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日本を「一撃」できる国になりたい

「日韓併合」をバネに核武装

2015年12月3日(木)

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 北朝鮮の核開発を引き金にした韓国の核武装論。今や「韓国の孤立」が後押しする。

北の核武装は秒読み

前回は、韓国の核武装論に本腰が入ったという話でした。なぜ今、なのでしょうか。

鈴置:北朝鮮の核開発が進み、近く実戦配備される可能性が高まったからです。北は2006年以降、3回の核実験を実施しました(表「北朝鮮の核実験」参照)。

●北朝鮮の核実験
回数実施日規模
1回目2006年10月9日M4.2
2回目2009年5月25日M4.7
3回目2013年2月12日M5.1
(注)数字は実験によって起きた地震の規模。米地質研究所の発表による

 核爆発の規模も尻上がりで、すでに相当の威力の核爆弾を開発済みと見る専門家が多いのです。残る課題はミサイルに積めるよう小型化することで、4回目はそのための実験と見られています。

 2-4年に1度という過去の実験のペースから見て、北がいつ4回目の実験を実施してもおかしくない状況です。それに成功すれば直ちに実戦配備に入るのは確実です。

 北朝鮮は日本と韓国に届く短・中距離弾道ミサイルは開発済みです。2015年5月9日には「潜水艦からの水中発射実験にも成功した」と発表しています。もちろん通常動力型の潜水艦です。

 地上基地とは異なって潜水艦は敵の先制攻撃を受けにくい。このため核保有国にとって、弾道ミサイルを水中から発射できる潜水艦を保有することは必須なのです。

 ただ、本当に北朝鮮が弾道ミサイル搭載型潜水艦を実用化したかは、疑問視する向きが多いのです。11月28日にも実験したようですが、韓国政府は失敗したと判断しています。

東京を守るためにロスを犠牲?

なぜ、韓国と比べ日本では北の核が騒ぎにならないのでしょうか。

鈴置:日本人が平和ボケしているからです。北朝鮮が核兵器を実戦配備すれば、日本の安全は大きく揺らぎます。北にとって日本は“立派な”仮想敵国なのです。でも、日本には北の核は対韓国用と思い込んでいる人が多い。

 もう1つは、米国との同盟に対する信頼感の差でしょう。日本人は米国の核の傘に入っているから、北朝鮮や中国の核攻撃は受けないと信じがちです。

 でも、米国の核の傘は揺らぎ始めています。前回に紹介した米ケイトー研究所(Cato Institute)の「U.S. should retire outdated alliance with S. Korea」(10月21日)という論文で、筆者のドーグ・バンドウ(Doug Bandou)シニア・フェローは以下のように書いています。

  • 現在、北東アジアでは中国、ロシア、北朝鮮という悪漢だけが最終兵器を持っていて、米国の同盟国である民主国家はいずれも持っていない。その結果、米国はソウル、東京、台北を守る代わりに、ロサンゼルスを危険にさらす羽目に陥っている。

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「中国の尻馬」にしがみつく韓国

2015年9月3日、朴槿恵大統領は中国・天安門の壇上にいた。米国の反対を振り切り、抗日戦勝70周年記念式典に出席した。

10月16日、オバマ大統領は、南シナ海の軍事基地化を進める中国をともに非難するよう朴大統領に求め、南シナ海に駆逐艦を送った。が、韓国は対中批判を避け、洞ヶ峠を決め込んだ。韓国は中国の「尻馬」にしがみつき、生きることを決意したのだ。

そんな中で浮上した「核武装」論。北朝鮮の核保有に備えつつ、米国の傘に頼れなくなる現実が、彼らを追い立てる。

静かに軋み始めた朝鮮半島を眼前に、日本はどうすべきか。目まぐるしい世界の構造変化を見据え、針路を定める時を迎えた。

中国に立ち向かう日本、つき従う韓国』『中国という蟻地獄に落ちた韓国』『「踏み絵」迫る米国 「逆切れ」する韓国』『日本と韓国は「米中代理戦争」を闘う』 『「三面楚歌」にようやく気づいた韓国』『「独り相撲」で転げ落ちた韓国』に続く待望のシリーズ第7弾。12月15日発行。

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「日本を「一撃」できる国になりたい」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長