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「北に先制核攻撃も辞さず」と言明した米国務省

「対話の時ではない。核放棄に向け北朝鮮を全力で圧迫」

2017年12月7日(木)

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平壌を核攻撃できるか

ついに、来るところまで来ましたね。

鈴置:北朝鮮の核施設を米国が攻撃する際、まず核ミサイル基地を叩く必要があります。そうしないと米国や日本、韓国が核で反撃されるからです。

 しかし核ミサイル基地の多くは地下に隠されていて、米軍が位置を狭い範囲に特定できないこともある。その際、米軍は通常型の爆弾と比べ、広範囲の地域を破壊できる戦術核を使います。

 そもそも北朝鮮が国連決議違反の核武装に乗り出したうえ、米国や日本、韓国を先制核攻撃すると脅してきたのです(「米中は金正恩を『アジアのムガベ』にできるか」参照)。

 北が先制核攻撃されても文句は言えません。脅迫されている国にすれば、そんな危ない国を放置するわけにはいかないのです。

使うのは通常兵器と戦術核ということですか。

鈴置:戦略核も使う可能性が出てきました。北朝鮮は平壌(ピョンヤン)近郊から移動式発射台を使ってICBM(大陸間弾道弾)を撃ってみせます(「米中は金正恩を『アジアのムガベ』にできるか」参照)。8月29日と9月15日に続き、11月29日のICBMもそうでした。

 金正恩(キム・ジョンウン)委員長はトランプ大統領に「平壌市内を動き回る移動式発射台から撃つぞ。これらを攻撃するには、戦術核以上に広い範囲を破壊する戦略核を使う必要がある。すると非戦闘員に多数の死傷者が出る。その覚悟があるのか」と挑発したのです。

 米国は覚悟を固めたと見られます。平壌など都市部への攻撃をしない限り、核で反撃されるからです。トランプ大統領の「totally destroy」(完全に破壊する)も、それを意味すると思われます。

北の時間稼ぎは許さない

なぜ今、国務省が「核攻撃」を表明したのでしょうか。

鈴置:VOAの記事を読んだ日本のある専門家は「11月29日のICBM発射が米国に開戦の決心を固めさせたようだ」と語りました。

 米本土に届く核を北朝鮮が持ったか、あるいは近く持つことが確実になったからです(「じり貧の北朝鮮、『核武装の総仕上げ』急ぐ」参照)。

 アダムス報道官は「今は明らかに対話の時ではない。北朝鮮が大量破壊兵器の開発を進めるのに支払う代価を引き上げることに我々は注力すべきだ」とも語りました。原文は次です。

  • now is clearly not the time for talks. We must remain focused on increasing the costs for Pyongyang to continue to advance its WMD programs.

 北朝鮮は突然「平和愛好国家」を自称し始めました。「世界の平和と安定のためあらゆる努力をする」とも言い出しました(「高笑いする金正恩、挙動不審の文在寅」参照)。12月5日には国連事務次長も呼び付けるなど「対話攻勢」に転じました。

 米国の攻撃を阻止して時を稼ぎ、核保有国の地位を既得権化する作戦です。日本語のネット空間に「北朝鮮は放置しておけばいい。それが平和への道だ」といった主張が流れるのも、その一環でしょう。

 アダムス報道官は――米政府は、北朝鮮の平和攻勢に騙されて対話などしない、と突っぱねたのです。

コメント98件コメント/レビュー

議論に抜けている点がありますね。北にはプロもいますがテロリストとして養成された人間もいます。日本のパスポートを持った北のテロリストが中近東で韓国機を墜落させたし、ラングーン事件なんてなのもありましたね。
別にテロリストに売らなくても、他国の船籍船にあちこちで乗せ換えて、発出地を隠ぺいした核を米国の港で爆発させるテロは考えられないかな?勿論、自爆もアリでしょう。
爆弾をテロリストに渡すにしても、別にプロが出張して取り扱いを教えながら使うって方法もあるし。3段階の起爆って言っても、それは爆弾の中ですることで、それは作り込まれているんじゃないの?マニュアル通りに安全装置を外せば、あとは起爆装置を作動させればいいんじゃないかしら?
反米と言う意味でイスラム戦士と北は親和性がありますから、それをイスラエルでも使いそうです。爆発後にどこの核か鑑定出来るのかな?(2017/12/15 00:50)

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「「北に先制核攻撃も辞さず」と言明した米国務省」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

議論に抜けている点がありますね。北にはプロもいますがテロリストとして養成された人間もいます。日本のパスポートを持った北のテロリストが中近東で韓国機を墜落させたし、ラングーン事件なんてなのもありましたね。
別にテロリストに売らなくても、他国の船籍船にあちこちで乗せ換えて、発出地を隠ぺいした核を米国の港で爆発させるテロは考えられないかな?勿論、自爆もアリでしょう。
爆弾をテロリストに渡すにしても、別にプロが出張して取り扱いを教えながら使うって方法もあるし。3段階の起爆って言っても、それは爆弾の中ですることで、それは作り込まれているんじゃないの?マニュアル通りに安全装置を外せば、あとは起爆装置を作動させればいいんじゃないかしら?
反米と言う意味でイスラム戦士と北は親和性がありますから、それをイスラエルでも使いそうです。爆発後にどこの核か鑑定出来るのかな?(2017/12/15 00:50)

>鈴置コラムには北朝鮮情報と軍事的な常識が欠落しているから。

あなたは精通されているのかも知れませんが、北朝鮮情報は北の市民でもないと推測するしかありません。鈴置氏の推論に大きな欠陥がありますか?具体的にどうぞ。

軍事的な常識とやらも、評論家によって言うことが異なるので、何を常識とするかが大問題です。教科書に出ているレベルの話をしているのでしょうか?
あなたが考える具体的な常識を書いてみませんか。(あなたが軍事評論家だったら無礼を申しあげてスミマセンが)(2017/12/13 23:22)

 連続投稿失礼致します。
 ふと思い立って調べてみると、クリントン大統領の任期は1993-2001年で、小泉首相が訪朝して拉致被害者を連れ帰った2002年は「その後の時代」なのですね。
 小泉訪朝以前は「横田めぐみさんが拉致されたとは限らない」と堂々と論陣を張る人もいた時代があって、それがクリントン時代と共に終わったのですね。
 (2017/12/13 11:45)

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三品 和広 神戸大学教授