Winter Festa2017-2018

高笑いする金正恩、挙動不審の文在寅

韓国は「同盟よりも民族」を選ぶ

トランプ大統領の訪韓時、異例の“緩い規制”の下で反米デモが展開された(写真:AFP/アフロ)

前回から読む)

 韓国は米国との同盟を続けるのか、核を持った北朝鮮と手を組むのか――。

米本土を核攻撃できる

鈴置:北朝鮮は11月29日未明、新型ICBM(大陸間弾道弾)の「火星15」型を試射しました(「じり貧の北朝鮮、『核武装の総仕上げ』急ぐ」参照)。

 朝鮮通信(東京)が「大陸間弾道ロケット(ミサイル)『火星15』型試験発射成功――朝鮮政府声明」(11月29日、韓国語版)で以下のように伝えました。

  • 金正恩(キム・ジョンウン)同志は新型の大陸間弾道ロケット「火星15」型の成功的な発射を見守りながら、ついに国家核武力(戦力)完成の歴史的大業、ロケット強国の偉業が実現したと誇り高らかに宣布された。

核保有国になったぞ、と肩をそびやかしたのですね。

鈴置:その通りです。11月29日は高角度で打ち上げるロフテッド軌道で発射しました。高度は4000キロメートル以上に達し、水平距離では約950キロ飛びました。これから推計すると「火星15」は1万3000キロの射程を持ち、米全土をカバーできます。

 ただ、今回の試射で弾頭部は空(から)だったか、実戦に使用する核弾頭よりも軽かった可能性があります。そうなら北朝鮮が米本土を核の射程に入れたとは言い切れません。大気圏に再突入した際の熱に耐えられる核弾頭の開発に成功したかも不明です。

 米国の北朝鮮研究機関「38North」は「North Korea’s Third ICBM Launch」(11月29日)で「米国の西海岸まで届く実用可能なミサイルを北朝鮮が開発するには後、1年はかかる」と評価しました。

 ところが1日後の「The New Hwasong-15 ICBM: A significant Improvement That May be ready as early as 2018」(11月30日)では「低信頼度のミサイルでいいのなら、今後4-6カ月の間に2-3回の発射試験をすることで、金正恩は『火星15』を実戦配備できる」と修正しました。米国の評価も揺れているのです。

臨検に動く米国

米国はどう対応するのですか?

鈴置:北朝鮮への圧迫をさらに強めています。今回のICBMの評価はどうであれ、北朝鮮が核ミサイル開発に邁進し、それが着実に進展しているのは確かだからです。

 11月29日、国連安保理で米国のヘイリー(Nikki Haley)大使は「昨日起きたこと(ICBM発射)のような攻撃的な姿勢を北朝鮮が続けるなら戦争になる」「戦争になれば北朝鮮は完全に破壊される」と警告しました。原文は以下です。

  • If war does come, it will be because of continued acts of aggression like we witnessed yesterday. And if war comes, make no mistake, the North Korean regime will be utterly destroyed.

 自由アジア放送(RFA)が「米、安保理緊急協議で中国には原油供給中断を要求……戦争になれば北朝鮮を完全に破壊」(11月29日、韓国語版・一部は英語)で伝えました。

 ヘイリー大使はトランプ大統領が習近平主席に電話し、北朝鮮への石油禁輸を求めたことも明かしました。しかし、中国は安保理でこれを拒否しました。

 それに先立ち、ICBM発射直後にティラーソン(Rex Tillerson)国務長官は北朝鮮を行き来する船舶への臨検実施を示唆しました。国務省の発表によると以下です。

  • In addition to implementing all existing UN sanctions, the international community must take additional measures to enhance maritime security, including the right to interdict maritime traffic transporting goods to and from the D.P.R.K.

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著者プロフィール

鈴置 高史

鈴置 高史

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

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いただいたコメントコメント65件

>放置したら絶対に今より悪くなるという信念には狂気すら感じる
お宅の隣に昔から組事務所があっても、今まで放置していたんだからこれからもってことですよね。
でも今はハジキをチラチラさせながら、お宅の玄関を蹴飛ばしてるって状態じゃないのかしら?
実害が無いからいいの?
以前、お宅の家族をさらってそれっきり返して貰えないままの人もいるのよ?何時までのさばらせて置くの?生け簀も荒らされてるよ。

>鬼畜米英、暴支膺懲と叫んだ昔の日本人
鬼畜米英は昔の朝日新聞が戦意高揚で募集した標語から選ばれたんでしたっけ?植民地で、黒人に、日系米国人にした事を考えたら、そう間違っちゃいないかと。今や米英は悔い改めて、植民地を手放し、黒人の公民権を認め、日系米国人に賠償金を支払ったよね。
暴支膺懲も、大陸の半島系を含む日本人を虐殺し続け、合法的な日本の既得権に対して侵略したんだもん、そうなっても仕方ないでしょ。満州なんて国としての統治なんかされていなかったし。今は暴北膺懲かな?北を放って置いて良いなら、ISだって放って置いて良かったんじゃん。
自由貿易も植民地解放も開戦時から日本の主張よ。(2017/12/14 00:34)

>(2017/12/06 18:09)さん

なるほど、やはり北の内実(あるいは半島の内実)にお詳しい方だったのですね。
わざわざカミング・アウトまでしていただき誠に恐縮です。またありがとうございます。

そんな貴方様が、まさか一方的に論破されて思わず感情的になったとは到底思えません。さぞかし深いお考えがあってカミング・アウトされたのだと推察申し上げます。

ですから、テロリストが北朝鮮から核兵器を入手したとしても、かつての冷戦時代と同様であってあまり心配は要らないと確信されている、その根拠となる知識や理論について是非ともご教授頂きたいと心から願っております。

浅はかで非良心的な日本人の一人ではございますが引き続きお待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。(2017/12/09 17:46)

(2017/12/06 21:30)の方へ

日本語版ばかり参考にしていると間違った情報しか入ってこない可能性がありますから気をつけてください

事実として、慰安婦問題を朝日は日本語では日本向けに謝罪していますが、英語版では誤報と認めることも無く、未だに慰安婦問題を報道し続けています。(2017/12/08 14:19)

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