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2018年「北の核」は軍事攻撃か体制崩壊で決着

かすかに残る「核をカネで買う」妥協案

2017年12月26日(火)

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暗殺、クーデターで体制崩壊

 北朝鮮は自国民の人権をためらいもなく侵害してきた。「米国や日本、韓国を先制核攻撃する」とも言い放ってきた(「米中は金正恩を『アジアのムガベ』にできるか」参照)。そんな異常な国とMADは成立しないのだ。

 12月12日、ティラーソン(Rex Tillerson)国務長官が再び、MADが成り立たない北朝鮮には核を一切持たせないと言明した。アトランティック・カウンシル(Atlantic Council)での演説だ。

 同長官は「北朝鮮はソ連や中国、ほかの核保有国にも相当しない。何らかの国際的規範に裏打ちされた行動をしてこなかった。それどころか正反対だ。だから大統領も私も核武装した北朝鮮を認めない」と述べた。原文は以下だ。

  • That certainly was not the case with the Soviet Union. It’s certainly not the case with China. It’s certainly not the case with other nuclear countries that possess nuclear weapons.
  • These are countries that have a history of abiding by certain international norms. North Korea has no such record. In fact, their record is quite contrary to that.
  • And that’s the reason the President and I agree with his assessment that we simply cannot accept a nuclear-armed North Korea, and I think that’s why it is the policy of the neighborhood as well.

 米国がここまではっきりと「北の核は認めない」と宣言した以上、ICBMを持たなければ暗黙裡に核保有を認める、といった妥協はできない。

 結局、北朝鮮が核を捨てない限り、米国にとって選択肢は2つしかない。軍事行動で核を取り上げるか、あるいは北朝鮮の指導層に、暗殺やクーデターで金正恩体制を倒させるか、である。

 前者の場合も体制が崩壊する可能性が高い。全面的な軍事攻撃を実施する際、米国は当然、空爆による金正恩暗殺を狙う。それに失敗しても、核武装以外に実績のない若い「敗軍の将」が政権を維持するのは容易ではない。

発射台だけ先制攻撃

 英紙テレグラフ(電子版)は12月20日「北朝鮮が新型ミサイルを試射する前に、そのミサイル発射台を破壊する作戦『Bloody nose』を検討中」と報じた。「Exclusive: US making plans for 'bloody nose’ military attack on North Korea」である。

 テレグラフは「米国はICBM破壊により本気であると金正恩に見せつけ、核開発の中断と米国との交渉につなげたい考えである」とも報じた。

 核施設を航空機やミサイルで破壊するなら、レーダーなど防空網や日米を攻撃するミサイル基地など、軍事関連施設のすべてを叩く大規模な戦争になる可能性が高い。

 それを避けるためICBMの発射台に限って攻撃を実施するアイデアが浮かんだのだろう。だが、この「限定的な攻撃」を受けた北朝鮮が、反撃して全面戦争に発展しないとの保証はない。

 いずれにせよこうした構想を練るに至るほど、米国は外交による解決に希望を持たなくなっているのだ。

コメント70件コメント/レビュー

>ここまで犠牲をはらってもやるべき事だったのだろうか

と、後悔しないように熟慮が必要だと私も思います。


>日本は戦費負担と相まってアベノミクスさようなら、財政破綻こんにちは。

日本が戦争を要請したのならともかく、米国の都合で起こす戦争なので莫大な
戦費負担は無いのでは。

北朝鮮の反撃能力を完全に除去できたのが前提なら、韓国や日本に戦火は及ばない。
よって世界経済も含め経済活動に大きな支障は出ない。財政破綻は起きないと思います。

(もし仮に日本国債の大半を海外投資家が保有しており、日本国内に戦火が及び甚大な被害が
発生、日本国債が投げ売られ金利が破滅的に上昇、と言うのなら可能性はあるのでしょうが)(2018/01/08 18:11)

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「2018年「北の核」は軍事攻撃か体制崩壊で決着」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

>ここまで犠牲をはらってもやるべき事だったのだろうか

と、後悔しないように熟慮が必要だと私も思います。


>日本は戦費負担と相まってアベノミクスさようなら、財政破綻こんにちは。

日本が戦争を要請したのならともかく、米国の都合で起こす戦争なので莫大な
戦費負担は無いのでは。

北朝鮮の反撃能力を完全に除去できたのが前提なら、韓国や日本に戦火は及ばない。
よって世界経済も含め経済活動に大きな支障は出ない。財政破綻は起きないと思います。

(もし仮に日本国債の大半を海外投資家が保有しており、日本国内に戦火が及び甚大な被害が
発生、日本国債が投げ売られ金利が破滅的に上昇、と言うのなら可能性はあるのでしょうが)(2018/01/08 18:11)

そんなにしゃかりきになって米軍が先制攻撃をする事態になるのかな?
米国民を引き上げさせれば北は24時間体制で警戒し続けざるをえなくなるけど、その緊張にどれくらい耐えられるんだろ。軍高官や前線の士官がです。米軍は攻撃される心配のない沖合で、普通に演習をしていれば済む話し。高官が軍を守る為に金一族をどうにかするか、士官が勝手に攻撃命令を出すのを待てばいいんじゃない?
前者ならその後は話し合いで片付きそう。後者だと米軍の反撃になる訳だけど、北の軍には攻撃をしないと表明して、金正恩だけを狙ったらどうなるかしら?
どこかの時点で、排除対象は金正恩だけってアピールする手もありそう。(2018/01/06 01:04)

>そうすると、アメリカ国内で反戦運動が起きる。>世界最強のアメリカ軍が唯一恐れるのが、米国市民だ。
>米国市民の支持がないとたとえ戦闘には勝っても戦争に負けることをベトナム戦争が示している。

反戦運動?

そんなものが起きる前に全てが終わっているよ。

だって、攻撃が終われば北朝鮮って国は消滅しているんだから。

負けようも無い。

もちろん、戦後に最高司令官ドノを批判する声は上がるだろうが、たいした事にはならないと思うな。

面白い地図がある。

https://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_int_america-topelection2016regionvictoryordefeat

先の大統領選挙においてトランプ陣営とクリントン陣営が獲得した州を色分けした地図だ。

地図の青い色の州、特に西海岸と東海岸のインテリ達は騒ぐだろう。

「我々日本人の知っている米国民」だね。

では赤い色の州の普通の米国民は?

彼ら「我々日本人の知らない米国民」がトランプ当選という大番狂わせを引き起こした事をよもや忘れてはいませんよね?

>もともと中国、韓国は戦争に反対だから米軍に積極的に協力するいわれはないし、北朝鮮領内に入って戦場掃除をやるのは米軍の役回りになる。

力の真空状態となった北朝鮮をアノ中露が放っておくと?

私には戦後「人道支援」の名目で完全武装の中露軍が旧北朝鮮との国境を越えていく様が目に浮かぶよ。

韓国軍も38度線を越えるのではないかな?

同胞の救援と、民族の統一のためにね。

競争になると思うな、そして朝鮮半島は再分割される・・・、と。(2018/01/06 00:31)

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