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「中国の尻馬」にしがみつく韓国

「もう、中国がアジアの盟主だ」

2015年10月1日(木)

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 「中国がアジア金融の盟主になる」と主張する記事が韓国主要紙に載った。中国発の金融危機までが懸念されているというのに。

次の救世主は中国

前回は、韓国はなぜ、あれほど中国に突っ込んでしまうのか、との質問で終わりました。中国経済は大きく揺れています。

鈴置:それに関連、興味深い記事が中央日報に載りました。これを読んだ日本の金融専門家は一斉に「韓国はいったい何を考えているのだろう」と驚きました。

 「米国が利上げすれば、中国がアジアを掌握?」(9月15日、日本語版)です。この記事は無署名ですが、原文の韓国語版(9月13日、中央SUNDAY 第444号)を見ると、書いたのは中国経済金融研究所長の肩書を持つ、チョン・ビョンソという韓国人エコノミストです。

  「今、世界が直面する金融危機により、米国のドルによる支配は終焉する」と主張した記事で、結論部分を要約すると以下です。

  • (前回、金融危機の発生した)1998年と2015年のアジアの状況は異なる。今後、米国の利上げによってアジアからドルが流出し金融危機が発生すれば、救世主は米国と国際通貨基金(IMF)ではなく、中国だ。
  • 中国が、その3兆5000億ドルの外貨準備を使って貸し出し枠を作ればアジアを支配できる。これまでアジア諸国は代案がないため、しぶしぶ米国のドルを受け入れてきた。が今回、アジアは米国を捨てて中国に走る可能性がある。アジアの金融の盟主が代わるのだ。

張子の虎の中国経済

ユニークな見方ですね。

鈴置:世界の基軸通貨としてのドルに対し、不信感が高まっているのは事実です。2008年の世界同時不況の際も「ドルに代わる世界通貨が必要だ」との意見が出ました。

 でも、年内にも予想される米利上げを機に、直ちに中国が米国に代わってアジアの金融を支配する――というのは相当に大胆な意見です。

 「盟主になる」中国経済こそが大きく揺れています。7月以降、株価は暴落しましたし、人民元も売られています。そもそも、「アジアに貸し出す3兆5000億ドルの外貨準備」なるものに疑問符が付いているのです。

 日本経済新聞の滝田洋一編集委員は「中国3.6兆ドルの外準マネーは張子の虎か」(9月2日、日経電子版)で、中国の外貨準備に関し、以下のように指摘しています。

  • 「外準のうち、運用先の見当がつかない分が、少なく見積もっても1兆ドル程度はある」と、ベテランの市場エコノミストはいう。
  • 市場関係者が気をもむのは、ソブリン・ウエルス・ファンド(政府系ファンド)などに、外準マネーが流れていることだ。直近ではシルクロード基金(SRF)やアジアインフラ投資銀行(AIIB)の元手ともなっている。
  • 中国はアフリカや中南米で資源開発投資のアクセルを踏んできた。外貨準備がこうした開発投資に振り向けられているとしたら、どうだろう。開発・採掘コストの高いこれらの案件は、最近の国際商品相場の崩落で火を噴いているはずだ。投入した資金も、相当額が焦げ付いていると思われる。
  • 中国の外貨準備や人民銀行の外貨資産も、水増しされた張り子の虎ということになる。中国の外貨準備の中身をめぐる疑惑が、新たな金融危機の火種になりはすまいか。

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「独り相撲」で転げ落ちた韓国

安倍首相の米議会演説阻止、日本の世界遺産登録は挙国反対……韓国の執拗な「終わりなき反日」が続く。これまで無関心だった日本人もさすがに首をひねる異様ぶりが際立つ。
事あるごとに日本叩きの共闘を迫られる米国も、もはや「韓国疲れ」。「対中包囲網」切り崩しを狙う中国も、日本の懐柔に動き、韓国は後回し。国内外で「独り相撲」を繰り広げ、韓国は土俵を転げ落ちた。
「二股外交」破綻の先の「中立化」そして「核武装」を見据える韓国が招く北東アジアの流動化。新たな勢力図と日本の取るべき進路を、見通す。

中国に立ち向かう日本、つき従う韓国』『中国という蟻地獄に落ちた韓国』『「踏み絵」迫る米国 「逆切れ」する韓国』『日本と韓国は「米中代理戦争」を闘う』 『「三面楚歌」にようやく気づいた韓国』に続く待望のシリーズ第6弾。8月17日発行。

コメント27件コメント/レビュー

確かに朝鮮半島は日本に突き付けられた匕首のようなもので、取り扱いが厄介です。しかし陸軍が主力だった過去に比べると、現在ではその地政学的重要性は著しく低下しました。この際日本は、必要以上にこの半島にコミットすべきではないし、38度線が対馬海峡に下りてきた、そう腹を括って今後の対応を考えるべきでしょう。例えば原油輸送のシーレーン上にある台湾は絶対に見捨てる訳にいきませんが、朝鮮半島は最悪見捨てたとしても、事後の対応をしっかりやれば日本の死活問題にはなりません。(2015/10/02 21:04)

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「「中国の尻馬」にしがみつく韓国」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

確かに朝鮮半島は日本に突き付けられた匕首のようなもので、取り扱いが厄介です。しかし陸軍が主力だった過去に比べると、現在ではその地政学的重要性は著しく低下しました。この際日本は、必要以上にこの半島にコミットすべきではないし、38度線が対馬海峡に下りてきた、そう腹を括って今後の対応を考えるべきでしょう。例えば原油輸送のシーレーン上にある台湾は絶対に見捨てる訳にいきませんが、朝鮮半島は最悪見捨てたとしても、事後の対応をしっかりやれば日本の死活問題にはなりません。(2015/10/02 21:04)

10年以上前になるが、中国における個人の資産運用状況を調べるために、在中の外国人エコノミスト数人にヒアリングしたことがある。
 彼らが口を揃えて言っていたのが、政府の出す指標や統計値を信用するな、であった。他には、中国の人たちは政府も銀行も信用しないでタンスにため込むから銀行口座残高の数倍はあるはず、個人の株式投資はまるでギャンブル、などの話も聞いた。その時は半信半疑だったが、今ではどれも合点の行くことばかりである(笑)。
 日本は中国とは価値観が根本的に異なるからまともなお付き合いはできそうにないが、韓国やドイツ、英国、ロシアなどは中国と結構うまくやっているようだ。そして本記事によると韓国はますます入れ込んでいくとのこと。日本からどんどん離れてくれるのならこれほど有難いことは無い。来るべき中韓の蜜月時代を盛大に祝ってやりたい。(2015/10/02 17:49)

鈴置さんのお話によって韓国の国民性という遺伝子レベルにまで刷り込まれた行動様式がよくわかります。
直接利害関係のない私にとって韓国が西に向こうと知ったことではありません。
ただ、元寇の再来となりませんよう不断の備えが必要であり、今回の平和安全法制の整備は時期を得たものと思います。(2015/10/02 09:31)

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三品 和広 神戸大学教授