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蟻地獄の中でもがく韓国

「南シナ海」を踏み絵として突きつけたオバマ

2015年10月22日(木)

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 韓国は中国という蟻地獄の中でもがく。しかし、もがくほどに砂の壁は崩れ、アリジゴクの待つ底に落ちていく。

反対しないと敵と見なす

10月16日にワシントンで米韓首脳会談が開かれました。どう見ますか?

鈴置:首脳会談で朴槿恵(パク・クンヘ)大統領はオバマ(Barack Obama)大統領から贈り物を貰いました。でも、その箱には踏み絵が入っていました。朴槿恵大統領は怒って、踏み絵を投げ返すかもしれません。米韓関係は改善するどころか、一気に悪化する可能性が出てきました。

韓国各紙は「米国から『韓国は中国に傾斜していない』とのお墨付きを貰った」と特筆大書し、朴槿恵大統領の訪米の大きな成果と称賛しました。

鈴置:そんなお墨付きを貰うことが首脳会談の目的になってしまったのも奇妙な話なのですが、それは横に置きます。韓国政府は米国から「中国に傾斜していない」とのお言葉を欲しがっていた。それを証明するための写真もです。

 そしてオバマ大統領は会談後の共同記者会見で「韓国が中国とよい関係を結ぶのは結構なことだ」と言ってくれました。朴槿恵大統領はペンタゴンで儀仗兵の閲兵もやらせてもらい、その写真を世界に発信できました。

10月16日、ホワイトハウスで握手するオバマ大統領と朴槿恵大統領(写真:AP/アフロ)
10月15日、ペンタゴンで儀仗兵を閲兵する朴槿恵大統領(写真:AP/アフロ)

 「対中傾斜していないと認証する」と表書きした引き出物をオバマ大統領から貰えたのです。でも、朴槿恵大統領がいそいそと箱を開けると中には「南シナ海」と書いた踏み絵が入っていた……。

 「韓国が中国側の国でないというのなら、中国による南シナ海の軍事基地化に反対しろ。しないと敵方と見なす」との警告です。

中国は国際ルールを守れ

 会談後の共同記者会見で、オバマ大統領は以下のように語りました。「Remarks by President Obama and President Park of the Republic of Korea in Joint Press Conference」(10月16日、英語)を要約しながら翻訳します。

  • (米韓同盟に亀裂が入っているのではないか、との質問に答えて)いかなる亀裂も入っていない。米韓同盟は過去のどんな時よりも強固だ。
  • 朴大統領が習近平主席に会うと、何か我々に不都合であるかのような見方がある。でも、習主席は(米中首脳会談のために)この部屋を訪れ、私の出したご飯も食べた(笑い)。米国がそうであるように、韓国も中国との強固な関係を持つことを我々は望んでいる。
  • 朴大統領にも伝えたのだが、ひとつだけ、中国に言い続けねばならぬことがある。それは中国が国際的な規範とルールに従うことだ。もし中国がそうしない時には、韓国が我々と同様にしっかりと声を上げて批判することを望む。
  • なぜなら、米韓両国は第2次世界大戦の後から続いてきた国際的な規範とルールに恩恵を被ってきたからだ。

 「南シナ海」と名指ししていませんが、それ以外の何物でもありません。共同会見の場で、すぐ横に立つ首脳に注文を付けるのは異様です。第3国を名指しして批判するのも異例です。中国と対決するオバマ政権の決意を示すものでしょう。

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「独り相撲」で転げ落ちた韓国

安倍首相の米議会演説阻止、日本の世界遺産登録は挙国反対……韓国の執拗な「終わりなき反日」が続く。これまで無関心だった日本人もさすがに首をひねる異様ぶりが際立つ。
事あるごとに日本叩きの共闘を迫られる米国も、もはや「韓国疲れ」。「対中包囲網」切り崩しを狙う中国も、日本の懐柔に動き、韓国は後回し。国内外で「独り相撲」を繰り広げ、韓国は土俵を転げ落ちた。
「二股外交」破綻の先の「中立化」そして「核武装」を見据える韓国が招く北東アジアの流動化。新たな勢力図と日本の取るべき進路を、見通す。

中国に立ち向かう日本、つき従う韓国』『中国という蟻地獄に落ちた韓国』『「踏み絵」迫る米国 「逆切れ」する韓国』『日本と韓国は「米中代理戦争」を闘う』 『「三面楚歌」にようやく気づいた韓国』に続く待望のシリーズ第6弾。8月17日発行。

コメント41件コメント/レビュー

基本的に、やがて韓国は中国から離れるのではないでしょうか?理由としては、先日オバマ大統領は中国対峙路線を、軍事力を使って明確に示し、米中の間をうろつく蝙蝠状態は益々無理が生じるでしょうし、韓国製品の市場としての中国経済の魅力の低迷は益々すすむでしょうし、中国の技術的追い上げもあって韓国は競合国としての認識を増すはずです。

また決定的に中国側へ行った言える時点は、米国との物と等価とみなされる安全保障条約を中国結んだ時点と思うのですが、朝鮮戦争時に中国軍によって痛い目にあった歴史などもあって、これはあり得ないのではないでしょうか?(2015/10/28 11:44)

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「蟻地獄の中でもがく韓国」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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基本的に、やがて韓国は中国から離れるのではないでしょうか?理由としては、先日オバマ大統領は中国対峙路線を、軍事力を使って明確に示し、米中の間をうろつく蝙蝠状態は益々無理が生じるでしょうし、韓国製品の市場としての中国経済の魅力の低迷は益々すすむでしょうし、中国の技術的追い上げもあって韓国は競合国としての認識を増すはずです。

また決定的に中国側へ行った言える時点は、米国との物と等価とみなされる安全保障条約を中国結んだ時点と思うのですが、朝鮮戦争時に中国軍によって痛い目にあった歴史などもあって、これはあり得ないのではないでしょうか?(2015/10/28 11:44)

米イージス艦の作戦について、いまだに「事実関係を把握中だ」とかほざいているようですが、その程度の情報収集能力では、たとえソウルが瞬殺されても、何日かは事実関係の把握で終わりそうですね。(2015/10/28 01:04)

いま中国はイギリス・ドイツとの関係を急速に深めています。
これは新たな列強の枠組みを目指す動きでもあり、世界は大きく2つのブロックに分けられていきます。この状況下において、日米同盟およびTPPが無かったら、と思うとゾッとします。
そんな大きな歴史の揺り戻しの中、韓国は大陸側に付くしか選択肢がないことは自明であり、もはやどうでもいいことです。
日本は半島やシナ海を挟んで大陸と対峙するのみならず、日米同盟の一方の端として「大西洋」を挟んだ動きにも巻き込まれていくでしょう。
こうまで明治以降の情勢に類似してくることに唖然としますが、一方で、その時代の日本はもっとも上手く世界で立ち回っていたのです。
大局を見て、褌を締め直す時ですね。(2015/10/25 16:58)

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