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中国に「降伏文書」を差し出した韓国

THAAD追加配備も拒否する「3NO」

2017年11月7日(火)

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康京和外交部長官が韓国国会で「中国の希望通り」の発言をした翌日、「中韓合意」文書が発表された(ロイター/アフロ)

前回から読む)

 「我が国は中国の属国に戻った」と韓国の保守はうなだれる。

白旗を掲げた韓国

韓国が中国と関係改善で合意しました。

鈴置:10月31日に中韓両国が双方の外交部のサイトに「合意文」を掲載し、そう唱えました。「関係改善」と言いますが要は、韓国が中国に「言う通りにします」と白旗を掲げたのです。

 中国は在韓米軍へのTHAAD(地上配備型ミサイル迎撃システム)配備にインネンを付けて様々の嫌がらせをした結果、ついに韓国を従わせました。「合意文」は降伏文書です。

 韓国外交部のサイト「韓中関係改善に関連した両国の協議の結果」(韓国語版)の要点を訳した「中韓合意のポイント」をご覧下さい。中国外交部のサイト(中国語版)の「合意文」はこちらです。

●中韓合意(2017年10月31日)のポイント

  • 韓国側は、中国側のTHAAD問題に関連する立場と懸念を認識し、韓国に配置されたTHAADは、その本来の配置の目的からして第3国を狙うものではなく、中国の戦略的安全保障の利益を損なわないことを明らかにした。
  • 同時に中国側は韓国側が表明した立場に留意し、韓国側が関連した問題を適切に処理することを希望した。双方は両国軍事当局の間のチャネルを通して、中国側が憂慮するTHAAD関連問題に対し、話し合いを進めることで合意した。
  • 中国側はMD(ミサイル防衛)構築、THAAD追加配備、韓米日軍事協力などと関連し、中国政府の立場と憂慮を明らかにした。韓国側はすでに韓国政府が公開的に明らかにした関連する立場を改めて説明した。
  • 双方は韓中間の交流・協力の強化が双方の共同利益に符合することに共感し、全ての分野での交流・協力を正常的な発展軌道に速やかに回復することに合意した。

※注:韓国外交部のサイト「韓中関係改善に関連した両国の協議の結果」から作成

 まず、韓国は「THAADは中国を狙ったものではなく、中国の安全保障上の利益を損なわない」と約束させられました。

 これにより、北朝鮮の核問題が何らかの形で解決したと中国が判断すれば、中国は韓国に「THAADはもう不要だろう。米軍に撤去させよ」と命じることができるようになりました。

 仮に北朝鮮の核ミサイルの脅威がなくなったとしても、中国の核の脅威は残ります。米国がTHAADという防御兵器なしに、在韓米軍を置き続けるかは疑問です。

 中韓合意は米軍の撤収、さらには米韓同盟の破棄を呼ぶものなのです(「米国はいつ『韓国放棄カード』を切るのか」参照)。

中国の代わりに質問した与党議員

中国は先を見て布石を打ったのですね。

鈴置:それだけではありません。今すぐにも米韓同盟の亀裂を深める文言も入れさせました。

 韓国は米国とのMD(ミサイル防衛)構築、THAADの追加配備の容認、日米韓3国軍事同盟など中国包囲網への参加――の3点には応じないと約束させられました。いずれも中国が前々から飲むよう、韓国に迫っていた案件です。

 合意文の「中国側はMD構築、THAAD追加配備、韓米日軍事協力などと関連し、中国政府の立場と憂慮を明らかにした。韓国側はすでに韓国政府が公開的に明らかにした関連する立場を改めて説明した」という部分がポイント中のポイントです。

 この2つの文章がどうつながるのか、合意文を読んだだけでは分かりません。が、発表前日の10月30日の動きを合わせて見ると意味が分かります。韓国政府は中国の「立場と憂慮」つまり3点の要求について、韓国も「同じ立場」であると表明していたのです。

 10月30日、韓国国会で与党議員が康京和(カン・ギョンファ)外交部長官に「中国との関係改善の障害となっている3点をどうするのか」と質問しました。康京和長官は以下のように答えました。

  • MDに参加しないとの従来の立場に変化はない。THAADの追加配備は検討していない。韓米日の軍事協力が3国間の軍事同盟に発展することはないとはっきりと申し上げる。

 これが「3NO」と呼ばれることになる答弁です。康京和長官は「韓国の立場は中国の要求を満たしている」と指摘し事実上、要求の受け入れを約束したのです。

●韓国が中国に表明した「3NO」

  • 米国とMDは構築しない
  • THAAD追加配備は容認しない
  • 日米韓3国同盟は結成しない

 与党議員の質問はもちろんヤラセです。朝鮮日報も「中国が聴きたい言葉を与党議員が聞き、康長官が答弁した」(10月31日、韓国語版)でそう書いています。

コメント109件コメント/レビュー

米国としては、日本という対中国、対北朝鮮の前線基地が有るので、韓国の動きは気にしていないのではないでしょうか。(2017/11/13 11:58)

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「中国に「降伏文書」を差し出した韓国」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

米国としては、日本という対中国、対北朝鮮の前線基地が有るので、韓国の動きは気にしていないのではないでしょうか。(2017/11/13 11:58)

>戦前非国民、今工作員ってとこか。
>工作員ポリスがいなければ
>このコメント欄もだいぶマシになるのだが。

某巨大掲示板的に言えば「ネタにマジレスかっこ悪い」ってだけの話に、戦前云々とか言うお前さんも大概だと思うなぁ・・・。(2017/11/13 03:45)

>戦前非国民、今工作員ってとこか。
>工作員ポリスがいなければ
>このコメント欄もだいぶマシになるのだが。

ご自分は自由を守る正義の味方のおつもりですか。「自分が絶対に正しい」という硬直した思考停止状態のお仲間は、マスコミなどにも多いようですね。

だれにとって「マシ」になるのでしょうか?考えてみたことありますか。(2017/11/12 22:33)

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