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「地図から韓国が消える」と韓国人が叫ぶ

「核を持つ北朝鮮」に広がる絶望感

2016年10月13日(木)

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ヒラリー・クリントン大統領候補の外交ブレーンと言われるシャーマン前国務次官は11日、訪問先の韓国で「北朝鮮の挑発の動き」への警戒感を示した(写真:代表撮影/ロイター/アフロ、2014年撮影)

前回から読む)

 「我が国が世界地図から消える」――。こう警告する記事が韓国で相次ぐ。北朝鮮の核武装が目前に迫ったからだ。

静かだった10月10日

10月10日、北朝鮮では何事も起きませんでした。

鈴置:この日は労働党創建記念日。北朝鮮が景気づけに6回目の核実験か、長距離弾道ミサイルのテストでも実施するのではないかと米韓日は緊張しました。

●北朝鮮の核実験
回数実施日規模
1回目2006年10月9日M4.2
2回目2009年5月25日M4.7
3回目2013年2月12日M5.1
4回目2016年1月6日M5.1
5回目2016年9月9日M5.3
(注)数字は実験によって起きた地震の規模。米地質研究所の発表による。

 9月20日、北が「推力重量80トンの新型ロケットエンジンの燃焼試験に成功した」と誇ったばかりです。10月10日にはそれを3本束ねた長距離弾道ミサイルを試射するのではないか、と関係者は推測したのです。

 北朝鮮も核実験場やミサイル発射場で、怪しい動きを見せていました。米国などが衛星で見ていることを意識してのことでしょうけれど。

「衛星」でも撃ち落とす

でも結局は、10月10日には核実験も弾道ミサイルの試射もありませんでした。

鈴置:北朝鮮が挑発に出なかったのは、米韓両海軍が10月10日から15日までの予定で、艦船から陸上を精密に攻撃する訓練を実施したことが効いたのではないかと思います。

 ことに今「衛星打ち上げの名目であろうと北朝鮮が長距離弾道ミサイル発射の構えを見せたら、発射台の上で破壊するか、発射直後に撃ち落とすべきだ」との意見が米国で高まっています。(「米国が北朝鮮を先制攻撃する日、韓国と日本は?」参照)。

 表「米国の『先制攻撃論』(2016年9月)」を見れば分かりますが、米国は「先制攻撃」の意思を隠そうともしなくなったのです。

米国の「先制攻撃論」(2016年9月)
5日 北朝鮮、高速道路から3発の弾道ミサイル連射、1000キロ飛び日本のEEZに落下
9日 北朝鮮が5回目の核実験を実施し「戦略ミサイルの核弾頭の生産が可能になった」
10日 稲田朋美防衛相、韓民求国防相に電話会談で、GSOMIA締結を呼び掛ける
12日 韓国国防相報道官「日本とのGSOMIAは必要な雰囲気。ただ、国民の理解必要」
16日 マレン元米統合参謀本部議長「北の核の能力が米国を脅かすものなら先制攻撃しうる」
19日 カーター国防長官、在韓米軍のスローガン「fight tonight」を引用「その準備はできた」
20日 北朝鮮「推力重量80トンの静止衛星運搬用ロケットの新型エンジン燃焼試験に成功」
20日 ハイテン米戦略軍次期司令官「北朝鮮はいずれICBMを持つ。すぐに備えるべきだ」
22日 米大統領報道官、対北攻撃を聞かれ「一般に先制的軍事行動に関し事前に論議しない」
24日 ヴィクター・チャ教授、中央日報に「北朝鮮のICBMの破壊も検討」と寄稿
26日 米韓海軍、日本海で合同訓練。韓国軍「北朝鮮の核・ミサイル施設や平壌が攻撃目標」

 北朝鮮は、記念日に撃ち上げたミサイルを米国に叩き落とされたら、面子丸つぶれになると恐れたのかもしれません。

 逆にもし、相次ぎ核実験を実施する北朝鮮が、米本土に届くような大型のミサイル発射に成功したら、米国の面子が大いにつぶれたでしょう。

 もちろん、10月10日に北が動かなかったといって、米国は油断していません。翌11日、訪韓したシャーマン(Wendy Sherman)前国務次官は「北朝鮮はいずれ挑発の動きを見せるだろう」と述べました。

 聯合ニュースの「シャーマン前国務次官『北核問題解決に全オプション動員を』」(10月11日、日本語版)が伝えています。

 韓国政府も緊張を解いていません。同日、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は「北朝鮮の挑発はいつでも起こり得る。それに備えねばならない」と語りました。

 このところメディアでも「我が国は地図から消える」という見出しの記事が相次いでいます。韓国は「北の核」にひしひしと危機感を強めているのです。

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「「地図から韓国が消える」と韓国人が叫ぶ」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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