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錯視から入る不思議な知覚の世界

東京大学 認知神経科学・実験心理学 四本裕子(1)

2017年2月25日(土)

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目で見ているものが「実際」とは違って見えてしまうことを指す「錯視」。この錯視を含め、見たり聞いたり考えたりしているときの脳の活動を測定して、「時間の知覚」「多感覚統合」「脳の性差」など、人間の内なる活動のメカニズムを探る四本裕子先生の研究室に行ってみた!(文=川端裕人、写真=内海裕之)

 錯視という現象がある。

 目で見ているものが、「実際」とは違って見えてしまうことを指す。

 言葉自体、少し硬く、とっつきにくいかんじがするが、英語で言えば「イリュージョン」(あるいはビジュアル・イリュージョン)で、ちょっと楽しげに聞こえてくる。「視覚の魔術師」として有名なエッシャーの様々な「だまし絵」も、錯視を利用したものが多いことを想起すれば、ますます楽しげだ。

楽しみつつ学ぶ

 というわけで、錯視は楽しい。なにしろ「イリュージョン」であって、「ええっ?」という驚きに満ちている。2009年から日本錯視コンテストなるものが毎年開催されており(2016年からは、錯視・錯聴コンテスト)、その受賞作はウェブサイトで公開されている。ここは、「楽しい錯視」の宝庫だ。おまけに新作だ。

どちらが長く見える?という「矢羽の錯視」。(画像提供:四本裕子)

 最近、コンピュータやスマホを使って気軽に動画を扱えるようになってきたせいか、動きものの錯視が多いのが特徴的だろうか。静止画での幾何学的錯視、たとえば、有名な「矢羽の錯視」などは、今は古典的錯視になっているようだ。

 では、どんな人が応募しているかというと、なんらかの理由で錯視に興味を持っている人たちであるのは間違いない。錯視愛好家というのも確実にいるのだろう。実際、これまでに開催された8回分をざっと見ると、受賞者は中学生から大学教授まで幅広い。ただ、見た目のおもしろさだけでなく、学術的な意味合い、つまり、錯視や知覚について、新たな知見を付け加える部分も同時に評価の対象となり、「楽しみつつ学ぶ(研究する)」場であることも強調されている。

 研究的な側面について、入賞者の中に一大勢力があることに気づいた。

コメント1件コメント/レビュー

先に映像を見て、何が凄いのか分からなかったが、解説を読んでビックリしました。
こういうのをプログラミングの授業で取り入れると楽しそうですね。次回はもっと凄い話が聞けそうだ。(2017/02/25 13:48)

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「錯視から入る不思議な知覚の世界」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

先に映像を見て、何が凄いのか分からなかったが、解説を読んでビックリしました。
こういうのをプログラミングの授業で取り入れると楽しそうですね。次回はもっと凄い話が聞けそうだ。(2017/02/25 13:48)

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