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雲を愛する研究者が思わず興奮した「最高の雲」

気象庁 気象研究所 雲の科学 荒木健太郎 (4)

2018年3月10日(土)

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心打たれる美しい光景を見せてくれる一方で、嵐や大雪などの災害をもたらす雲。そんな雲をまるごと愛し、素晴らしい写真を日々公開しつつ、防災への貢献を目指して雲の仕組みの解明に取り組む荒木健太郎さんの研究室に行ってみた!

(文=川端裕人、写真=内海裕之)

 気象研究所の研究官、荒木健太郎さんは、自らを「雲研究者」と呼ぶ。

「雲研究者」を自称する荒木健太郎さん。

「雲愛」という言葉を使い、雲を愛する仲間「雲友」の輪を広げようと呼びかける。最近出たばかりの荒木さんの著書のタイトルはまさに「雲を愛する技術」だ。

 さらには、ネットをフル活用した「#関東雪結晶 プロジェクト」や「霜活」、さらに日々Twitterなどで公開される雲の写真などから、荒木さんのことをポップな研究者だと感じている人が多いかもしれない。

 では、荒木さんはどんな道筋でここにたどり着いたのだろうか。さぞかし雲ばかり眺めているような少年時代を過ごしてきたのだろうと想像する。

 ところが、そうでもなさそうなのである。

「高校くらいから気象には興味があったんですが、今みたいに『雲愛』だとか言っていたわけではないんです。数学が好きだったんで、数学を応用して研究できるような分野として気象を意識していて、進路にも考えていました。それでも、大学は最初、経済学部だったんですよね」

 経済学部と聞いてなるほど、と思う。いわゆる「文系」に分類されがちだが、現代の経済理論は高度に数学化されているし、追究しようと思ったら数学適性は必須だ。数学を応用して研究したい高校生が、気象学と経済学を進路に並べて考えるというのは納得できる。

 とはいえ、荒木さんは経済学部に入ってから違和感にとらわれる。

「経済学って、数学を駆使してやるもんだと思ってたんですけど、僕が入った時のその大学では、経済学部の先生たちもこっちは文系だというふうに分けて考える人が多くて、あまり数学的な理論をやっている人に出会えなかったんです。結局、1年でやめて、気象大学校に入り直しました」

 今の経済学には、計量経済学という分野もあり、数学的に精緻な議論をしているはずなのだが、不運なことに荒木さんは、その時、よい出会いに恵まれなかった。しかし、おかげで、気象学の世界は、雲愛を語り、霜活の楽しさを伝える、ポップな雲研究者を得た。

コメント1件コメント/レビュー

飛行機に乗るたびに何かしら地上ではなかなか見られない雲の様子を見ることがあります。夏に紀伊半島上空を徳島に向かっていったときに、はるか南方海上に巨大な白い柱が並んでいるのを見ました。積乱雲でしょう。アメダスで赤い四角が海に並んでいるのはこれか!と興奮しました。こうやって実感すると、気象の予報や解説も実感できます。知識と現実が結びつくと納得できて、役立つと思います。(2018/03/12 09:38)

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「雲を愛する研究者が思わず興奮した「最高の雲」」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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飛行機に乗るたびに何かしら地上ではなかなか見られない雲の様子を見ることがあります。夏に紀伊半島上空を徳島に向かっていったときに、はるか南方海上に巨大な白い柱が並んでいるのを見ました。積乱雲でしょう。アメダスで赤い四角が海に並んでいるのはこれか!と興奮しました。こうやって実感すると、気象の予報や解説も実感できます。知識と現実が結びつくと納得できて、役立つと思います。(2018/03/12 09:38)

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