• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

朴槿恵の下野か、戒厳令か

「国政壟断事件」で崖っ縁に立つ韓国

2016年10月31日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

朴槿恵大統領の「国政壟断事件」への大規模な抗議デモが起きた。29日、ソウル中心部ではデモ隊が機動隊の阻止線を突破(写真:ロイター/アフロ)

前回から読む)

 朴槿恵政権が「国政壟断事件」で国民の支持を失った。北朝鮮の核武装が目前に迫り、国の死生を決めるという時に、韓国は司令塔が「死に体」となったのだ。

「国政壟断事件」の動き(2016年)
10月
24日 JTBC、大統領演説の草稿など機密資料が崔順実氏に漏えいと報道
25日 朴大統領が資料提供を認めて国民に謝罪
26日 検察が崔氏自宅など家宅捜索。外交資料なども漏洩とメディアが報道
28日 朴大統領は首席秘書官全員に辞表を出させる。秘書室長が辞表提出
28日 韓国ギャラップ「朴大統領の支持率が6週連続で落ち、過去最低の17%に」と発表
29日 青瓦台、検察の家宅捜索を拒否。ソウルで2万人デモ
30日 青瓦台、検察に資料提供。朴大統領は一部首席秘書官らを辞任させる
30日 与党、挙国一致内閣を提案するも野党は真相究明が先と拒否
30日 崔順実氏帰国、31日に検察に出頭、逮捕状なしで緊急逮捕
31日 リアルメーター「潘基文氏の支持率が前週比1.3ポイント低い20.9%に」

警察の鎮圧も不可能に

鈴置:保守運動の指導者の趙甲済(チョ・カプチェ)氏が、自身が主宰するネットメディアに「『下野か戒厳令か』に行く前に」(10月28日、韓国語)を載せました。

戒厳令!?ですか。

鈴置:このままなら、そうなりかねない、との主張です。その部分を要約しつつ訳します。箇条書きで書かれていまして、文頭の数字は項目の順番です。

  • 12.朴槿恵大統領の取り得る手段は多くない。第1に(事件の核心である)崔順実(チェ・スンシル)母子を一刻も早く帰国させ、捜査に協力せねばならない。2つ目は「自分も調べを受ける」と宣言すべきだ。3番目。青瓦台秘書室の人事を一新せねばならない。4番目。与党、セヌリ党を脱党すること。5番目。後は国務総理に日常的な業務を任せ、自身は経済再生と北朝鮮の核問題への対処と(2017年12月の)大統領選挙の公正な管理に専念すると宣言する。6番目。下野はしないことを明らかにする。
  • 13.このような措置が行われるのか? 行われたとしても(国民から)受け入れられるのか? 今は問題が民主的な制度の場内に留まっている。メディアと国会が状況を主導している。もし、場外(街頭)集会が始まれば問題はさらに複雑になる。狂牛病暴動のようなことが再演されれば、今度は警察力による鎮圧が不可能になるかもしれない。国民の支持がなければ警察も踏ん張れない。デモ隊が青瓦台を包囲し、警察が無力化すれば、大統領は「下野か戒厳令か」の選択の岐路に立つかもしれない。

阻止線を突破したデモ隊

朴槿恵政権の命運はデモ隊が握っているということですね。

鈴置:その通りです。韓国では直接行動が威力を発揮します。歴代政権が最も神経を使ってきたのは、青瓦台をデモ隊に取り囲まれないかということでした。

 1960年、初代の李承晩(イ・スンマン)政権はデモで倒れました。この政権は「戒厳令」で大衆運動を抑え込もうとしましたが、最後は米国の圧力で「下野」したのです。

 1987年には数十万人ものデモ隊が連日、ソウル市内で大集会を開き、軍出身の全斗煥(チョン・ドファン)政権は民主化を受け入れざるを得ませんでした。この時の政権は任期を全うしました。が、全斗煥大統領は退任後、刑務所に送られました。

10月29日の夜、ソウルでは2万人のデモが行われたそうですが。

鈴置:ええ、趙甲済氏がこの「警告」を載せた翌29日に、韓国では「朴槿恵退陣」と「真相究明」を要求するデモが各地で起きました。

 参加者は1980年代の民主化運動と比べれば、1ケタ少なかったのですが注目すべきは、ソウルでデモ隊が機動隊の阻止線を突破したことです。

 デモ隊は一番の大通り、世宗路の青瓦台のそばまで進出しました。1980年代の激しいデモでも、そんなことはまず、ありませんでした。

コメント38件コメント/レビュー

崔圭夏のような人に中継ぎ登板させて、潘基文国連事務総長が任期を満了したところで、交代させるのが、穏便でよく治まるでしょうか。(2016/11/06 13:14)

オススメ情報

「早読み 深読み 朝鮮半島」のバックナンバー

一覧

「朴槿恵の下野か、戒厳令か」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

韓国観察者

元日本経済新聞記者。1995~96年ハーバード大学日米関係プログラム研究員、2006年イースト・ウエスト・センター(ハワイ)ジェファーソン・プログラム・フェロー。02年度ボーン・上田記念国際記者賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

崔圭夏のような人に中継ぎ登板させて、潘基文国連事務総長が任期を満了したところで、交代させるのが、穏便でよく治まるでしょうか。(2016/11/06 13:14)

南朝鮮の大統領は、内乱または外患の罪を犯した場合以外は在職中刑事上の訴追を受けない。よって、辞任以外で退陣させることは難しいそうだ。 弾劾訴追案が議決されるためには国会議員の3分の2以上の賛成と、憲法裁判所で裁判官9人中6人以上の賛成があって初めて大統領を退陣できるらしい(裁判官は朴の時に任命した者や朴に近い者が現職だったり、議員も朴の所属する与党は過半数以下だが3分の1よりは多い)。もっとも、チョン・ホソン前秘書官拘束、前首席秘書官のアン・ジョンボム逮捕等で状況かわるかもしれないが。

退陣すると裁判で有罪濃厚(大統領の座にしがみついても遅かれ早かれっぽいが)。暗殺等の危険性が変わるのかは知らないけど。コラムでも歴代南朝鮮大統領のその後を表にしてみてはどうでしょうか?

「哀れな気分に……本人も分かっているはず。戒厳令を持ち出すその発想は笑われ者の特権だろう。」
……「本人」とは引用したに過ぎぬ鈴置氏を指してるなら論外だが、趙氏を指してるとしてもわけがわからない。工作員としても低レベルすぎる。(2016/11/06 08:09)

>彼女が就任して以来

日本の教育を受けた世代が政権から離れてから、彼の国の政治は迷走し続けている気がする。
盧武鉉政権あたりから。(2016/11/05 03:43)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

アパレル業界のトップには60~70代の方が多く、新しいデジタルマーケティングに全く付いていけていません。

石川 康晴 ストライプインターナショナル社長兼CEO