどろもどろの報道官

報道官が文在寅演説に関するコメントを避けたのはなぜですか?

鈴置:米国にとって「中立宣言」は明らかな裏切りです。でも、韓国への怒りを表明すれば「米日韓」の対北朝鮮包囲網が崩れたことを認めることになってしまいます。

 国務省の「Department Press Briefing-August 15, 2017」から関連部分を拾います。記者が突っ込むごとに、ナウアート(Heather Nauert)報道官がしどろもどろになっていくのが分かります。

 会見ではまず、北朝鮮のグアム沖へのミサイル発射計画などについて質問が出ました。続いて、文在寅大統領の「韓国政府の許可なくして誰もが軍事行動できない」との発言に関する質疑に移りました。

 ある記者が「それに対する米国の立場は?」と質したのです。報道官は「米韓はいい関係を持っている」「仮定の質問には答えられない」などと誤魔化しました。

 すると記者が「金正恩(キム・ジョンウン)が韓国を奇襲攻撃したら、米国は軍事行動に出るのか」とたたみかけました。それに対し報道官は「韓国は同盟国である。我々は韓国を守る」と答えました。このやりとりの原文は以下です。

  • 質問: What if North Korean Kim Jong-un sudden attack South Korea? Can the United States engage in this military action?
  • 報道官: As you know, South Korea is an ally of ours; and as we do with our allies and friends, we pledge to protect them as well. Okay?

コメント69件コメント/レビュー

同盟についてやり取りされていますが、その片方の国が仮想敵からの危険に曝されても、実際に攻撃をされない内は、もう一方の同盟国には手を出す義務はありません。もしあるならソ・中に何十年も前から狙われているのに米国に文句を言った人が居ない不思議。
米国は自身が危険と思うからそれを排除しようとしてるんで、日本も自分が危険と思うなら自分で排除しようとしないとね。ただ日本1国でするには荷が重いでしょうから、同盟国の同意を得ておく必要がありますね。米国では最終的には議会ですから、秘密に出来るのかな?
そう言う意味で、米国に届くようになって、漸く米国にとっての問題になったってことですね。(2017/09/08 23:37)

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「「世界の敵」とスクラムを組む韓国」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

同盟についてやり取りされていますが、その片方の国が仮想敵からの危険に曝されても、実際に攻撃をされない内は、もう一方の同盟国には手を出す義務はありません。もしあるならソ・中に何十年も前から狙われているのに米国に文句を言った人が居ない不思議。
米国は自身が危険と思うからそれを排除しようとしてるんで、日本も自分が危険と思うなら自分で排除しようとしないとね。ただ日本1国でするには荷が重いでしょうから、同盟国の同意を得ておく必要がありますね。米国では最終的には議会ですから、秘密に出来るのかな?
そう言う意味で、米国に届くようになって、漸く米国にとっての問題になったってことですね。(2017/09/08 23:37)

「真面目に回答」した者であるが、代弁いただいてない部分を中心に回答する。

>そんなことすら、あなたはご存じないのか?

米国が日本に空母、原潜の開発を許していたら、今や日本はこれらを保有していたという主張かと思うが、それは問題の本質ではないと考える。ミサイル通過によるJアラートを流しただけで少なからぬ日本人が堂々と反発するこの現状で、それが可能だったとは到底思えない。現状認識があまりに違いすぎると言うほかない。

>反米であれば、誰でもかれでも朝鮮人認定するのがアメポチ保守の最近の流行なのでしょうね。

韓国の思考と類似しているという事実を指摘しただけだ。自分をアメポチ保守だと指摘するなら、理由を明示すべきである。

>これが偽善的でなくて、何なんだよ。

日本は日本の、米国には米国の都合がある。前回回答した経緯以外にも、同盟国の軍事的義務をろくに果たしていない日本にしてみれば、お互い様というところだろう。そんな中で偽善だのと感情的になるメリットがどこにあるのか。偽善的だからサボタージュすべき、では話にならない。

>じゃあ何のための同盟なんだよ。頭大丈夫ですか?

例えば尖閣諸島が中国に侵攻されたとして、まず対応するのは自衛隊である。決して米国ではない。そもそも自衛隊が率先して守らなければ、米国が尖閣諸島を守る大義名分すら失われる。
これは北朝鮮問題も同様であるが、今に至るも日本の国内世論は暢気である。そんな状況で現政権にできるのは、米国のサポートに徹することでその姿勢を示すくらいしかないということだ。(2017/09/02 00:20)

2017年NHK大河ドラマ《おんな城主 直虎》からインスピレーションを得られる。遠江井伊氏や昨年度《真田丸》の主役たる信濃真田氏は武田や今川、織田や徳川といった大国の中で必死にサバイバルを図った。結果としてそれなりの成果を挙げることにまで至ったのは、彼ら小国が単に受け身で事なかれ主義的に平和を念仏のように唱えていたからではない。自らがそれなりの覚悟を決めて能動的に動いたからこそだ。他者任せの無責任国家などを他国が真に重く観るワケがない。日本は基本強い国力を有している。自信を持って未来を自らの力で切り開いて行く類の覚悟が今の日本国民には問われている。それは決して他国を侵略することではない。自分の国は自分で守るというのは世界的には標準的思考だ。今後も米国との同盟関係を維持し強化しつつ日本独自の自衛的武力の強化を図ることは正当かつ必須な事項だと考える。(2017/08/30 20:37)

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